GAME RESULT試合結果
第15節 2004/11/28(日)
観衆 14,341人
天候 曇、弱 気温 17.3度 湿度 41%
主審:家本 政明 副審:江角 直樹/柿花 和夫 四審:廣嶋 禎数
J1 2nd 第15節
万博
1-2
試合終了
前半1-0
後半0-2
ガンバ大阪 | FC東京 | |
---|---|---|
12' シジクレイ |
得点者 |
45' 鈴木 規郎 63' 馬場 憂太 |
26' 入江 徹 → 木場 昌雄 61' 宮本 恒靖 → 森岡 茂 73' シジクレイ → 松波 正信 |
選手交代 |
59' 鈴木 規郎 → 阿部 吉朗 82' 馬場 憂太 → ケリー 89' 加地 亮 → 三浦 文丈 |
11 | シュート | 22 |
7 | CK | 8 |
20 | FK | 12 |
46' 木場 昌雄 67' 遠藤 保仁 |
警告 | |
退場 |
GK | 1 | 松代 直樹 |
DF | 4 | 實好 礼忠 |
DF | 2 | シジクレイ |
DF | 14 | 入江 徹 |
MF | 27 | 橋本 英郎 |
MF | 5 | 宮本 恒靖 |
MF | 7 | 遠藤 保仁 |
MF | 8 | フェルナンジーニョ |
MF | 10 | 二川 孝広 |
FW | 18 | 吉原 宏太 |
FW | 16 | 大黒 将志 |
GK | 22 | 吉田 宗弘 |
DF | 3 | 木場 昌雄 |
MF | 13 | 森岡 茂 |
FW | 11 | 松波 正信 |
FW | 19 | 中山 悟志 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 20 | 加地 亮 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
DF | 17 | 金沢 浄 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 15 | 鈴木 規郎 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 18 | 石川 直宏 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 29 | 前田 和也 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 19 | ケリー |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
【選手・監督コメント】
リーグ最終戦、全力で勝利を目指す。
リーグも最終戦を迎え、2ndステージ15節はアウェーでガンバ大阪と対戦する。前節ホーム最終戦の市原戦も引き分けに終わり、試合内容は悪くないものの、結果が出ない状態と言える。とにかく一つでも順位を上げ、また続く天皇杯によい形で臨むためにも、今節は勝って終わりたいものだ。
G大阪は2ndステージは優勝は逃したものの、現在2位で好調を維持している。何といっても総得点37の攻撃力は破壊力抜群である。特にFW大黒は現在日本人得点王で東京DFにとってもっとも危険でやっかいな選手である。それ以外にもスピードのあるFW吉原、得点感覚のあるMFフェルナンジーニョ、セットプレーを得意とする日本代表MF遠藤とタレントは揃っている。
対する東京はメンバーのやり繰りに苦労している。警告累積で出場停止のジャーンに代り増嶋、前節で好調だった梶山がケガ手術で欠場、その代りに宮沢が先発メンバーに。また、石川が前節途中出場にかかわらず、本来の右サイドでの縦横無人の動きが蘇り、戸田にかわり先発に復帰した。肌寒いコンディションの中、G大阪のキックオフで熱戦の火蓋は切って落とされた。
早い時間帯で先制を許すが...
今シーズンすでにG大阪とは2試合を消化し、しかも2連勝と相性はいい。また、その2試合とも東京対策で通常の3バックをわざわざ4バックに戦術を変えてきていたが、原監督は試合前に「今回は3バックでくるかも」と言っていた通り、変えずに挑んできた。両チームともキックオフ直後から、中盤での激しいボールの奪い合いを展開する。
まずは東京が、右サイドからの攻撃で主導権を握る。2分に宮沢からのサイドチェンジが、石川にわたりそのままドリブルで中に切れ込み、馬場にスルーパスを通すもオフサイドに。また6分には中盤でボールを奪った今野が、右サイドの石川に渡りセンターリングするもエンドラインを割ってしまいミスとなるが、東京は右サイドを完全に支配する。
しかし、G大阪も中盤でのテンポのいいパス回しから、徐々にボールを支配しはじめる。8分にMF宮本からの縦へのロングフィードが、FW大黒にピンポイントで渡りチャンスに、また10分には右CKを得ると、MF遠藤が低いライナー性のボールをニヤで大黒がヘディングで合わせるが、右ポスト横に外れる。多彩な攻撃から確実にシュートまで持ってくる場面が多くなり、警戒を強めた矢先、セットプレーから先制を許してしまう。
12分に右CKを遠藤が中央に蹴り入れると、増嶋のマークを外したDFシジクレイがドンピシャのヘディングシュートが決まり、嫌な流れを断ち切ることが出来ず、1点のビハインドを負う。
東京は焦らなかった。20分が過ぎるとほとんどのルーズボールを取ることが出来るようになり、シュートチャンスが何度もおとずれる。21分はサイドチェンジから左サイドの鈴木がペナルティエリア外から思い切ってシュートするも、相手GKがキャッチ。22分には左サイドで今野→鈴木→今野がワンツーで抜けだしセンターリング、馬場があわせるも相手DFがクリア、23分には左サイドの金沢からのセンターリングがファーにいた馬場にわたりワントラップしてシュートするも、相手DFがゴールのエンドライン上でクリアー、26分も右サイド石川のセンターリングから、馬場が抜けだし左足シュートするも、しっかりと当たらず相手DFがこれもクリアー。決定的チャンスを作るもなかなか得点できず。
リスクを承知で攻撃していた分、G大阪も決定的なチャンスをカウンターから作る。29分には遠藤、37分にはフェルナンジーニョがGKと一対一の場面となるが、土肥がギリギリのところでセーブして追加点を許さない。その後も東京優位は変らないが0-1のまま前半を終える。
後半開始直後の鈴木の同点弾以降、怒濤の攻撃が始まる。
ハーフタイムに原監督は「徹底的にサイド攻撃を続けよう」と言ってピッチに選手を送り出したが、後半開始直後という願ってもない時間帯で同点に追いつく。右サイドでFKを得ると、これを宮沢がすぐに相手DFの裏にボールを入れると、タイミングよく走り込んでいた鈴木がゴール前でフリーとなり、胸トラップの後なんと右足を振り抜くとゴール右に突き刺さり同点となる。
それ以降は完全に東京ペースとなる。G大阪がボールを持った瞬間に、2、3人で囲い込んではボールを奪い取り、両サイドから早い攻撃を何度もしかけ、相手にほとんどチャンスらしいチャンスを作らせなかった。特に石川は前節からの好調を維持し、素晴らしい動きを見せた。常にボールを持てば一対一をしかけ、チャンスと見るや、ゴール前まで行って多少無理な体勢でもシュートを打つといった攻撃のキーマンとなっていた。53分には石川がループシュート、58分には右サイドの石川が、相手GKとDFの間に早めのセンターリングから鈴木がシュート、石川が起点となり怒濤の攻撃が続く。59分に疲れのみえた鈴木に代え阿部を投入。追加点は時間の問題と思われていたところ、ついに逆転弾がとび出す。
馬場のシーズン3点目の得点で、リーグ最終戦を勝利で終える!
63分に右サイドで加地から石川につなぎ、いったんは相手DFにボールを奪われるも、すぐにボールを囲いにいった加地が奪い返しドリブルでペナルティエリア内に進入し、落ち着いて中を見ながら戻し気味にセンターリングをすると、中央で待っていた馬場が、ダイレクトで狙いすましてシュートを放つとゴール右に綺麗に決まり、1点リードを奪うこととなる。
逆にリードを奪われたG大阪は、大黒にボールを集め、吉原とフェルナンジーニョが絡んで攻撃をしかけてくるも、中央の藤山と増嶋が読みの良さでチャンスの芽を潰し、また体を張った守りでG大阪の攻撃を完璧におさえていた。73分にDFラインの中心であるシジクレイが、ケガのためFW松波との交代を余儀なくされたことも、G大阪にとって予想外の展開だったと言えよう。
その後、石川が相手DFの裏を抜け出して、ペナルティエリア外に飛び出してきたGKの頭越しにシュートを放ち、惜しくもバーの上に外すといった、決定的なチャンスもありながら追加点を奪うことは出来なかったが、終始攻撃的に試合を進め、そのまま2-1で終了。リーグ戦では2ndステージ第6節以来の勝利をつかみ、年間順位を8位として終了した。
【選手コメント】《馬場》「前半、3本の決定的なチャンスがあったが入れることが出来ずチームに申し訳なかった。どうしても堅くなっていたところがあったので、得点の場面ではコースを狙って落ち着いて決めることが出来た。今シーズンは3点目であるが足で決められて本当にうれしい。」《石川》「みんな最初から勝ちたい気持ちが強く、早い時間帯に失点をしてしまったが、絶対にはね返せる自信があったので特に気にしていなかった。今日はいいディフェンスができればいい攻撃が出来ることが証明できたと思う。(調子がいいので)リーグ戦が終わってしまうことがちょっと残念であるが、天皇杯もありますのでまだまだ頑張っていきたい。」
【原監督の会見要旨】「G大阪は得点力もあって攻撃的なチームだと思っていましたし、また点をとる力は浦和以上であるとも思ってます。但し、その反面みんなが攻撃に出て行ってしまうところがあり、シンプルにサイドの裏のスペースを突いていけれれば、うちのもチャンスがあるかなと選手には話していました。G大阪はうちとやる時は3バックから4バックに変えてきていて、いままでの2試合はそれで負けていたので今回はどっちで来るだろうかと思っていたら、始まってみたら3バックできていた。ただ、うちは石川と鈴木の両サイドに使って、出来るだけサイドチェンジをして、早くサイドから攻めることを徹底した。早い時間帯にセットプレーから失点してしまい、ジャーンや茂庭のセンターバックが欠場で相手のDFシジクレイに増嶋をつかせたが、いきなり綺麗にやられてしまって、ちょっとどうなることかと思っていたが、そこから踏ん張って、ボールが動き出し、前半得点はできなかったが、馬場、鈴木、石川を中心にいい形で攻撃が出来ていたし、ハーフタイムには、今のままでもっとボールを動かして、外を突いていけばと話していたら、後半開始直後にFKから規郎(鈴木)が決めてくれて、あれでまたうちのいいリズムになったと思います。ナビスコは優勝したが、はっきり言えば、われわれはまだリーグ戦とカップ戦をいっしょに戦っていく力やパワーがなくて、ナビスコの後も決して手を抜いてたわけではありませんが、むしろチームとしては何試合か完敗しちゃったほうが良かったのかな。ずっといい試合をやりながら、引き分けや勝てなかったのが続いていた。前節の市原戦から先に2失点してしまったが、みんなが目の色を変えてとりに行くという気持ちが出てきてからは、忘れていたものをもう一度思い出させるようになったかなと。前節大変素晴らしかった梶山が、半月板の手術をしなくてはいけないので、代りには、三浦の力は分かっているので、今シーズンあまり活躍できなかった宮沢をあえて使ってみました。また出場停止のジャーンの代りに入れた増嶋も含め、そういう選手がのびのびとやってくれたことは大変うれしいと思いますし、まだまだ増嶋は課題がいっぱいありますが、G大阪の大黒,吉原などの強い相手に対して良く踏ん張ったと、新潟戦よりは怖がらずに今回は良くやってくれたと思いますし、チームも最終戦を勝って終われたのでいい形で天皇杯を迎えられるかなと思います。」
【G大阪・西野監督の会見要旨】「リーグの最後の試合ですし、ホームで戦えるということで、何とか自力で2位を獲得したいという気持ちを全選手、スタッフがおそらく持っていたと思っています。ただ、実際グランドの中では不足していたと。前節の戦えた流れ、ゲームの運び方をとれなかったと思います。今日の試合だけでなく、終盤戦は中盤でのガンバらしい統一された試合運びが出来なかった。そうなってくると守りきれるチームでないし、うまい試合運びが出来るわけでもないので、普通に前に出て行くというスタイルでないとうちの形はでずらい。今日も中盤がとれず消極的な展開だった。ゲガ人も終盤続出して、その中でバックアップメンバーとの融合もうまくいかなかった。最終的にはチーム力になりますが、特に今日はその力が出なかったことが残念でならない。まだまだという感じがしました。」