GAME RESULT試合結果

第9節 2005/5/01(日)
観衆 26,218人 
天候 屋内、無 気温 24.1度 湿度 88% 
主審:西村 雄一 副審:廣嶋 禎数/青木 隆 四審:小川 直仁

J1 第9節

大分ス

HOME

大分トリニータ

2-1

試合終了

前半0-0

後半2-1

AWAY

FC東京

大分トリニータ FC東京
71' マグノ アウベス
80' ドド
得点者 83' 栗澤 僚一
87' 阿部 吉朗 → 松橋 章太
89' マグノ アウベス → 三木 隆司
選手交代 44' 鈴木 規郎 → 迫井 深也
51' ルーカス → 馬場 憂太
73' ダニーロ → 栗澤 僚一
6 シュート 13
0 CK 2
10 FK 21
12' パトリック
72' マグノ アウベス
警告
退場
大分トリニータ先発
GK 29 江角 浩司
DF 15 吉村 光示
DF 4 深谷 友基
DF 3 柴小屋 雄一
DF 23 有村 光史
MF 9 吉田 孝行
MF 8 小森田 友明
MF 5 パトリック
MF 14 阿部 吉朗
FW 10 マグノ アウベス
FW 11 ドド
大分トリニータ控え
GK 16 高嵜 理貴
DF 2 三木 隆司
MF 19 原田 拓
MF 20 松橋 章太
FW 25 西野 晃平
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 20 加地 亮
DF 3 ジャーン
DF 2 茂庭 照幸
DF 15 鈴木 規郎
MF 7 浅利 悟
MF 6 今野 泰幸
MF 19 ダニーロ
FW 18 石川 直宏
FW 13 戸田 光洋
FW 9 ルーカス
FC東京控え
GK 22 塩田 仁史
DF 25 迫井 深也
MF 16 宮沢 正史
MF 27 栗澤 僚一
MF 14 馬場 憂太

【選手・監督コメント】

今チームがやらなければいけないのは、勝ち点を獲ること


 J1リーグ第9節はアウェーで大分トリニータとの対戦。前節の柏戦は前半からリズムよく攻撃を仕掛け、試合の主導権を握っていたにもかかわらず、先制を許すと守備&カウンターの術中に完全にはまり、選手はもちろん観ていたファンにとっても消化不良の試合となった。この試合、起爆剤として初先発のダニーロ、5年ぶりにJ1リーグ出場の迫井とフレッシュなメンバーで挑んだが、連敗脱出はならなかった。原監督が就任してからは2002年に3連敗はあったが4連敗ははじめて。3勝1分4敗で順位も10位となった。大分とはすでにナビスコカップ予選第2節(味スタ)で対戦しており、10人相手にスコアレスドロー、昨季も含めて大分相手に勝っていない。

 大分は開幕当初はなかなか勝てない時期があったが、4月に入ってからは3勝3敗、前節は大宮に逆転負けを食らうも、その前は2連勝とシステムを4-4-2に変えて調子は上向きである。特に攻撃陣は好調である。速いくてうまいFWマグノ アウベスを中心に、2トップの一角に新外国籍選手のFWドド、今絶好調のFW西野も控えており、この3人でチーム10得点のうち7点を取っている。また左右のMFに阿部、吉田が入り、バランスよく攻撃に参加してチャンスメイクをしている。

   対する東京は、右サイドにケガで離脱していた加地が磐田戦以来の復帰。加地がいなくなってからチームは負け続けているので、救世主的な存在として大いに期待したいところである。反対に、左サイドの金沢が左大腿四頭筋を痛めて離脱、代わって今季初先発となる鈴木規が出場。ディフェンスに関しては多少不安はあるものの、逆に攻撃面を考えれば、今まで以上に左サイドからのチャンスメイクが期待できる。それ以外にも前節からメンバーを代えてきた。左サイドに栗澤→戸田、ボランチを宮沢→浅利にして今野と組ませた。

 ズルズルと4連敗になってしまったが、とにかく自分たちの力を信じて戦うだけである。鹿島が少し首位戦線から飛び出したが、まだまだダンゴ状態が続くリーグ戦、苦しい状況ではあるが思いっきりのいい、「勢い」のあるサッカーをして勝ち点を獲っていきたいところだ。

 今日のビッグアイは屋根を閉めたため、ピッチ内は風のない、蒸し暑いコンディション。連敗脱出を目指し2:03pmに東京のキックオフで開始された。



サイドを起点に速い攻撃を仕掛けるが...


 ロッカールームを出て行く前、土肥が「いままでのことは忘れて絶対に勝ちにいこう」とみんなにゲキを飛ばして試合に臨み、その気持ちがそのまま試合開始から表れた。中盤での厳しいプレスからボールを奪っては、両サイドから速い攻撃を仕掛ける。すると6分にビッグチャンスがおとずれる。左サイドで石川と鈴木規で崩して中央のルーカスへ、それを右サイドを駆け上がっていた戸田に流してこれを戻し気味にセンターリング、これを待ち構えていた石川がシュートするが惜しくもバーに当たる。その後も左右のサイドを起点に攻撃が続く。11分、右サイドで戸田→石川にわたりドリブルで中央に、ルーカスにスルーパスを出すもつながらず、13分、左サイドで鈴木規のスローインから今野→戸田につながり中央に持ち込むもシュートは打てず、試合の主導権は完全に東京にあるものの、なかなか決定打が出ない。

  大分はゆっくりとDFラインでボールをまわし、東京の中盤でのプレスを避けるため、前線のFWマグノ アウベス、FWドドに蹴りこんでくるだけの単調な攻撃、16分、ドドが中央をドリブルで持ち込んで、最後はマグノ アウベスがシュートするもDFがカット、序盤はこれが唯一のチャンスらしいチャンスであった。

 東京は17分に戸田が左サイドから、19分には石川が右サイドからチャンスをつくるもゴール前のルーカス、ダニーロに合わない。20分には今野が右サイドの加地にスルーパス、エンドライン際からダイレクトで中央に折り返し、これを戸田がドンピシャのヘディングシュートを放つもゴール右に外れる。22分、左サイドの鈴木規が大きくサイドチェンジ、一度クリアされるも、これを拾った加地が石川とのワンツーで抜け出しペナルティアーク外からシュートを放つもゴールを大きく外す。30分にもFKのチャンスから今野がサイドチェンジ、クリアボールを加地が拾いドリブルで持ち込みシュート、今度はGKにセーブされる。

 そんな中、アクシデントが起きる。36分、ヘディングの競り合いで鈴木規が右肩を脱臼、一度はピッチに戻るも、やはりプレー続行不可能と判断、44分に迫井が代って出場することに。終了間際には戸田、ダニーロと立て続けにシュートを放つも得点ならず。0-0で前半は終了する。

試合を決めたのは決定力の差、2失点で敗戦


 ハーフタイムでの原監督の指示は「ダニーロのポジショニングの修正、シュートを打てるときに打っていく」とシンプルなもので、後半開始から全員がアグレッシブに点を取りにいこうとしたが、またしてもアクシデントが起こる。51分、今度はルーカスが左足首を痛めて退場、馬場が代りに入り、ダニーロを1トップにする布陣へと変更することに。しかし、東京は気落ちすることなく大分ゴールに攻め立てる。52分にはカウンターから馬場が右サイドの石川へ、早めのクロスを入れるもダニーロに合わず。53分には浅利が中央をドリブルで持ち込み、25m付近からシュートするもGK正面。またその直後には、右サイドから浅利がライナー性のボールをダニーロに、これをヘディングで後方にそらし戸田の前にこぼれるも、シュートは打てず。56分には中央で浅利→馬場→ダニーロと細かいダイレクトプレーで抜けだしシュートするもGKにセーブされる。

 しかし60分を過ぎると、連戦からの疲れと蒸し暑いコンディションによる体力の消耗から、前線からのプレスが効かなくなり、ルーズボールを奪われる場面が増えていく。それでも61分にゴール正面30mのFKを石川が直接狙う、65分には浅利がロングシュートを放つがどちらもゴールの上に外れ、どうしても得点を奪えない。すると一瞬のスキを突かれ大分に先制点を奪われてしまう。71分、カウンターからFWドドがドリブルでペナルティエリア内に進入、一度はDF陣が抑えるが、そのこぼれ球を拾ったFWマグノ アウベスに決められてしまう。

 73分、東京はダニーロに代え栗澤を投入、今度は馬場をトップに置く布陣に。しかし守りに入った大分に、効果的な攻撃を仕掛けられない。両サイドを完全に塞がれ、中央から攻めても途中でパスカットされるか最終ラインではね返されるかで、まったくフィニッシュまで持ち込めない時間が続く。すると80分に、またもやFWマグノ アウベスとドドのコンビでカウンターを仕掛けられ、追加点を奪われる最悪の展開となってしまう。

 もはや攻めるしかなくなった東京はリスクをおして攻撃を仕掛ける。83分に左サイドでFKを得ると栗澤が蹴ったボールがそのままゴールイン、1点差となりさらに反撃は続く。途中からジャーンを前線に上げ、なりふり構わず攻撃を仕掛け、ロスタイムに入って栗澤、ジャーンがフリーでシュートするも、ゴールマウスを外し万事休す、1-2で試合終了。東京は、終始リズム良く攻めるも、栗澤のセットプレーからの1点のみ、逆に大分は後半2本のシュートで2得点と東京との決定力の差を見せつける格好となった。またこの試合で、ルーカス、鈴木規がケガで退場し、ますます苦しい状況となったが、次節は首位鹿島との対戦。今季のチームを占う意味で大変重要な試合になることは間違いないだろう。

 【選手コメント】《浅利》「もう少し前からのディフェンス、もう一歩前に向かうことが必要だったと思う。試合終盤には中盤でボールを動かせるスペースがあった。そういうスペースをつくる動きが、前半から必要だったかもしれない。(浅利選手は2000年に引き分けを挟んだ7連敗も経験しているが?)その時とは状況が違う。今はケガ人が出ていることも要因。内容がずっと悪いわけではないので、気持ちを切り替えてやるしかない」《加地》「今までもそうだったが、今日もチャンスに決めきれなかったことが一番の敗因だと思う。失点の場面はすべてカウンター。1失点目は、ワンツーではたかれた時に人に付ききれていなかった。そこは修正できるはず。ただ、もう少しキープする時間を増やすことも必要だった。今は苦しい時でもあるが、東京が本当に強くなるかもしれない試練の時。こういう時は絶対あるから。残っている選手でしっかり闘っていきたい。みんなで乗り越えて、もう1回スタートを切りたい」《栗澤》「出場にあたって、中盤でボールはもらえるはずなので、そこからサイドにさばいていこうとした。(FKは)誰か合わせてくれという気持ちで蹴った。最後まであきらめなかったことがゴールにつながったと思うが、どうしても決勝点を取りたかった…。ただ、余計なことは考えずに思い切ってやるしかない。技術というよりも勝ちたい気持ちを出していきたい」

 【原監督の会見要旨】「最近チームに勢いがなくなっていたので、怖がらないで前にボールを当ててそれをフォローしていこうということで、前半、特に右サイドでいい形が何度ができていた。石川のシュートがバーに当たるなど何度かいい形ができていたと思うが、あそこをなかなか決められないということろが今の我々の課題。シュートを打てるところをパスしたり、パスのところをシュートしたりと、チグハグな面が多かった。前半早い段階で鈴木が肩の脱臼をしてしまって、一度戻ったのでいかせたがやはりだめだった。このケガからチーム全体がバタバタしてしまった。ダニーロがボールのところに絡んでこないので、中盤でボールを受けて仕事をやってくれとハーフタイムに言った。それで様子を見ようと言うことでしばらく辛抱していたが、そうしているうちにルーカスがケガしてしまって。予想外のケガで、戦術的な変更というよりケガの対応で追われてしまったというのが正直なところ。なんとか後半守りながらチャンスは出てくると思っていたが、1点目のゴール前で相手の足元にこぼれてしまったのと、2点目も攻めながらボールの取られ方が悪くきれいなカウンターを許してしまったのが我々の力の無さというか歯車がくるってしまっている感じ。馬場も栗澤も早く入れたかったが、これだけ暑いというのとケガ人が出ていること、そして加地も久しぶりだったということで見極めながらやっていたが、なかなか手が打てなかったことが残念。でもまだまだ試合が続くので、このうまくいかない流れをなんとか乗り越えていかなければならない。」

 【大分・皇甫官監督の会見要旨】「前回アウェーで大宮とやって負けたので、今日の試合は本当に重く感じていた。こういう連戦では、選手たちは本当に体力が厳しいので、今日は少し選手を変えていったがそれがよかった。相手の右サイドの石川、加地は予想していたが、阿部よりも吉田の方が守備意識が高いので、吉田に加地をケアさせた。東京の攻撃を完全に押さえられたとは思わないが、サッカーの試合はいろいろなことが起きる。その中でチームの戦術をどれぐらい崩さないかがポイント。今日はみんなが忠実に守ってくれた。今非常に柴小屋、深谷、小森田、パットらの若い選手が落ち着いてがんばっている。ミスがないわけではないが、これからの課題としてミスを減らしていきたい。まだ連戦が続くので、しっかり準備して考えてやりたい。選手たちは準備したことを守ってくれて、それが今日の勝利につながった。」


Late Goals Sink TOKYO 

J.League st our markers when they played the one two but that's something we can fix. We need to increase the amount of time in possession a little. Things are difficult now but it's like a test of how strong we can become. This kind of thing will always happen. The players left want to fight together, ride out the slump and make a fresh start ". 

Kurisawa: 
" When I got on the field I aimed to receive the ball in the middle and play it out to the wings. At the free kick I was just hoping somebody would get on the end of it. We fought to the end and that's why we could pull one back but we just couldn't find another goal. More than anything we need to play with desire right now ". 


F.C.TOKYO manager Hara: 
" The team has lost its vigor recently so I told them not to be afraid, to get the ball out to the wings and follow up. In the first half we made several good moves, particularly on the right wing. Ishikawa hit the bar and we had some chances but that's our major problem right now; we just can't take those chances. We're passing when we should shoot and shooting when we should pass. Suzuki was injured and we sent him back on but he couldn't continue and that disturbed our rhythm. Danilo couldn't really get into the game so at half time I told him to drop back to pick up the ball in midfield. We decided to stick with it and see how things developed but then Lucas was injured. We were forced to find a response to that. And then the ball just landed at the striker's feet for the first goal and the second came from a good counter attack after we had lost the ball. What with the injuries, the heat and Kaji's absence for a few games it was a very disappointing game to lose. But the games go on and we'll just have to find some way to overcome this situation ". 

Trinita manager Kwan: 
" We had lost away to Ardija in our last game and felt today was extremely important. The schedule is tough so I made a few changes and that worked very well. We know all about TOKYO's right side and since Yoshida is better defensively that Abe I sent him out to deal with Kaji. I didn't think we would be able to completely hold the TOKYO attack but you never know what's going to happen during a game and the key point today was how well our tactics would hold up. The players defended very well I think. Shibakoya, Fukaya, Komorida, Patrick and the younger players were all very steady out there. We weren't mistake free but that's something we have to work on from now. There are more games coming up and we want to think about it as we prepare. The players followed our preparations to the letter today and that's how we could gain the victory ".