GAME RESULT試合結果
第10節 2004/10/23(土)
観衆 24,494人
天候 曇、弱 気温 19.4度 湿度 40%
主審:西村 雄一 副審:江角 直樹/柳沢 和也 四審:唐木田 徹
J1 2nd 第10節
横浜国
2-1
試合終了
前半1-0
後半1-1
横浜F・マリノス | FC東京 | |
---|---|---|
25' 奥 大介 88' 奥 大介 |
得点者 |
46' ジャーン |
43' ドゥトラ → 佐藤 由紀彦 74' 柳 想鐵 → 清水 範久 89' 佐藤 由紀彦 → 栗原 勇蔵 |
選手交代 |
40' 馬場 憂太 → 鈴木 規郎 70' 三浦 文丈 → 宮沢 正史 79' 金沢 浄 → 阿部 吉朗 |
13 | シュート | 6 |
5 | CK | 0 |
37 | FK | 26 |
49' 佐藤 由紀彦 85' 坂田 大輔 86' 奥 大介 |
警告 |
38' 馬場 憂太 60' ルーカス 80' 土肥 洋一 |
退場 |
GK | 1 | 榎本 達也 |
DF | 22 | 中澤 佑二 |
DF | 3 | 松田 直樹 |
DF | 35 | 河合 竜二 |
MF | 17 | 田中 隼磨 |
MF | 8 | 柳 想鐵 |
MF | 26 | 那須 大亮 |
MF | 5 | ドゥトラ |
MF | 14 | 奥 大介 |
FW | 11 | 坂田 大輔 |
FW | 36 | 安 貞桓 |
GK | 21 | 榎本 哲也 |
DF | 30 | 栗原 勇蔵 |
MF | 7 | 佐藤 由紀彦 |
FW | 18 | 清水 範久 |
FW | 19 | 安永 聡太郎 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 19 | ケリー |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
FW | 15 | 鈴木 規郎 |
【選手・監督コメント】
勝ちきれない戦いを打破
2ndステージも3分の2を迎え、10節はアウェーで横浜F・マリノスと対戦する。リーグ戦では今ひとつ勢いに乗れず、勝ちきれない東京。だが1stステージの覇者、横浜F・マリノスも同様。現在5位につけるが、故障者が続出する中で、ここ5試合は4分1敗と勝ちきれない戦いに苦しんでいる。ステージ終盤戦での上位争いに残るため、ともに今日は勝点3をめざす戦いとなる。
この試合で、GK土肥が「J1リーグ戦連続試合出場」を145とし、清水エスパルス・真田雅則選手と並ぶ、日本タイ記録を達成。奇しくも、2000年1stステージ第1節の横浜F・マリノス戦から続くこの偉大な記録を、ぜひとも勝利で飾りたいものだ。
支配され、苦しい展開から先制を許す
横浜F・マリノスのキックオフで始まったゲームは、ともに集中した立ち上がり。ボールの奪い合いが続く中で、4分にはF・マリノスMF奥がミドルシュート。じれた展開を破るように、14分にもFW坂田が遠目の位置からグラウンダーのシュート狙う。だが徐々にF・マリノスがこぼれ球を拾って支配し、MF田中の右サイドを起点にアグレッシブな攻撃を仕掛けてくる。19分、東京DFのクリアボールをそのまま田中が拾い、スピードに乗ったシュートを放つが土肥がしっかりキャッチ。
東京は20分に加地→石川の右クロスから、ケリーがヘディングシュートを放つも、ゴールの上に。ようやくサイドからの攻めを見せたが、3-5-2の布陣を敷くF・マリノスのサイドに押し込まれることが多く、優位には立てない。21分、F・マリノス田中の突破は馬場がCKに逃れる。そして25分、東京のクリアボールをF・マリノス左MFドゥトラが拾い、奥と縦パスを交換。前線に上がったMF柳に当て、ダイレクトで後ろに戻したところを、攻め上がったた奥がシュート。これが決まり、先制を許した。奥をつかまえきれず、マークのずれから失点した格好となったが、その後もドゥトラ、奥、柳のポジション取りに悩まされる時間が続いた。セカンドボールを奪われては展開され、東京は攻めの形を作れず。
ようやく36分、ケリーが速攻を仕掛け、前線のルーカスがDFをかわしてシュート体勢に入るも、相手DFに阻止される。続いて石川が右サイドから相手DF2人を抜いて、中央のルーカスへ。三浦が絡み、ラストは加地が右クロスを上げるが、これもDFにクリアされる。反撃の芽が出始めたところで、40分には馬場に代えて鈴木を投入。一方、F・マリノスは42分、傷んだドゥトラに代えてMF佐藤を投入。前半ロスタイムには、FKからジャーンがゴール前に攻め込むも、フィニッシュには至らず。東京は1点のビハインドを背負い、後半へと折り返した。
鈴木、石川がリズムを作り、ジャーンが同点ゴール!
ハーフタイムの原監督の指示は「ボールに対する1対1と、そのこぼれ球に対する競り合いを負けないこと。攻撃の時に怖がらずに前に出よう」というもの。指示どおり、後半立ち上がりから見違える動きをみせる東京。開始直後、右サイドのコンビプレーから加地のパスは石川に通らなかったが、相手ボールを奪い返し、粘ってFKを得る。そして46分、石川の山なりのキックに相手DFのマークをかわしたジャーンがぴったりヘッドで合わせ、ゴール!後半の早い時間に追いつき、その後の展開に期待を抱かせた。
49分には、加地+石川の連係でボールを奪い、石川のクロスに合わせて前線に抜け出した鈴木が倒され、エリアすぐ手前からFKを得る。これをルーカスをおとりに鈴木が強烈な弾丸ライナーを放ったが、相手GKがナイスセーブ。こぼれ球に反応した三浦のヘッドも押し込むことができなかった。今野、三浦を中心に、中盤で奪えるようになった東京は、チャンスを作り続ける。
58分にはDFのクリアボールをつないで鈴木がドリブルで独走。クロスは相手GKがキャッチ。59分、鈴木→ルーカスのスルーパスはオフサイドにかかった。61分には相手ボールを猛然と奪いにいった今野が倒され、FK。30mほどの距離から鈴木が直接狙うが、このシュートは浮いてしまった。66分には石川の浮き球のパスがゴール前に抜け出したケリーに渡るが、トラップが大きく、シュートには至らず。速い展開の中、F・マリノスもカウンターを仕掛け、68分には佐藤の右クロスからFW坂田がヘディングシュート。だがゴール左上にはずれた。
終盤にPKを取られ、反撃の時すでに遅く…
東京は70分に三浦に代わり宮沢がイン。F・マリノスも柳に代えてFW清水を投入、奥をボランチに下げ、選手交代で東京のリズムを断ち切りにきた。77分にはFW安のキープから、エリア内に攻め上がった田中→坂田のコンビプレーでシュートを打たれるが、わずかにゴール左に。78分、速攻から安のシュートは土肥がキャッチ。79分にはカウンターを食い止めた東京DFのこぼれを坂田が拾ってミドルシュート。バーの上に外れ、ピンチを脱した東京は、79分には故障を抱えた金沢に代えて阿部を投入。鈴木を左SBに入れて勝負に出る。
白熱した攻防が続く中、83分には宮沢から右に展開、石川のクロスでゴール前に攻め込む。84分、F・マリノスの早いリスタートから、ゴール左下をついた田中のシュートは土肥がナイスセーブ。87分にはF・マリノスDF中澤が攻め上がり、スルーパスに清水が抜け出すが、シュートは右に外れる。東京は茂庭のロングフィードから、阿部がDFラインの裏を突こうとするがオフサイドの判定に。
その直後のことだった。間接FKから坂田を経由して、安がエリア内に侵入。フェイントでDFをかわそうとしたプレーに対し、ジャーンがファールを犯したとの判定で、F・マリノスにPKを与えてしまう。これを奥に決められ、88分に勝ち越しを許した東京。あと1点を取るには時間がなかった。ロスタイムに鈴木が果敢に仕掛け、左エリアから放ったシュートもGKがセーブ。あと1点、あともう一歩…が足らず、無念のタイムアップ。アウェー横浜国際競技場で返り討ちに合い、1対2での敗戦となった。
【選手コメント】《土肥》「F・マリノスの前半のサッカーを、東京がやらなければいけなかった。後半はしり上がりにリズムが出たが、PKでの失点で後味の悪い結果となった。リーグ戦連続出場タイ記録はうれしいが、チームメイトやスタッフの支えがないとできないことだと思う。(出場の始まった2000年からは)チームも守備重視から攻めるスタイルに変わり、下からの選手も育ってきて、まさに“一つのチーム”になってきていると思う。その中で自分が出ることも大事だが、まず勝ちたかった。今日は悔しさが残るが、切り替えてここから連勝をめざしたい」《石川》「チャンスはF・マリノスのほうが多かったと思うが、耐えて攻撃につなげられたことはよかった。あとはフィニッシュに持ち込むことと、自分たちのリズムの時に決めなければ…。守備では加地選手と連係を取って組織で守り、1対1の場面は作らないように心がけていた。攻撃では相手のDFラインが浅いこともあり、早めにクロスを入れたが、逆に深いところまで仕掛けていくことができなかった。そのためには、もう少し高い位置で奪えなければいけない。体調はよいので、もっともっとチャンスに絡めるようにしていきたい。
【原監督の会見要旨】「前半は立ち上がりからF・マリノスのペースだった。予想していた以上に放り込まれ、こちらもなかなか繋げず、長いボールを入れてもはね返されて、こぼれ球を拾われてしまった。失点の場面も、クリアボールを拾われて前に当てられ、落とされたところを決められた。この展開の中で、なかなか馬場の良さが出なかった。疲れもあり、田中隼磨選手に先手をとられていた。本来ならキープできる選手だが、追っかけて守備をしていた。そこでパワーと勢いのある鈴木を入れ、彼が左サイドからの突破を図り、アクセントをつけた。石川から規郎への長いパスもとおり出して、我々の流れになった。ただ、こちらが攻めきれずに前に残る中で何回か危ない場面を作られたので、規郎をそのまま残し、阿部を前に入れて勝負に出た。だがあの時間帯でPKを取られ、取りかえそうとしたが時間がなかった。(前半、中盤でこぼれ球を拾えなかったのは)F・マリノスのDF陣+柳、那須選手は、ヘディングの強さがJリーグでもナンバーワンだと思う。我々がもう少しテンポよくつないでいけばよかったが、ロングボールはほとんど競り負けてしまった。また、F・マリノスの2トップ+奥選手の攻撃を怖がって、押し上げられなかったところもある。途中で修正してサイドから石川、あるいは鈴木の形ができたのだが…。内容は決して悪くない。力のあるF・マリノスに対してチャンスも作ったし、崩されて失点したわけではない。こういう敗れ方をすると切り替えが難しいが、下を向かずに気持ちを前向きに、もうひとふん張りして勝ち点を稼いでいきたい」
【F・マリノス・岡田監督の会見要旨】「ここのところ内容は悪くないのだが、勝ちきれない試合が続いていた。今日は、前半はすばらしいサッカーができていた。だが1点しか奪えず、後半にちょっとした気の緩みで失点してしまい、また勝ちきれないのかと思った。しかし、選手は最後まで本当にあきらめずにボールにくらいつき、ようやく勝利した。改めて、勝点3を取ることは、こんなに大変なんだと痛感した。前半のサッカーを後半できなくなったのは、やはりドゥトラがいなくなったことが一番。代わりがいない選手で、彼が抜けるとどうしてもバランスが崩れてしまう。次の試合は、ドゥトラのケガや、奥が出場停止となるが、また全員一丸となって頑張りたい」