<マッチプレビュー>
東京は、中3日で3試合を戦う過密日程に突入する。ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、京都サンガF.C.と関西勢3連戦。まずはアウェイでガンバ大阪と戦う。
相手は試合前時点でプレーオフ圏の16位に位置しており、残留争いから抜け出すべく、終盤戦に突入して監督を交代した。前節こそサガン鳥栖に敗れたものの、前々節までは名古屋グランパスとアビスパ福岡に連勝しており、松田浩監督就任後に着実に勝点を積み上げている。
前半戦の対戦は国立競技場でのJ1リーグ初開催試合で、東京がアダイウトン選手とレアンドロ選手の2ゴールで勝利した。
東京としては、相手の順位に関わらず、ボールを保持しながらゴールに向かい、試合の主導権を握る自分たちのスタイルをどれだけ貫けるかが重要になる一戦だ。また試合内容のみならず、今シーズン開幕直後以来となる3連勝を懸けて、結果も追い求めたい一戦になる。
前節、上位を争う横浜F・マリノスを相手に一歩も引かず、相手のお株を奪うようなパスワークから決定的なチャンスを多く作り出し、セットプレーから2点のビハインドを追い付いて勝点1を獲得した。勝ち切る可能性もある決定的なチャンスを作れていただけに、チャンスを確実にモノにする課題は残ったが、その課題の克服をモチベーションにして今節のピッチにぶつけ、勝点3を東京に持ち帰りたい。
[アルベル監督インタビュー]
Q、3連戦ですが初戦に全力をぶつけるのでしょうか。
A、当然、戦術的な部分、そして集中するという部分で明日の試合に完全にフォーカスしています。ただ、選手起用に関しては3連戦ですので、考慮する必要があります。
Q、G大阪は監督が代わりシステムも前回の対戦から変わっているかもしれないですが、今現在どんな印象を持っていますか。
A、時間がたっているので今回の試合は、前半戦の対戦とは大きく違った戦いになると思います。まずは、両チームとも時間を経過して成長しているというのがあるからです。1試合1試合が別物だと考えています。そして、シーズン終盤に差し掛かっているなかで、順位というのもその試合に影響すると思います。そういう意味では前半戦の試合とは大きく違った試合になることが予想されます。ただ、私は自分たちがめざす方向に突き進むことにフォーカスしています。相手チームが横浜FMであれ、川崎であれG大阪であれ、そこは変わることなく自分たちのやることだけに集中したいと思います。
Q、東京は良いサッカーができていると思いますが、試合に勝つためと更に成長するために必要なことはなんですか。
A、やはりメンタル的な要素がチームの成長に影響があると思います。どの業界、分野においても、上手くなっている、成長している感覚が結果につながるのは、やっていることに対する自信になるかと思います。当然、我々は良いプレーをしたいわけですが、それは何のためかというと、試合に勝つためです。ただ、勝たなければいけないという捉え方はしたくありません。私自身もチームも、無理に自分たちにプレッシャーをかける必要はないと思います。必要なプレッシャーというのもあります。それは、日々の1つひとつの試合と練習で、プロとして目の前の相手に勝つ、この試合に勝つ、練習で最高のパフォーマンスを出すことに対して常にプレッシャーを感じなれければいけないですし、それがプロのあるべき姿だと思います。
Q、3連戦の結果でAFCチャンピオンズリーグも狙えると思いますが、そこに対するこだわりはありますか。
A、サッカー界で起こりうることに、私はとても興味深いわけですが、試合が目の前にあり、負けたいと思ってピッチに立つ選手がいると思いますか。メディアの方しかり、ファン・サポーターの方々しかり、我々、監督や選手に対して勝ちたいという姿を表現して欲しいと言いますし、感じていると思いますが、誰もが試合に勝ちたいと思うのは当然の事であり、発言する必要のないものだと私は考えています。我々も今までの試合において当然勝とうとしてプレーしています。ただ、サッカースタイルを変えるときに試合に勝とうと思っていても、そのチームの成長を求めるがあまり試合に負ける可能性、危険性を高めるという状況が当然起こりえます。ただ、勝ちたいというのは当然、この世界では当たり前のように存在しているのです。改めて発言、強調するのはないと思います。今、目の前に勝点24があります。可能であれば(今後の8試合で)勝点24すべてをとりたいというのが誰もが期待することです。それは我々だけでなく、すべてのチームがそのように考えていると思います。ただ、全チームがすべての勝点を取ることは不可能です。各試合に勝敗が存在するからです。例えば、ファン・サポーターの誰かが試合に勝たないといけないと言ったとします。ですが、勝たなければいけない、勝ちたいという感情は誰もが当然のように持っている感情です。私が、中期、長期的に期待しているのは、このプレースタイルをしっかりと成長させることができれば、このスタイルというのは継続的に安定的に多くの勝利をチームにもたらすことにつながるという部分です。ただ、繰り返しになりますが成長プロセスの間でもすべての試合に勝ちたいと思っているのは私も選手たちも同じです。
[選手インタビュー]
<渡邊凌磨選手>
Q、3連戦となりますがコンディション含めていかがですか。
A、大事な3連戦になりますし、自分が試合に出る出ないに関わらず、コンディションを整えて、3試合ともフルで戦えるように準備していきたいです。
Q、ボールを保持しながら、攻撃の場面で上手く相手の守備を崩すシーンも多くなり、ここ数試合での得点も増えてきています。
A、チーム全員で攻撃ができているので攻撃に厚みがでていると思います。一方で失点が増えているのでそこはチームとして改善していかなければいけない部分です。得点が取れている分、ボールを失った後の切り替えは意識を高めていきたいです。
Q、G大阪に対してどんな印象を持っていますか。
A、縦に速い選手や、サイドハーフに良い選手がいる印象があります。そこからチャンスをつくられないように、ボールを保持しながら自分たちのペースでプレーできればと思います。
Q、試合に勝利するためのキーポイントはどこでしょうか。
A、相手は4-4-2のフォーメーションだと思うので、相手の中盤のところで数的優位をつくれれば前進できると思います。後ろでボールを回すことが徐々にできてきていますし、攻撃の部分でいかに相手の背後を取れるかだと思います。
Q、試合を見ていると渡邊選手のところでボールが落ちつき、チャンスが生まれる場面も多いと思います。
A、まだまだ、簡単なミスでボールを失う場面があります。横浜FM戦でも数回あったのでそこはなくしていきながら、得点に関われるようなプレーをしていければと思っています。
Q、試合に向けての意気込みをお願いします。
A、3連戦の最初の試合ですし、この3試合の結果により上位にいけるかの大事な試合になると思います。まずはG大阪戦で勝点3をとりチームの勢いをつけていきたいです。