GAME RESULT試合結果
2005/6/07(火)
観衆 35,102人
天候 晴、弱風 気温 21.5度 湿度 %
主審:吉田寿光 副審:宮島一代 /村上孝治 四審:
プレシーズンマッチ ユベントス ジャパンツアー
味の素スタジアム
1-4
試合終了
前半1-0
後半0-4
FC東京 | ユベントスF.C. | |
---|---|---|
・9分:戸田 光洋 | 得点者 |
・81分:アレッサンドロ デルピエロ ・75分:アレッサンドロ デルピエロ ・51分:ダビッド トレゼゲ ・73分:ジュゼッペ スクーリ |
45分 馬場 憂太 56分 小林 成光 77分 鈴木 健児 80分 浅利 悟 80分 池上 礼一 86分 迫井 深也 |
選手交代 |
45分 ジュゼッペ スクーリ 89分 バンニ ペッソット 89分 ミケーレ ガルビニペレイラ 89分 モハメド チテ |
16 | シュート | 15 |
6 | GK | 17 |
7 | CK | 5 |
20 | 直接FK | 14 |
4 | 間接FK | 4 |
3 | オフサイド | 3 |
0 | PK | 0 |
' 25 今野 泰幸 | 警告 |
' 62 ジョナタン ゼビナ ' 21 サルバトーレ アロニカ ' 75 アレッサンドロ デルピエロ ' 80 ダビッド トレゼゲ |
退場 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 30 | 尾亦 弘友希 |
DF | 4 | 藤田 泰成 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | ジャーン |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
FW | 32 | 近藤 祐介 |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
GK | 21 | 遠藤 大志 |
DF | 25 | 迫井 深也 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 24 | 小林 成光 |
MF | 28 | 鈴木 健児 |
MF | 33 | 池上 礼一 |
FW | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 19 | ダニーロ |
GK | 1 | アントニオ キメンティ |
DF | 5 | ジョナタン ゼビナ |
DF | 15 | アレッサンドロ ビリンデッリ |
DF | 19 | アレッサンドロ パリージ |
DF | 21 | リリアン テュラム |
MF | 23 | オリビエ カポ |
MF | 7 | ジャンルカ ペッソット |
MF | 6 | サルバトーレ アロニカ |
MF | 11 | パベル ネドベド |
FW | 17 | ダビッド トレゼゲ |
FW | 10 | アレッサンドロ デルピエロ |
GK | 12 | ランドリー ボンヌフォイ |
DF | 20 | ミケーレ ガルビニペレイラ |
MF | 18 | バンニ ペッソット |
FW | 9 | モハメド チテ |
FW | 14 | ジュゼッペ スクーリ |
【選手・監督コメント】
セリエAの覇者、ユベントスに挑む!
ナビスコカップの合間をぬってプレシーズンマッチが開催。ホーム味の素スタジアムに、今季のセリエAを制したユベントスを迎える。ファビオ・カペッロ監督率いるユベントスは、5月29日までセリエAを戦ったのち、優勝の余韻の中でアジア遠征を敢行。6月1日には横浜F・マリノスと戦い、1対0で勝利。直後の香港遠征では、香港リーグ3位のキッチーと対戦。FWデルピエロ、MFネドベドが得点したものの、PK戦で敗れるという波乱も。
今日の試合では、これ以上負けられないと本気で東京に立ち向かってくることだろう。メンバーは、DF=右からビリンデッリ、テュラム、ゼビナ、パリージ。ボランチにG.ペッソットとアロニカ。右MFカポ、左にネドベド。2トップに“あの”トレゼゲとデルピエロを置く4-4-2の布陣。
東京はハードなスケジュールと、サテライトでの好調を考慮し、若手中心のメンバー構成。左サイドバックには尾亦が今季初先発、前節は体調不良で欠場していた栗澤もスタメンに名を連ねた。サブにはこちらも今季初となる鈴木健、池上(仙台大、JFA・Jリーグ特別指定選手)も控え、4-4-2の布陣で挑む。スクデットを獲得したユベントスに対し、どこまで戦うことができるのか…注目の一戦はさわやかな気候の味の素スタジアム、19時にキックオフした。
アグレッシブに攻め、王者に対し戸田のゴールで先制!
東京は試合開始から、今野が、藤田が、戸田が、宮沢が、石川が、尾亦が…と、それぞれの持ち味を発揮しようと伸び伸びとプレーした。開始20数秒で近藤祐が挨拶代わりのミドルシュート。1分には相手DFのこぼれを拾って今野がミドルレンジからゴールを狙い、立ち上がりから、ユベントス相手にも臆せず、攻めの姿勢をみせた。
8分には石川の果敢な突破から右CKを得ると、石川のキックにどんぴしゃのタイミングで今野がヘッド! だが相手GKのセーブでCKに逃れられる。今度はこの右CKを石川がショートでつなぎ、宮沢とパス交換。そして再び宮沢が精度の高いクロス。これをゴール前に走りこんだ戸田がバックヘッドで流し込み、ゴール! ユベントス相手に先制点を奪った。
これで勢いを得た東京は、宮沢のサイドチェンジのパスや石川のスピードを活かした突破から次々とユベントスゴールに迫った。11分には右CKのこぼれにジャーンが足から飛び込むが、シュートはバーを越える。16分にはユベントスMFカポのポストからMFネドベドがゴール前に飛び出しフリーでシュートを放たれるが、塩田が片足でナイスセーブ! 25分には、中央突破を試みたネドベドを今野が倒し、ゴール正面でのFKを与える。デルピエロが蹴った直接FKは東京DFの壁が阻み、CKに逃れる。このCKからデルピエロがシュートするが、ブロック。27分にはパリージのパスをゴール前で受けたFWトレゼゲが、ネドベドとワンツーをかわしてチャンスをつくろうとするが、東京DFがカット。
徐々にユベントスにボール支配を許したが、集中した守備でゴールは許さず。逆に30分には、尾亦が果敢に攻め上がり相手DFを抜くが、その後のドリブルが大きく、惜しくもエンドラインを割る。32分には宮沢のサイドチェンジに戸田が飛び出すが、わずかにオフサイドに。41分には藤田の右スローインのクリアを宮沢がボレーシュート。そしてロスタイムには、相手ボールをDFラインで奪い、宮沢→左の栗澤と大きなサイドチェンジ。猛然と攻め上がった茂庭にパスをとおすと、茂庭は左エリアまで持ち込み、ゴール前の近藤祐にマイナスの折り返し。近藤祐はエリアからよく抑えたシュートを放ったが、ボールは右ポストを直撃してしまった…。しかし、追加点のチャンスは逃したが、東京の攻撃サッカーを存分に発揮。1点リードで後半へと折り返した。
地力にまさるユベントスの前に敗戦も…
後半、東京は近藤祐に代えてトップに馬場を投入。残り45分もアグレッシブな攻撃を仕掛けようとした。だが51分、ユベントスは何気ないパス回しからネドベドが左エリアに侵入し強烈なシュート。一度は塩田がセーブしたが、こぼしたところをきっちりトレゼゲに詰められゴールを許した。だが一瞬の守備の隙を突かれ、同点に追いつかれても、攻撃的な姿勢は変わらなかった。
55分にはジャーンの落ち着いた守備からカウンターを仕掛け、石川が右サイドを疾走。エリア右まで持ち込み、果敢にゴールを狙ったが相手GKの好セーブに阻まれる。56分には栗澤に代えて小林を投入。58分には小林→尾亦のコンビで左CKを奪う。63分にはゴール前でパスをつなぎ、小林が右の石川へ。シュートはDF阻まれ、CKに。右CKのこぼれから藤田のシュートは相手DFがカット。再びこぼれを拾った尾亦がクロスを上げる。
だが時間の経過とともにユベントスは調子を上げてリズムをつかみ、その速い攻撃に悩まされることに。迎えた73分、DFラインから速いパスをつながれ、カポが左エンドライン際に侵入、マイナスのパスをゴール前に送る。正面のトレゼゲはスルーする形になったが、途中出場のFWスクーリがフリーで走りこんでシュート。一度は塩田がセーブしたが、後ろにこぼれ、ポストの跳ね返りを抑えきれずにゴールイン。2点目を失った。その2分後には、DFラインからのパスを受けたカポが左奥深くまで持ち込み、左クロス。これをデルピエロが合わせ、豪快なシュート。東京は運動量が落ち、マークが甘くなる中で同じような形から立て続けにゴールを奪われてしまった。
77分には石川に代えて鈴木健を、80分には宮沢に代えて浅利、藤田に代えて池上を投入。池上をボランチに、浅利を右サイドバックに入れて反撃に臨むも、直後の81分、ドリブルで攻め上がったネドベドが強烈なミドル。ゴール前で東京DFがブロックするも、こぼれ球をデルピエロに蹴りこまれ、4点目を失ってしまった。
それでも一矢報いようと、85分には尾亦が中央に上がってシュート。86分には茂庭に代えて迫井を投入。ロスタイムには迫井が攻め上がり、ワンツーをかわして鈴木健のゴール前への抜け出しをアシスト、CKを奪う。この右CKをジャーンがつなぐが、シュートは打てずタイムアップ。結果は大敗となったが、90分をとおしてともに速い攻撃を活かしたゲームを展開。終盤は力の差を見せつけられる格好となったが、東京も臆せずもてる力を発揮。攻めに出て、それぞれの持ち味を出した試合になったといえるだろう。
【選手コメント】東京:《今野》「完敗です。相手は前半は本気じゃなかっただろうし、自分では全然やれたとは思わない。ここぞという時に攻めに出てくる速さや決定力に違いを感じた。(戦った実感より)敗戦のショックのほうが大きい。自分がめざしているのはここで勝つこと。もっとできたはず。気持ちを切り替えてがんばるしかない」《石川》「とにかく積極的に仕掛けていこうとした。相手を本気にさせて、そのプレーを自分の基準にしたかった。先制して勢いが出たことはよかったが…。ただ、やはり世界との戦いは刺激になる。戦わなければ忘れてしまいがちになるけれど、結果を無駄にしないで次につながるように。いい勉強にしたい」 ユベントス:《デルピエロ》「前半はFC東京のプレーがよくて、後半は我々が攻めに出て、あったチャンスをほとんど決めた。(MVPに選ばれて)イタリアでは車をもらえないから、また日本でプレーしたいね(笑)。日本とは96年のトヨタカップでいいつながりができたと思う。その後、何度か日本に来たが、こんなに騒いでもらえるとは予想しなかった。愛されている気持ちを感じた」《トレゼゲ》「前半は大変だったが、後半はいいプレーを見せることができて、結果的によかった。(FC東京はいい印象が残り、いいチームだと思う。前半のままで90分持つのは無理だと思ったが、後半は彼らのフィジカルが落ちたこともあり、我々の調子も上がった。こういうツアーは、最初は楽しんでケガをしないで…と思うのだが、最後は勝ちたい気持ちになる」
【原監督の会見要旨】「週末にナビスコカップがあるが、いい相手と対戦できるので、立ち上がりから積極的にいこうと話していた。いい時間に先制できたのでもう少しリードしたかった。前半終了間際のチャンスなど、もう1点先に取りたかった。メンバーは、先週土曜のナビスコカップに続き、日曜にはサテライトの試合もあったので、疲れている選手のコンディションを見ながら考えた。その中で左サイドバックで初めて先発した尾亦もよくやってくれた。一時期の攻撃のリズムが悪い状態から比べれば、いいテンポでサッカーができるようになってきた…が、やはりユベントスには決定力がある。力が上。ただ、強いチームと戦うことによって、選手は言葉ではなくフィールドの上で何が足りなくて何が通用するのかを感じ取っているだろう。みんながグランドの上で感じたことをこれからのトレーニングに活かしていきたい。チームとしても決定力や勝負強さを含め、学んだことを活かして、週末のナビスコカップ、そして7月から再開されるリーグ戦に向けていい準備をしていきたい」
【ユベントス・ファビオ カペッロ監督の会見要旨】「非常にいいリズムの試合だったと思う。前半はカウンターで何回かやられて、特にツラかったのは最初の10分。相手がどういう動きで来るかわからない中で、フィットするために時間がかかった。その中でデルピエロのチャンスもあったが、前半終了間際に相手のシュートがポストにあたったのはラッキーだった。前半はボールを持ちすぎて縦パスも少なくリズムが遅かったが、後半はスピードのあるサッカーで縦パスも増え、我々のサッカーを見せることができたと思う。東京はチームとしてよかった。彼らは非常にたくさんの仕事をしてがんばっていた。特に18番の選手の縦の動きがよく、我々のDFの中に入り込んでいいプレーをしていた。このアジアツアーを振り返って、特に日本のチームはレベルが高いと感じた。監督がいい仕事をして、きちんとしたポジショニングを取っている。僕自身、過去に日本のチームに対戦したことがあるが、その時は強くないたという記憶があったが。今回は2回戦って勝ったが、いい印象が残る」