GAME RESULT試合結果
第8節 2003/5/10(土)
観衆 21,991人
天候 晴、弱 気温 20.6度 湿度 38%
主審:西村 雄一 副審:森 直之/高橋 佳久 四審:山口 博司
J1 1st 第8節
横浜国
3-2
試合終了
前半3-1
後半0-1
横浜F・マリノス | FC東京 | |
---|---|---|
05' 久保 竜彦 42' 安永 聡太郎 44' 遠藤 彰弘 |
得点者 |
39' 三浦 文丈 85' 金沢 浄 |
45' 安永 聡太郎 → 清水 範久 60' 奥 大介 → 坂田 大輔 67' 佐藤 由紀彦 → 三上 和良 |
選手交代 |
45' 戸田 光洋 → 宮沢 正史 45' 三浦 文丈 → 石川 直宏 73' 加地 亮 → 馬場 憂太 |
14 | シュート | 18 |
3 | CK | 5 |
24 | FK | 24 |
18' 波戸 康広 59' 佐藤 由紀彦 60' 松田 直樹 64' 波戸 康広 86' 久保 竜彦 |
警告 |
45' 阿部 吉朗 56' ジャーン 60' 浅利 悟 |
64' 波戸 康広 |
退場 |
GK | 21 | 榎本 哲也 |
DF | 4 | 波戸 康広 |
DF | 22 | 中澤 佑二 |
DF | 3 | 松田 直樹 |
DF | 5 | ドゥトラ |
MF | 7 | 佐藤 由紀彦 |
MF | 8 | 遠藤 彰弘 |
MF | 26 | 那須 大亮 |
MF | 14 | 奥 大介 |
FW | 19 | 安永 聡太郎 |
FW | 9 | 久保 竜彦 |
GK | 16 | 佐藤 浩 |
DF | 15 | 三上 和良 |
MF | 6 | 上野 良治 |
FW | 18 | 坂田 大輔 |
FW | 11 | 清水 範久 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 7 | 浅利 悟 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 14 | 阿部 吉朗 |
MF | 19 | ケリー |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
FW | 11 | アマラオ |
GK | 22 | 小沢 英明 |
DF | 35 | 徳永 悠平 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 30 | 馬場 憂太 |
【選手・監督コメント】
折り返しを迎えた1stステージ、アウェーで強敵に挑む
第8節は、アウェーで横浜・Fマリノスと対戦する。1stステージも半ばを折り返し、今後の分岐点となる一戦だ。今季F・マリノスとの対戦は3度目となるが、3月に対戦したナビスコカップで1分1敗と分が悪い。だが連勝の勢いに乗り、4位につけるF・マリノスを倒して上位戦線に踊り出たい。
ウィニングチーム・ネバーチェンジ=「勝っているチームは変えない」の原則どおり、東京は3節連続同じ先発メンバーで臨む。体調を崩した茂庭に替わり、サブには徳永が控え、横浜国際総合競技場に乗り込んだ。対するF・マリノスは、前節鹿島を相手にFW久保がハットトリックを決めて勝利し、好調だ。久保とツートップを組むもう一枚のFWには、けがのマルキーニョスに代わり、FW安永が入った。
先制点を奪われ、苦しい展開に
快晴のもと、F・マリノスのキックオフで試合は始まる。開始3分、東京陣内でルーズボールを拾うとボランチの那須がミドルシュート。4分には久保→MF奥とつなぐと、後ろから走り込んだ同じくボランチの遠藤がシュートと、立ちあがりはF・マリノスが優勢か。と感じたのもつかの間、続く5分にF・マリノスは佐藤が右サイドからアーリークロス。このボールに、中央でジャーンと加地の間に割って入った久保が左足で合わせゴール。東京は、加地がマークに付ききれず、何もしない間に1点を失ってしまった。
F・マリノスの厳しいディフェンスに前線でボールが収まらず、苦しい展開を強いられていた東京だが、25分にアマラオが敵陣で、F・マリノスが攻撃を組み立てていこうとする矢先のボールをカット。GKの位置を確かめ、ミドルレンジからループシュートを放ったが惜しくもゴールの上に。だが、このプレーを機に、徐々にチャンスをつくりはじめる。
30分、カウンターからケリーが右サイドのスペースにパス。加地がクロスを上げるが相手DFがカット。そしてF・マリノスのパスを中盤で跳ね返すとケリーが受け、ゴール前にラストパス。ペナルティアーク付近で受けた戸田がシュート。33分には、敵陣のルーズボールを拾った阿部がシュート。34分にはジャーンからのロングパスを、トップの位置に入っていた阿部が落とし、アマラオが左から中央に切り込んでシュート。F・マリノス陣内で試合を進めた。
三浦の気迫のゴールで同点に! だが……
38分にはF・マリノス奥が遠い位置からのFKを直接シュート。これを土肥がキャッチできず、こぼれたところに安永が詰めてきたが勢い余って空振りし、決定的なピンチを脱出した。逆に東京はすぐさま反撃を開始する。右サイドに流れた阿部が土肥からのロングフィードを受け、上がってきたケリーにパスを通すと、ケリーはダイレクトで前線へ。そこに後方からゴールに向かって一直線に走り込んた三浦がアタマから飛び込み、ゴール! 三浦の持ち味が出たプレーでゴールに押し込み、同点に追いついた。
これで勢いづいた東京、41分にはサイドを上がった金沢→中央のアマラオ、ケリーがつなぐと、中に入った金沢がシュート。攻めにかかる東京だが、結果的にこの姿勢が裏目に出ることになる。42分、F・マリノスが自陣でボールを奪うと、遠藤→奥→久保とパス2本で前線に。カウンターを仕掛けると、久保はドリブルで右サイドからゴール前に突進。シュートレンジに入ると、中央の佐藤をおとりに、外側から攻め上がってきた安永に左足のアウトサイドでふわりと浮かしたラストパス。3対3の状況で東京DFはこの安永の攻め上がりをつかまえきれず、ゴールに押し込まれて、2点目を失った。
そして44分、中盤で右サイドの佐藤を壁にワンツーでかわした遠藤がゴール前に突進。アマラオが追いかけ、浅利とジャーンで囲んでボールは奪えるはずだった。だが3人のDFはするりとかわされ、遠藤は土肥と1対1。そしてゴール真正面からのシュートを決められ、あっという間に3対1に。自らを苦しめるような展開でリードを許し、後半へと折り返した。
10人になったF・マリノス、金沢のゴールで1点を返すも
後半、三浦に替えて石川、戸田に替えて宮沢を投入。反撃を試み、49分には宮沢が左に散らしたパスから阿部が中央にクロスを送り、石川が強引にシュート。54分には阿部が左サイドで粘ってCKに。57分にも石川がケリーに送ったパスから右CKを奪う。だが、F・マリノスの速い寄せの前になかなかボールをつなげることがず、試合は次第に激しくなる。そして64分、F・マリノス波戸が今日2枚目のイエローを受けて退場に。東京は30分足らずを数的優位の状態で戦うこととなった。
アドバンテージを受けてリズム取り戻し、ボールが回り始めた東京。だが、厳しいマークで守りを固めるF・マリノスの前に決定的なシーンはつくれない。73分には加地に替えて馬場を投入。阿部、アマラオの2トップに、2列目にケリー、馬場を。3バックにして猛反撃にでる。74分には、右からの宮沢のFKにゴール中央でアマラオがヘッドで合わせるが、わずかにゴールの上。77分には、右サイドでドゥトラを抜いて、石川がペナルティエリアに侵入。だがシュートは枠を外れた。79分には、宮沢がペナルティアーク外からのFKから直接ゴールを狙うが、グラウンダーのシュートはGKがキャッチ。
だが85分、左CKからゴール前で混戦になったところで金沢が押し込み、ゴールイン!! あきらめず、粘りをみせてようやく1点を返した。その後も猛然とゴール前に攻め込む東京だが、枚数をかけて懸命に守るF・マリノスDFの前に、無情にもタイムアップ。1点差に追いついた姿勢は光るが、前半の失点が響いて痛恨の敗戦を喫してしまった。
【選手コメント】《三浦》「前半は1対1の同点で折り返し、後半仕切り直そうとした。ジャーンとも話していたのだが、全員に徹底できず、攻めに上がっている間に失点してしまった。ゲーム運びを失敗したことが悔しい」 《阿部》「ボールが落ちつかず、マイボールにつなげることができなかった。前半途中から2トップにして、チャンスはつくれるようになっていたのだが……」
【原監督の会見要旨】「立ち上がりから動きが重かった。2試合連続、無失点で集中できていたのだが、今日は守備の対応が遅れ、久保、奥、安永をつかまえきれていなかった。そこがしっかりマークできていれば、佐藤のクロスを受けても失点は避けられたはずだが。後半、宮沢と石川を投入したが、いつものようにボールを回すことができず、焦ってしまったかなと思う。本来のグランドを広く使った攻撃ができなかった。ケリー、アマラオのところでボールも収まらなかった。何とかもう1点取って同点にしたかった。もう少し早く1ゴールが奪えればよかったのだが」
【F・マリノス・岡田監督の会見要旨】「しっかりプレーしていたのは最初と最後の10分間だけではなかったか。早い時間に先制点を取ったことで消極的になってしまった。後半のゲームプランはもっと攻撃に出るというものだったが、退場者が出たことで守らざるを得なかった。センターバックの2人が最後まで集中してくれたので何とかリードを守りきることができた。東京はアマラオ、ケリーが怖いので、ストッパーには下がって前を向かせることのないようにと指示していた。だがディフェンスに関しては、カバーリングや意識が徹底しており、安定していると思う。少々のプレッシャーを受けても、パスを回してアグレッシブに展開できるよう、本当に強い力というものをつけていきたい」