GAME RESULT試合結果
第8節 2001/5/06(日)
観衆 6,142人
天候 曇、無 気温 24.3度 湿度 57%
主審:山西 博文 副審:河野 暁/青木 隆 四審:名木 利幸
J1 1st 第8節
丸亀
2-1
試合終了
前半0-0
後半2-1
FC東京 | 北海道コンサドーレ札幌 | |
---|---|---|
51' アマラオ 71' 佐藤 由紀彦 |
得点者 |
89' ウィル |
81' 小林 成光 → 喜名 哲裕 85' アマラオ → 呂比須 ワグナー 89' 佐藤 由紀彦 → 鏑木 享 |
選手交代 |
57' アウミール → 和波 智広 57' 山瀬 功治 → 大黒 将志 75' 播戸 竜二 → 深川 友貴 |
7 | シュート | 15 |
3 | CK | 7 |
21 | FK | 24 |
13' 浅利 悟 |
警告 |
21' 森 秀昭 |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 2 | 内藤 就行 |
DF | 6 | 小峯 隆幸 |
DF | 3 | サンドロ |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 14 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 24 | 小林 成光 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 15 | 伊藤 哲也 |
MF | 23 | 喜名 哲裕 |
FW | 17 | 鏑木 享 |
FW | 9 | 呂比須 ワグナー |
GK | 1 | 佐藤 洋平 |
DF | 3 | 森 秀昭 |
DF | 5 | 名塚 善寛 |
DF | 6 | 大森 健作 |
MF | 2 | 田渕 龍二 |
MF | 7 | 野々村 芳和 |
MF | 8 | ビジュ |
MF | 10 | アウミール |
MF | 18 | 山瀬 功治 |
FW | 11 | 播戸 竜二 |
FW | 9 | ウィル |
GK | 21 | 藤ヶ谷 陽介 |
DF | 4 | 森川 拓巳 |
MF | 20 | 和波 智広 |
MF | 17 | 大黒 将志 |
FW | 13 | 深川 友貴 |
【選手・監督コメント】
ホーム丸亀で泥沼から脱出せよ
1stステージ折り返しとなる第8節は香川・丸亀競技場でのホームゲームで、コンサドーレ札幌と対戦。札幌は、前節こそ清水に2対5と大敗したものの、それまでは4勝1分1敗。6試合で7得点、失点は3と効率のよい得点と固い守りで開幕ダッシュに成功。2001年のJ1で“旋風”を巻き起こしている。
一方の東京は、前節で最下位に沈み、今日はどうしても負けることのできない一戦。とにかく今チームに必要なのは浮上のきっかけとなるゴール、そして勝点3だ。そのために今節は呂比須をベンチに置き、中盤左に佐藤、右には第2節以来の出場となる小林成光、そしてケリーをトップ下に、アマラオの1トップという4-5-1の新布陣で臨んだ。
攻めの形を見せるも
東京は開始2分、ケリーのFKからアマラオが放ったヘディングシュートがバーをかすめ、早々にゴールの予感が駆け抜けた。しかし落ちついて主導権を握れないまま、9分には、ゴール前で札幌FWウィルの動きにDFがつられてしまい、フリーでパスを受けたFW播戸がシュート。危ういところでCKに逃れた。
お互いがしっかり守って逆襲を仕掛けるという攻防の中、東京は徐々に佐藤、小林が機能。ボールを支配してサイドから攻めるものの、札幌は守備への切り替えが速く簡単に決定機は作らせてくれない。27分には、内藤のパスからDFの裏へ抜けた佐藤がクロスを上げるが札幌DFがクリア。28分にも再び佐藤がゴールライン際から鋭いクロスを上げるが、ゴール前のケリー、小林には合わず。30分には、今度は左から藤山がペナルティエリアにドリブルで侵入、ラストパスを送るがアマラオには渡らない。そして32分、後方からのパスを前線で受けた小林がゴール前にダイレクトではたくと、そこに飛び込んできたアマラオが左足でシュート。しかしボールはバーを越え、決定的な得点機を逃してしまった。試合を優位に進める東京だが、札幌の2トップも脅威で、43分には播戸のくさびのパスにウィルが合わせてシュート。しかしGK土肥の正面をつき、両チーム無得点のまま前半を終了した。
アマラオのゴールで、待ちに待った先制!
後半、「焦らないこと」と選手を送り出した大熊監督。対する札幌・岡田監督も、前半「カウンターをとられすぎている。裏へ走り込んでいけるように狙おう。積極的に攻めて行こう」と修正。しかしお互いに慎重に立ちあがった。50分、局面を打開しようとサイドチェンジのパスからアマラオがシュートを放つ。これはゴールをはずれたが、続く51分、ポストのアマラオからのボールを小林が相手DFに囲まれながらテクニカルなドリブルでペナルティエリアに侵入、抜群のタイミングでラストパスを送ると、それを受けたアマラオが反転してシュート! DFと競り合いながらのシュートで威力こそなかったが、ボールはゴールの左隅に転がり込んでいった!! このアマラオの今季初ゴールで先制点をゲット。決してファイン・ゴールとはいえなくとも、小林とアマラオの球際の強さと粘りで生み出した待望の先制点となった。
札幌は、ここで中盤の両サイド=アウミール、山瀬に替えて和波、大黒というフレッシュな戦力を投入、攻めに転じてリズムを掴む。61分には、左サイドを上がったDF大森からのクロスを播戸がシュート。63分には、小峯の裏に抜けたウィルが決定的なラストパスを播戸に送るが、これは東京DFが体を張ってしのいだ。
トンネル脱出、光は見えた!?
東京は押し込まれる時間が続いたが、ところが70分を過ぎる頃、突然雨が降り出した。雨足はすぐさま激しくなりフィ-ルドを覆う。そして71分、これまで札幌の厳しいプレッシャーを受けていた中盤で、一瞬ルーズになった守備をかいくぐってケリーがボールを奪い攻め上がる。このケリーからDFの裏に大きく出されたパスにアマラオが追いついて、DFと競り合いながらペナルティエリアへ突進! 東京らしい速い攻撃が展開され、札幌DFの名塚がたまらずファール。アマラオが倒されPKを得る。これを佐藤がキッチリゴールに蹴り込んで、東京は貴重な2点目を奪った。
しかしここから札幌は反撃。76分、78分には直接FKからゴールを狙われ、79分にはペナルティエリア内からウィルがシュート。82分ビジュの強烈なシュートも土肥がCKに逃れる。87分には大黒が中盤でボールを奪いすかさずウィルにパス。ここでウィルの放ったミドルシュートはポストを叩いた…。東京は、なんとかこの苦しい状況を乗り切ろうと次々に小林、アマラオ、佐藤に替えて喜名、呂比須、鏑木を投入。カウンターを仕掛けるが追加点は奪えず。そしてロスタイム、札幌の左ペナルティエリア外からのFKをファーサイドでヘッドで合わされ、落としたボールをウィルに決められ2対1とされる。しかし札幌の反撃も時すでに遅く、続いてタイムアップとなった。
終盤、ペナルティエリア直前でのファールで度々危険な位置でのFKを与えてしまったことや、ロスタイムにセットプレーから失点しまったことは残念で、反省すべき課題であるが、喉から手が出るほど欲しかったゴール、そしてホームゲームを勝利で飾れたことは何よりの自信になる。これで13位となったが、現在7位から13位までが勝点3差の中に並ぶ混戦の1stステージだ。大熊監督の言う通り今日を新たな出発点として、ここから反撃を開始する。
【岡田監督コメント】
「暑さと相手が引いてくる可能性があるということで、前半は無理をする必要はない、0対0でいいと指示していた。ただやはり攻撃の面で、引いて守られているところをつないできれいに崩すというのは難しい。結局カウンターを受けるという形になっていたので、後半はもっとトップに入れてこぼれ球を拾うような形をとりたかった。けれども選手には、ラフに蹴るよりもどうしてもつないでいきたいというところがあって、その中でどちらかというとアンラッキーな失点をして、点を取りに出て行かなくてはいけなくなった。最後に2点取られてからしょうがないということで、放り込んでこぼれ球を拾う方がチャンスになっていた。しかしまだ半分終わったところで、数字的には十分目標に到達できるところにいる。少々勝った、負けた、ということで目標を見失う訳ではない」
【大熊監督コメント】
「ケリーが遅れて合流したり他に選手の怪我もあり、ここまでチームのバランスや一体感を目指してやってきた。今日の決断にも勇気が要ったが、結果だけではなく、攻守のバランスとチームとしての頑張りが出てきたかなと思う。順位から言っても、勝っても負けても今日の試合が出発点になると思っていたが、そこでよい結果が出てよかったし、これからプラスアルファをつくっていかなくてはいけないと痛感している。今日を出発点として、また1試合1試合頑張っていきたいと思う」