GAME RESULT試合結果
第15節 2004/6/26(土)
観衆 52,646人
天候 晴、弱 気温 29.4度 湿度 69%
主審:穴沢 努 副審:西村 典之/木城 紀和 四審:相樂 亨
J1 1st 第15節
埼玉
2-1
試合終了
前半1-0
後半1-1
浦和レッズ | FC東京 | |
---|---|---|
44' オウンゴール 60' 三都主 アレサンドロ |
得点者 |
81' 今野 泰幸 |
86' 永井 雄一郎 → 岡野 雅行 89' 長谷部 誠 → 酒井 友之 |
選手交代 |
54' 馬場 憂太 → 阿部 吉朗 63' 戸田 光洋 → 梶山 陽平 66' 三浦 文丈 → 宮沢 正史 |
17 | シュート | 10 |
9 | CK | 8 |
20 | FK | 18 |
14' 長谷部 誠 23' 田中 達也 42' 山瀬 功治 70' 田中 達也 77' 三都主 アレサンドロ |
警告 |
07' ルーカス 09' 戸田 光洋 20' 加地 亮 68' 宮沢 正史 85' 今野 泰幸 |
70' 田中 達也 |
退場 |
82' 茂庭 照幸 |
GK | 23 | 都築 龍太 |
DF | 2 | 坪井 慶介 |
DF | 4 | 田中 マルクス闘莉王 |
DF | 19 | 内舘 秀樹 |
MF | 6 | 山田 暢久 |
MF | 17 | 長谷部 誠 |
MF | 14 | 平川 忠亮 |
MF | 16 | 三都主 アレサンドロ |
MF | 8 | 山瀬 功治 |
FW | 11 | 田中 達也 |
FW | 9 | 永井 雄一郎 |
GK | 1 | 山岸 範宏 |
DF | 5 | 室井 市衛 |
MF | 7 | 酒井 友之 |
FW | 24 | 梅田 直哉 |
FW | 30 | 岡野 雅行 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 20 | 加地 亮 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 30 | 松本 昂聡 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
【選手・監督コメント】
1stステージ最終節、混戦の上位争いを制するのは?
最終節を迎えた1stステージ。アウェー埼玉スタジアム2002で浦和レッズと対戦する。ここまで6勝5分3敗、勝点23で4位につける東京。対する浦和レッズは勝点22で第5位。混戦の上位争いの中、勝てば3位に浮上、負ければ7位にもなる状況だ。だが、前節は劇的な勝利を果たした東京。一方の浦和は、ガンバ大阪に逆転負けを喫しており、勢いはこちらにあるはず。また第8節からは4勝3分の負けなしできているだけに、今ステージの集大成をみせるためにも勝利で締めくくりたい最終戦だ。
金沢、浅利が負傷の上、ディフェンスの要・ジャーンが警告累積による出場停止。ディフェンス陣を軒並み欠くが、J1リーグ100試合目となる藤山が左サイドバックに入り、増嶋がセンターバックとしてリーグ戦初の先発。また右サイドバックは、加地が第9節以来の先発となった。対する浦和は、エース・エメルソンが出場停止、MF鈴木が故障のため欠場。東京は守の、浦和は攻のキーマンを欠くが、試合はほぼ満員の埼玉スタジアム2002、試合前の気温は30度を越える蒸し暑さの中、浦和のキックオフでスタートした。
厳しい状況を耐え、セットプレーからチャンスを作ったが…
最初にシュートを放ったのは浦和。1分にMF三都主がミドルレンジからゴールを狙う。東京も3分には右FKから増嶋がヘディングシュート。4分には増嶋のロングフィードを受けた鈴木のクロスからCK。8分にも鈴木がCKを奪うと、今野が頭から飛び込む。13分には、中央で馬場のパスを受けた戸田が、倒れこみながらも左サイドにつなぐと、攻め上がった今野のクロスに馬場がヘッドで合わせるが、相手GKのセーブでCKに。20分には、左サイドで鈴木がキープ、その外側を加地がオーバーラップしたが、惜しくもオフサイドに。
だが、浦和FW田中、永井の果敢なエリアへの侵入、また前線に飛び出してくる三都主の攻撃に、徐々に押し込まれる展開に。15分には永井のアーリークロスをエリア内で三都主が胸で落とし、FW田中がシュート。25分には、田中が右サイドから中央に回りこみ、左サイドにラストパスを送ると三都主がシュート。土肥がパンチングで逃れた。その中でも、東京はセットプレーからチャンスを作った。22分にはゴール右寄り、27~8mのFKを鈴木が直接狙う。24分には続けて2本のCK。今野が正面でヘッドを振りぬくも、バーの上に。
30分には、浦和DF山田からのパスを受けたMF長谷部が前を向いて仕掛け、ペナルティアーク付近からフリーでシュート。33分には右クロスを立て続けに入れられるが、増嶋、加地、藤山が中央でクリア。34分には田中のエリアへのドリブル突破を茂庭がCKに逃れる。ここまで押し込まれる時間が長かったが、40分には右サイドでルーカスが倒され、得たFKから鈴木が地を這う強烈なシュート。直後には2本のCK。43分には馬場が右FKからゴール前にボールを送るが、いずれもゴールを割ることはできず。
オウンゴールで先制を許し、反撃の出端をくじかれる
ここまで浦和の攻撃によく耐え、守備の健闘が光った東京。だが44分、浦和・田中が三都主とワンツーをかわし、エリア内から決定的なシュート。土肥がセーブしたが、浦和はかさにかかって攻め立てた。45分も過ぎた時、右CKからDF闘莉王がヘディングシュート。これはゴール左下隅で三浦がブロックし、ピンチを脱したかに思われた。だが、立て続けにボールを奪われると、右スローインからMF山瀬がクロス。この鋭いボールを茂庭がヘッドで跳ね返そうとしたが、クリア仕切れずオウンゴールに。前半終了間際の失点で、浦和に先制を許してしまった。
後半、反撃するべく果敢にゴールに向かう東京。再びセットプレーからチャンスを作った。46分には馬場→ルーカスのコンビでCKを奪う。47分には馬場のFK。48分には鈴木が相手DFをかわして、中央へ切り込み強烈なシュート。しかしGKのセーブに合う。ところが、後半も先に決定的なシーンを作ったのは浦和だった。53分にMF山瀬が茂庭と加地の間を割りこむようにドリブルで右エリアに侵入、フリーで放ったシュートはポストを直撃。跳ね返りを田中がシュートしたが、これはバーの上に。
それでも粘り強く、ボールを奪い反撃に転じようとする東京だったが、60分、三浦から今野のパスを浦和・長谷部にインターセプトされる。長谷部はドリブルでゴール前に突進、東京DFを引き付け、エリア左に攻め上がった三都主にパス。三都主はゴール前にグラウンダーのラストパスを送る。このボールは増嶋がコースを消してクリアしたが、こぼれ球が再び三都主の足元に。これをきっちり決められ、失点。反撃の出端をくじかれる格好で2点差とされてしまった。
今野が一矢報いるも、今ステージを6位で終える
54分には馬場に代えて「スペースに走らせてチャンスを作りたい」と、阿部を投入していた東京。63分には戸田に代えて梶山を、66分には三浦に代えて宮沢を投入。最後のカードを切り、総力戦で勝利をめざした。すると70分、浦和・田中が今日2度目の警告を受け、退場に。東京は1人多い状況で、ルーカス、阿部を前線に、鈴木を左サイドに、右中盤に加地を上げる布陣で浦和ゴールに迫った。
75分には、宮沢の鋭いサイドチェンジのパスを浦和DF坪井がクリア。こぼれ球を拾って鈴木がクロスを上げるもラインを割る。79分には、阿部の上げたクロスのクリアを宮沢が拾い、右エリア手前からシュートも枠を外れる。ワイドな展開からチャンスを作ると、80分、宮沢の右から左へのサイドチェンジのパスを受けた鈴木が、エリア左で倒されFKを得る。すると宮沢のキックを、ゴール正面で今野が落ち着いて蹴りこみゴール! 1点差に詰め寄った!
ところがゴールインの直後だった。すぐさまリスタートしようとボールを取りに行った茂庭と浦和の選手が交錯。乱暴な行為と判定された茂庭がレッドカードで退場。自ら、再び反撃の出端をくじくアクシデントとなってしまった。両チーム合わせてイエローカードが10枚、2人の退場者が出る中、10人対10人の戦いは大味な展開に。両ゴール前にボールが行き来する中、浦和の速い攻撃は土肥、藤山を中心にカットし、攻撃に転じた。しかし、ロスタイムには右スローインから再三浦和ゴールに迫るも、結局ゴールは割れず、1対2でタイムアップ。この敗戦により順位を下げ、今ステージを6位で終えることとなった。
【選手コメント】《三浦》「先制を許し、浦和にうまい試合運びをされてしまった。2点目は自分のパスをインターセプトされてのもの。失点の形が悪かった。主導権を引き戻してゴールすることが大事だったが、常に劣勢に立たされると難しい。ただ、ここで切り替え、次に向けて前向きにいくことが大切」 《増嶋》「負けたことがとにかく悔しい。チームのコントロールもうまく出来なかった。フィードを出すチャンスはあったが、もっとタイミングよく出すことができれば。相手のドリブルは、ある程度予測していたので焦りはなかったが、中に切りこまれた時の寄せが甘かったかもしれない。全部が全部やられたわけではないので、今日出来なかったことを次に活かしていきたい」
【原監督の会見要旨】「暑い中、結果的に前半終了間際の失点が重くのしかかった。後半は阿部にスペースに走らせて反撃しようと勝負に出たが、アンラッキーな形で2点目を失った。決定的な場面で増嶋がコースを消していたが、再び三都主選手の前にこぼれてしまった。1点を返し、選手たちには攻めていく姿勢もあったが、茂庭の退場で厳しくなった。ジャーン、金沢が不在の中で最終ラインは不安定なところはあったが、増嶋はポテンシャルの高さを見せたし、加地も藤山もらしさを出して、それぞれ決して悪くなかったと思う。ただ最後まで力が足りなかったということ。もっと点が取れる形をめざしたい。今日勝てば3位だったが、負け惜しみでなく負けてもほんの少しの差。3位になっても、残念ながら1、2位とは差がある。それを我々が変えていかなければいけない。ただ、1stステージはケリーや石川を欠く中で、馬場や梶山、鈴木にメドがたってきた。けが人が多い中で、若い選手の経験を積むことができたのは財産。茂庭も、今日の退場を含め、強さと弱さもあるが、ずっとけがもなくここまでチームを支えてきてくれたことは評価できる。今野もなじみ、勝負していくのはこれからだ。ナビスコカップやセカンドステージでタイトルを争えるように、もっともっと強いチームにしていきたい」
【浦和・ブッフバルト監督の会見要旨】「いい形でゲームに入ることが出来たが、FC東京も非常にアグレッシブに来て彼らのほうが先にチャンスがあったと思う。試合が進む間に徐々に支配できるようになり、最終的には1対0で前半を終わった。得点はラッキーな形にも見えたが、その前に何度もチャンスがあったので妥当な結果だったと思う。後半、非常にいい形での攻撃を続けることができた。2点目もいい形で取れた。本来ならチャンスはあったので、3点目、4点目を取らなくてはいけなかったが。その状況の中、田中選手の2枚目のイエローが出てしまったが、1人欠けて10人になった後も一生懸命集中し、守るのではなくしっかりと攻撃していったところが素晴らしかった。こういう形で最終節に勝ち、いい形でステージを締めくくることが出来た」