GAME RESULT試合結果
第2節 2003/4/05(土)
観衆 13,222人
天候 雨、中 気温 6.5度 湿度 75%
主審:岡田 正義 副審:河合 英治/八木 あかね 四審:武田 進
J1 1st 第2節
味スタ
2-1
試合終了
前半0-0
後半2-1
東京ヴェルディ | FC東京 | |
---|---|---|
68' ラモン 89' 飯尾 一慶 |
得点者 |
89' 馬場 憂太 |
68' 小林 大悟 → 羽山 拓巳 76' ラモン → 飯尾 一慶 89' 平本 一樹 → 高部 聖 |
選手交代 |
62' アマラオ → 阿部 吉朗 75' 宮沢 正史 → 三浦 文丈 82' 戸田 光洋 → 馬場 憂太 |
5 | シュート | 15 |
0 | CK | 8 |
22 | FK | 19 |
89' 林 健太郎 89' 飯尾 一慶 |
警告 |
61' 茂庭 照幸 67' 土肥 洋一 |
退場 |
GK | 21 | 高木 義成 |
DF | 2 | 山田 卓也 |
DF | 5 | 鈴木 健太郎 |
DF | 13 | 柳沢 将之 |
DF | 14 | 富澤 清太郎 |
MF | 4 | 林 健太郎 |
MF | 6 | 三浦 淳宏 |
MF | 10 | ラモン |
MF | 17 | 小林 大悟 |
MF | 25 | 根占 真伍 |
FW | 11 | 平本 一樹 |
GK | 1 | 柴崎 貴広 |
DF | 30 | 一柳 夢吾 |
MF | 18 | 羽山 拓巳 |
FW | 20 | 飯尾 一慶 |
FW | 34 | 高部 聖 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 19 | ケリー |
FW | 11 | アマラオ |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 30 | 馬場 憂太 |
FW | 14 | 阿部 吉朗 |
【選手・監督コメント】
Jリーグ再開、ヴェルディとの負けられない一戦
日本代表、U-22代表の国際試合のため、第1節から2週間のインターバルをおいて迎えた第2節。アウェーゲームで東京ヴェルディ1969と対戦する。この中断期間がどのようにチームに影響するのか、注目であるとともに、互いに負けられない一戦だ。
東京は、右ひざ負傷の阿部が大事をとってベンチスタート。一方で、ナビスコカップ、リーグ開幕戦を欠場していたアマラオが今季初出場。同時にJFL、J2、天皇杯を含めた公式戦300試合出場を果たすこととなった。
対するヴェルディは、DF米山、ロペスが出場停止。MFエムボマ、田中をはじめ次々と主力選手を故障で欠く苦しい状況。しかし来日間もない元ブラジル代表のMFラモンが先発に名を連ね、決してあなどることはできない。冷たい雨と風が吹きつける中、ヴェルディのキックオフでスタートした。
チャンスをつくり、優位に立つが…
ピッチコンディションと風の影響か、両者ともに慎重な立ち上がり。だが東京は5分、宮沢の右サイドからのFKにジャーンがヘッドで飛び込む。7分には、速いリスタートから加地のクロスにアマラオが競り、こぼれ球を宮沢が拾ってシュート。12分には中盤でのインターセプトから、戸田とアマラオが速攻。相手DFに阻まれ、一度はスローダウンしたものの、フォローに上がった金沢がつないで、ケリーがペナルティエリア内に持ち込んでシュート。いい形の攻めを見せたが、相手GKにキャッチされた。
15分を過ぎると、互いにボールをカットしてもなかなか前に運べない時間帯が続いた。だが21分には、石川が膠着状態を脱しようとするかのように果敢にミドルシュート。28分には右サイドのケリーから中央のアマラオ→戸田→右サイドの石川とピッチをワイドに使って、最後は右外から走りこんだ浅利がシュート。37分には、左サイドを上がった宮沢が中央にグラウンダーのパスを通すと、後方から走りこんだケリーがジャストミートするも、ゴールの上。だが試合を優位に進め、ヴェルディにはチャンスをつくらせない。
前半ロスタイムには、左からのFKに合わせたケリーがゴール前からシュートを放つがボールはバーに阻まれる。跳ね返りをつないで、今度は戸田が至近距離からシュートしたが、GKのファインプレーで得点には至らず。結局前半、東京のシュート数8本に対してヴェルディは1本。しかし無得点のまま前半を終了した。
スリッピーなピッチの上、PKで先制を許す
後半、押し込んだのはヴェルディ。ダイレクトパスをつないで、東京ゴールに迫る。だがなかなかフィニッシュには至らない。50分、FW平本の左サイドからペナルティエリア中央へのドリブル突破も、茂庭が体を寄せ、金沢がボールをクリア。54分に、左からのクロスのクリアボールを拾い、右サイドからDF柳沢が放った強烈なシュートは土肥がパンチングで逃れた。
東京も焦らず自分たちのリズムに持ち込もうと、55分、宮沢が右サイドから上げたクロスに戸田とアマラオが飛び込むが、ボールはアマラオの足に当たってゴールの上へ。59分には左サイドからのケリーのパスを戸田がポストで受けて、石川がペナルティエリア右角から豪快なシュート。しかし枠をはずれた。62分にはアマラオに替えて「スーパーサブとして使いたかった」(原監督)と阿部を投入。前線での動きが活発になり、63分にはヴェルディゴール前の混戦から、こぼれたボールを石川がシュート。試合は東京ペースに傾く。
しかし67分のことだった。ヴェルディ平本が中盤でフリーでドリブル。前線に浮き球のパスを送る。これを最終ラインで茂庭がコントロールミス、DFラインの裏に抜け出ようとしたヴェルディMFラモンの前にボールが転がってしまう。ラモンはスピードに乗ってゴールに向かうと、土肥がたまらず倒してホイッスル。PKをラモン自らが決め、ヴェルディが先制する。
怒涛の攻めから、馬場の初ゴールで1点を返すも
あっけなく先制を許した東京は、闘志を剥き出しに反撃を開始。両サイドからのクロスを中心に、時にジャーンも攻め上がり、ヴェルディゴールに迫る。75分には宮沢に替えて三浦を投入。77分には金沢が左ペナルティエリアからコントロールされたシュートを放つが、GKがセーブ。こぼれ球にケリーが詰めるもあと一歩のところでシュートに持ち込めない。直後にも金沢が放ったシュートからCKを得る。81分の阿部のシュートはゴールわずかに右にそれた。 82分には戸田に替わり馬場がイン。馬場をトップに、阿部を左に置く布陣を敷く。だが85分、ケリーのポストプレーからヴェルディDFが密集したゴール正面で馬場がパスを受けるが、思い切りが悪くシュートは打てず。89分には、加地がゴール前に送ったロングボールに、ヴェルディDFがお見合い。上がっていたジャーンの足元にこぼれたが、合わせることはできなかった。
そしてロスタイムに突入しようかという時間帯、ヴェルディGKからのボールをFW高部が前線につなぎ、交代で入っていたFW飯尾が受ける。東京の選手は前掛かりになっており、ぽっかり空いたスペースで飯尾はドリブルで中央へ突進。、東京DFの足が止まっているのを見るや、ペナルティエリア手前から思い切りよくシュートを放つ。矢のようなボールは左下隅に突き刺さってゴールイン。東京は突き放される格好で、2点目を失った。
しかしそれでも最後まであきらめず、失点直後に左CKを得ると、金沢が蹴ったボールに馬場がニアサイドでダイビングヘッド。これが決まりで1点差に迫る。だが、ここで無念にもタイムアップ。圧倒的にチャンスをつくりながらの敗戦で、なんとも悔しい結果となった。
【選手コメント】《アマラオ》「負けてしまったことは残念だが、自分が300試合に出場できたことは満足している。今日はケガ明けでリズムがつかめなかったところがあるが、ゴールは次の試合にとっておく」 《金沢》「前半はある程度相手にボールを持たせても、最後でつかまえていたのでその形でいいと考えていた。ただ多少後手に回り、積極性に欠けていかもしれない。こういう試合を勝っていけるように、自分たちがゲームをコントロールできるようにしていきたい」
【原監督の会見要旨】「前半から我々の方がチャンスをつくっていたが、シュートの正確性に欠けた。単純なミスからPKを取られてしまって、少しリズムを崩したかもしれない。アマラオは久しぶりの試合だったので、いけるところまで引っ張って、足に不安のある阿部をスーパーサブ的な使い方をした。馬場もいい仕事をしたが、できれば0対1の時に決めてほしかった。ヴェルディにやられたとは思っていないが、ボールをキープするのはうまいので、ラクに持たせるとパスをつないでどんどん前に出てくる。奪ったらもっと速く攻めたかったが、阿部とは違うリズムを持つアマラオが入って、チーム全体にちょっとしたズレがあったかなと思う。阿部はスペースに走りこむが、アマラオは引いてボールを貰いにくる。2人ともを活かせるシステムが一番いいと思っている。決して悪い試合だったと思っていない。今のサッカーを続けながら、決定力を上げて、単純なミスをなくしていきたい。今日のような試合では、確実に勝点を稼いでいかなければいけないと思う」
【ヴェルディ・ロリ監督の会見要旨】「今日のゲームで一番よかったのは勝ったという結果。主力選手を欠き、若手が大半のメンバーであったが、グランドがスリッピーだったこともあり、拮抗した試合になると予想された。前半はロングボールやセットプレーを中心に進み、中盤でのキープからダイレクトでのつなぎが甘くなっていた。またFW平本がマークされてハイボールに競るだけであったので、ハーフタイムに修正。もっとボールを動かして、平本にもサイドに出てボールを受けるよう指示した。後半はその辺りがよくなって、得点につながったと思う。FC東京の前半のサイド攻撃、セットプレーは有効的だったが、後半はヴェルディのパス回しからゴール前への過程がよかったと思う。2-0で終わるべきゲームで、最後の失点は注意をするべきであった。ケガ人も多く、若いチームなので波がある。これからもっとモチベーションもコンディションも上がっていくだろう」