GAME RESULT試合結果
2013/9/07(土)
観衆 7,469人
天候 曇り、弱風 気温 27.3度 湿度 74%
主審:岡部 拓人 副審:越智 新次/小椋 剛 四審:
天皇杯 2回戦
味の素スタジアム
1-0
試合終了
前半0-0
後半0-0
延長前半1-0
延長後半0-0
FC東京 | 横河武蔵野FC | |
---|---|---|
105+3分:平山 相太 | 得点者 | |
60分:渡邉 千真→平山 相太 71分:東 慶悟→三田 啓貴 101分:ルーカス→石川 直宏 |
選手交代 |
79分:小野 祐輔→小野 真国 82分:忰山 翔→関野 達也 102分:小山 大樹→東郷 太樹 |
36 | シュート | 6 |
16 | GK | 16 |
15 | CK | 2 |
13 | 直接FK | 12 |
2 | 間接FK | 2 |
2 | オフサイド | 1 |
1 | PK | 0 |
警告 | ||
退場 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 21 | 廣永 遼太郎 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 飯塚 渉 |
DF | 2 | 小山 大樹 |
DF | 4 | 瀬田 達弘 |
DF | 25 | 平岩 宗 |
MF | 8 | 林 俊介 |
MF | 7 | 岩田 啓佑 |
MF | 10 | 金守 貴紀 |
MF | 6 | 遠藤 真仁 |
MF | 17 | 矢部 雅明 |
MF | 18 | 小野 祐輔 |
FW | 24 | 忰山 翔 |
GK | 31 | 藤吉 皆二朗 |
DF | 29 | 上田 陵弥 |
MF | 30 | 東郷 太樹 |
MF | 15 | 金井 洵樹 |
FW | 9 | 関野 達也 |
FW | 11 | 小林 陽介 |
FW | 27 | 小野 真国 |
【選手・監督コメント】
天皇杯初戦、昨年の悔しさを晴らす一戦に
今季の天皇杯が開幕。Jチームが登場する2回戦を迎え、東京都代表の横河武蔵野FCと対戦する。昨年に続いて同会場での同カードとなったこの2回戦。昨季は得点が取れず、ワンチャンスを活かされて苦杯を舐めさせられただけに、リベンジともなる一戦だ。確実に勝利を果たし、3回戦に駒を進めなければいけない。
ただし日本代表の森重と権田は不在。そのためGK塩田、DFには丸山が入る形に。またリーグ広島戦に続き、武蔵野も3バックを基本とするチームであるため、高橋がDF中央を務める3バックで臨むことになった。
対する武蔵野はJFLに属し、現在12位。JFLでは好不調の波もあるものの、今季から指揮を執る吉田康弘監督のもと、さらに攻撃的なスタイルを志向。そしてここぞというときの集中力と粘り強さは健在だ。彼らの「失うものは何もない」「今年も勝ちたい」というモチベーションの高さ、必死さに対して、東京も“それ以上のもの”を見せることが必要になるはず。武蔵野に引いて守りを固められる可能性もあるが、それをどう打開してくかが見どころでもある。
9月に入り、秋めいてきたものの蒸し暑さの残る味スタ。試合は16時に武蔵野のキックオフでスタートした。
決定機を作りながらも決めきれず……
立ち上がりこそ武蔵野と一進一退の展開になったが、徐々に東京がボールを支配。11分には東京が決定機を作り、渡邉から、相手DFの裏を突いて抜け出した東が左エリアから決定的なシュートを放つ。だが、これをGKの好セーブに阻まれると、その後は相手陣内に攻め込んでも、相手の出足の早い守備の前にボールを失う場面が多くなった。それでも26分には徳永がライン際まで駆け上がり、マイナスのクロスを中央へ。ルーカスが放ったヘッドは、GKの好セーブに合い、至近距離にこぼれたボールに東が詰めたが、ここからのシュートも再びGKに阻まれた。
直後には、米本のパスから、長谷川がエリアにフリーで抜け出し、決定的な場面を迎えるが、これに対して武蔵野GKが飛び出し、長谷川を引っ掛ける形でファール。このプレーでPKを得る。しかし渡邉が蹴ったPKは、ゴール左下隅でGKがストップ。すぐ左にこぼれたボールに太田が反応、すぐさまシュートしたが再びセーブされてしまった。
後半に入り、48分には太田のクロスから、GKのパンチングのこぼれに合わせ、右エリアの東がフリーでシュート。49分には再び太田がサイドをえぐって左エリアからクロス。中央の長谷川が身体ごと押し込もうとするが、CKを得るに留まる。チャンスを活かしきれず、時間の経過とともに武蔵野の引いた守りに苦しめられることになる。
そのため東京は60分に平山を、71分には三田を投入。これを機に猛攻を仕掛け、ほぼ武蔵野陣内で試合が進む。75分過ぎには立て続けに平山を中心に決定機を作った。しかし武蔵野も全員が自陣に下がって守備ブロックを形成。GKを中心にぎりぎりのところでDFに身体を張られ、東京はゴールを割ることができず。前半は12本、後半は16本のシュートを放ちながらも、スコアレスで90分間を終え、15分ハーフの延長戦に突入することになった。
退場者を出しながらも、平山の貴重なゴールで激闘を制す
武蔵野に狙いどおりの展開に持ち込まれ、嫌な雰囲気も漂うなか、延長前半の92分に、中盤で相手にスライディングをした丸山がレッドカードを受けて退場。ここから10人で戦うことを余儀なくされた。しかし、ここで4バックに変更。慌てず、守備のバランスを崩すことなく、前線に素早く仕掛けていった。
101分には石川を投入。その後も数的不利を感じさせない展開で、武蔵野陣内に迫った。それが実ったのは延長前半のロスタイム。右サイドからのスローインは一度は相手に跳ね返されたものの、そのボールをチャン ヒョンス、三田がヘッドでつないで左サイドへ。ここに攻め上がっていた太田のピンポイントクロスに合わせ、ゴール前の平山が放ったヘディングがネットにイン! ついに先制点を奪うことに成功した!
その後は、1点を追いかけて前に出てきた武蔵野の逆を突いて、石川、平山が効果的なカウンターを仕掛けていった。追加点こそ奪うことはできなかったが、平山の挙げた貴重な1点を守りきり、タイムアップ。終始、粘り強さを発揮した武蔵野の戦いに苦しみながらも勝利を果たし、天皇杯3回戦に駒を進めることになった。
【選手コメント】
《平山》
「試合前から、今日は先制点が大事になるとみんなで話していた。なかなかゴールが取れなかったが、そのなかで失点をしなかったので。最後に得点して勝ててよかった。ゴールは、先日も太田選手からのクロスを決めている。太田選手がボールを持ったときには、自分の動きを見てくれていて、今日もピンポイントで入ってきた。チームの勝利に貢献できる得点を決められてよかったと思う。ただ、喜びはそれほどない。武蔵野は、気持ちが入っていたし、身体を張ったプレーに守られた。自分たちもそういう面ではもっとやっていかなくては、と改めて思ったことでもある」
《高橋》
「プロとしてはみっともないとも思うが、泥臭く勝つことも必要。それがサッカーの世界だと、昨年痛いほど感じていた。今日に関しては、Jリーグとはまた違う形で、みんな気持ちも入っていたし、球際の強さも見せていたと思う。もっと早い時間に取るべきだったし、もっと押し込むべき場面で相手のビッグセーブや身体を張ったディフェンスに阻まれたところもある。みっともなさはあるけれど、こうやって勝ち進んでいけばいいんだと思う」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「120分間という長い時間だったが、選手たちはよく戦ったと思うし、ファン・サポーターのみなさんも応援をし続けてくれたことに感謝している。試合中は我々にリスペクトが足りないのでは…という部分もあった。ただ決められるチャンスが何度もあったが、そこで決めきれないことは反省点。丸山がレッドカードならば、PKになった場面では相手GKもレッドカードでは?…という判断に納得がいかない部分もあったが、決めきるところで決めていれば、もっと早く試合を終わらせることができた。その中でも、昨年よりは我慢強さや粘り強さなど、安定感を含めて成長しているところを120分間見せることができた。1人少ない状況でも結果を出したことは評価できる」
【横河武蔵野・吉田監督の会見要旨】
「終わってみれば0対1。スコアだけを見れば、良い試合ができたかと思う。ただ、ここからもう一つ上を狙うためには、1点の壁が大きいのかなと、120分間の試合で感じた。選手たちは、開始から戦う姿勢を見せてくれた。前半を耐え凌いで後半へと、次第に横河の時間帯も作ることができた。今シーズンに積み上げてきたことを出せたのではないかと。守備も攻撃も、個ではなく全員で行うこと。どんな状況になっても諦めない姿勢を120分間通して出せたことが成果だった」