GAME RESULT試合結果
2015/12/26(土)
観衆 9,933人
天候 晴、無風 気温 13.8度 湿度 39%
主審:東城 穣 副審:唐紙 学志/岡野 宇広 四審:
天皇杯 準々決勝
長崎県立総合運動公園陸上競技場
1-2
試合終了
前半1-0
後半0-1
延長前半0-1
延長後半0-0
FC東京 | サンフレッチェ広島 | |
---|---|---|
37分:東 慶悟 | 得点者 |
85分:浅野 拓磨 103分:浅野 拓磨 |
74分:河野 広貴→羽生 直剛 90+3分:橋本 拳人→中島 翔哉 113分:米本 拓司→ネイサン バーンズ |
選手交代 |
74分:清水 航平→ミキッチ 75分:茶島 雄介→佐藤 寿人 61分:皆川 佑介→浅野 拓磨 |
6 | シュート | 23 |
20 | GK | 6 |
5 | CK | 9 |
13 | 直接FK | 21 |
9 | 間接FK | 3 |
9 | オフサイド | 3 |
0 | PK | 0 |
5 | 警告 | 2 |
2 | 退場 | 0 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 20 | 前田 遼一 |
FW | 38 | 東 慶悟 |
GK | 46 | ブラダ アブラモフ |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 33 | 奈良 竜樹 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 16 | ネイサン バーンズ |
FW | 39 | 中島 翔哉 |
GK | 1 | 林 卓人 |
DF | 33 | 塩谷 司 |
DF | 5 | 千葉 和彦 |
DF | 19 | 佐々木 翔 |
MF | 18 | 柏 好文 |
MF | 8 | 森﨑 和幸 |
MF | 6 | 青山 敏弘 |
MF | 27 | 清水 航平 |
MF | 9 | ドウグラス |
MF | 25 | 茶島 雄介 |
FW | 22 | 皆川 佑介 |
GK | 13 | 増田 卓也 |
DF | 4 | 水本 裕貴 |
MF | 28 | 丸谷 拓也 |
MF | 16 | 山岸 智 |
MF | 14 | ミキッチ |
FW | 29 | 浅野 拓磨 |
FW | 11 | 佐藤 寿人 |
【選手・監督コメント】
準決勝進出をめざし、粘り強く戦う!
リーグ最終節から約1か月を経て、天皇杯準々決勝でサンフレッチェ広島と対戦。
タイトルを狙い、一試合ごとに集中し、目前の戦いに勝つことだけをめざして一歩ずつ壁を打ち破っていく。ただし、マッシモ監督や選手たちは、「1か月以上に渡るインターバルに難しさもあった」と正直に話す。また、今季をもってマッシモ監督が退任。太田はオランダへの来季移籍合意がなされている。中断期間の練習では、前田が別メニューの時間もあったが、試合に向け、照準を合わせて万全なコンディション調整に務めた。また、先週行われた浦和との練習試合で、梶山が夏以来となる実戦に復帰。
対する広島は、年間勝点1位でJリーグチャンピオンシップに臨み、日本一の座に就いた。クラブワールドカップでも3位となった。FW浅野やMF茶島らを筆頭に若いメンバーの躍動もあり、誰が出場しても変わらない広島のスタイルを貫き、さらに成熟度を増している。今季、ナビスコカップを含めた広島との対戦成績は、1勝1分1敗。「常に拮抗した展開で、良いゲーム、戦術的にもレベルの高い試合をしてきた」と手応えも感じているが、ただし簡単な試合ではないことも身を持って経験している。
メンバーは、GKに榎本、DFラインは右に徳永、CBに森重と丸山、左に太田。中盤の底に高橋、インサイドハーフに橋本、米本、そしてトップ下に河野。前線は前田と東が務める。そして久々に梶山がサブに入る。
一方の広島は、最前線に皆川を起用。シャドーにMFドウグラスと茶島、ダブルボランチをMF森崎和と青山が務める3-4-2-1。サブには佐藤寿人、浅野、ミキッチら実力者が名を連ねる。
リーグ優勝、そしてチャンピオンシップでも3位となった広島に対して、粘り強さで上回り、勝利をめざす一戦だ。夕刻になるにつれ肌寒さも感じられる長崎県立総合運動公園陸上競技場にて広島のキックオフで15時にスタートした。
少ないチャンスをものにして、1‐0で折り返す!
試合は立ち上がりの40秒、東京が細かくパスをつなぎ、相手ゴール前へ。最後は河野がシュートを放つが、広島DFにブロックされる。勢い良く人数を掛けて攻め込むが、相手の分厚い守りに弾き返される時間が続く。
9分には自陣右サイドから広島MF清水が中央へクロス。逆サイドからMF柏に飛び込まれるが、事なきを得る。
その後は一進一退の攻防が続く展開だったが、迎えた37分に中盤の米本が相手左サイドから右の徳永へ大きな展開のパス。ピタリとトラップした徳永は中央へグラウンダー気味のクロス。中央で橋本がさわり、最後は東が飛び込んでゴール!先制を果たす。
互いに我慢の時間帯が続く中、少ないチャンスを東京がものにし、東のゴールで前半を折り返す事となった。
試合終盤に追いつかれ、延長戦の末…敗退
後半に入り、序盤に相手MFドウグラスに左サイドから突破を許し、中央のFW皆川へパス。ここは合わなかったが、押し込まれる展開となる。56分、相手に素早くボールをつながれ、右サイドに抜けたMF柏が中をよく見て、空いたスペースにクロス。ドンピシャのタイミングでMF青山にシュートを放たれるが、榎本が横っ飛びでしっかりキャッチ。スーパーセーブでゴールを許さず。
60分には東京に勢いが出て、河野が前線で激しいチェイス。続いて中盤でも連動したプレスをかけるが、広島も巧みさを発揮。プレスを次々にかわして、MFドウグラスを起点にゴール前に迫ってくる。だが東京も中央をしっかりと固め、粘り強く守り切る。その後、相手はFW皆川に代えてFW浅野を投入。直後の62分、左サイドから太田の左クロスに合わせ、ニアに前田が突っ込み、ワンタッチシュートを放ったが…バーを越え得点ならず。65分、相手は右サイドを上ったDF塩谷→中央のFW浅野が反転して放ったシュート。このシュートに榎本の伸ばした手を越えたが……左ポスト下隅を直撃。
66分、広島の逆襲を阻止しようとした東が2度目の警告を受け、退場に…。70分が経過し、広島の攻撃をよく凌いでいた東京だが、東の退場で10人に。布陣は前田を最前線に、河野と橋本が両サイド、高橋と米本のダブルボランチ。だが広島の勢いに押し込まれる場面が増えていた。
74分 東京は河野に代えて羽生を投入。広島もMF清水に代えてMFミキッチを右ワイドに投入してきた。これによりMF柏が左に。78分 広島はここでMF茶島に代えてFW佐藤を投入。最後の攻撃のカードを切ってきた。80分が経過したところで、相手にボールを支配され、東京は防戦一方の展開に。それでも冷静さとゴール前での粘り強さは失わず、ゴールは割らせていない。
しかし、迎えた85分。相手に左サイドからクロスをエリア内に送られる。このクロスをFW浅野に打点の高いヘディングを決められ…。ついに失点を喫し、同点とされてしまう。10人での戦いを余儀なくされた東京に対して、広島は次々と攻撃のカードを切ってきた。それまではよく凌いでいたが、ついに85分、広島FW浅野にヘディングを決められて同点に。防戦一方となったが、それでも追加点は許さず、1-1のまま延長戦に突入。
延長に入ると、前半の103分、広島に右からクロスを上げられ、FW浅野にフワリとしたヘディングを右下隅に決められて…。勝ち越しを許す。延長後半の114分には広島FW浅野に対するファウルで、森重が2度目の警告を受け、退場に…。東京は9人での戦いを余儀なくされる。延長前半終了間際に広島FW浅野に2得点目を許した。諦めず、反撃に臨もうと前掛かりになる中で、広島のカウンターを受け、森重も退場に。それでも気迫を込めて、気持ちの入った戦いを見せ、タイムアップまで1点を追いかけたが…実らず。2015シーズン最後の戦い、天皇杯は準々決勝で敗退となった。
【選手コメント】
《太田》 「今日に関しては、広島の良さを出させてしまったというか…。サイドで1対1になるシーンを多く作られた。やはり独特の戦い方をする相手に対して、最後まで主導権を握ることができなかった。それでも、少ないチャンスを活かして先制した。終盤のラスト5分間まで持ちこたえられたことはポジティブに捉えたい。リーグ戦もそうだったが、ここで感じた悔しさを今後に活かさなければいけない。ファン・サポーターのみなさんには本当に申し訳なく思うが、悔しさをモチベーションにして、自分も、東京も、もっともっと強くならなければいけない。自分は最後の最後まで何もチームに貢献できず、結果を残せなかったことを悔しく思っている。みなさんには本当に感謝の言葉しかありません。東京で、自分のキャリアの中でも本当に濃密な4年間を過ごさせてもらった。東京のファン・サポーターの支えがなければ、今の自分はない。本当に世界一のサポーターだと思っている。 (試合後に宏介コールが鳴り止まない中、挨拶に向かったが?) こんな形で試合後までずっと呼びかけてもらった経験は、初めて。感謝の気持ちしかありませんが、けれども、挨拶にいっただけでは表せないほど、たくさんの想いがあります。来季はチームを離れることになり、遠いオランダの地に移りますが、そこで活躍して良いニュースを届けることが恩返しだとも思っています。東京でプレーができたから、今がある、その誇りをもって戦うので、少しででも応援していただければうれしく思います。僕も東京の一ファンとして、最高のチームメイトが必ずやってくれると思っているから。来季、タイトルを獲ってくれると思うので、それを心から応援しています。本当にありがとうございました」
《東》 「前半は良い試合運びだったと思う。相手は厳しい日程の中でここに来て、僕たちは今日に向けてずっと準備してきた。その中で良い形で先制できたが、僕が退場になって流れが変わった。もったいない退場で、本当に申し訳なく思う。それでもチームメイト・仲間が最後まで頑張ってくれた。それに感謝したいが、マッシモ監督や太田選手たちと共に優勝したかった。非常に残念だし、それができなかったのは僕のせい。今日はふがいなかったが、改めてもっと強くなって、勝ちたいと思った。もっともっと強くなり、個人としてもチームとしても上をめざしたい。その気持ちを再確認した。東京から、わざわざ長崎まで来てくれたたくさんのファン・サポーターのみなさんには、本当に申し訳なく思うが、 今季一年のサポートに感謝するとともに、来季さらに成長する姿を見せたいと思っている」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】 「非常に均衡のとれた前半だったと思うし、先制したことでスペースが生まれ、プレーしやすくなった。広島は非常に強いチームで、今季は最高の結果を残しているが、今日は我々も彼らと同じレベルで戦うことができた。試合終盤、9人になった後も選手たちは最後まで戦い抜いた。選手たちには、心から感謝している。今日が最後の試合となったが、選手たちはどのような相手に対しても互角に戦えるという自覚を持ってくれたと思う。最高の選手たちを残して去ることになる。もう今となっては、結果は重要ではないので、結果についてこれ以上語る必要はないと思う。広島の今季の活躍を称賛したいと思う。そして、最後に東京ファン・サポーターのみなさん、今まで関わったすべてのみなさま、ありがとうございました」
【広島・森保 一監督の会見要旨】 「負けたら終わりのトーナメントなので、どんな形であれ準決勝に駒を進めることができてよかった。先制され、追いかける展開となったが、選手たちは精神的に崩れることなく戦ってくれた。数的優位の中、焦って中央から攻めれば止められたかもしれないが、2点とも外からの仕掛けで得点し、冷静かつタフに戦ってくれた。12月に入って今日で7試合目だが、選手たちはたくましく、勝利を掴んだ。今のメンバーで戦えるのはあと2試合。一致団結して、笑ってシーズンを終えたいと思う」