GAME RESULT試合結果
第5節 2006/3/26(日)
観衆 17,033人
天候 曇、弱 気温 16.1度 湿度 38%
主審:山西 博文 副審:犬飼 一郎/安元 利充 四審:武田 進
J1 第5節
味スタ
2-1
試合終了
前半1-1
後半1-0
FC東京 | 京都サンガF.C. | |
---|---|---|
02' ジャーン 89' 徳永 悠平 |
得点者 |
44' アレモン |
56' ルーカス → ササ サルセード 56' 馬場 憂太 → 栗澤 僚一 65' 川口 信男 → 阿部 吉朗 |
選手交代 |
57' 美尾 敦 → 中払 大介 74' 星 大輔 → 石井 俊也 86' 米田 兼一郎 → 鈴木 和裕 |
21 | シュート | 12 |
8 | CK | 6 |
15 | FK | 18 |
警告 |
15' 児玉 新 89' パウリーニョ |
|
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 2 | 茂庭 照幸 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 19 | 伊野波 雅彦 |
MF | 23 | 梶山 陽平 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
FW | 9 | ルーカス |
FW | 20 | 川口 信男 |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
FW | 21 | ササ サルセード |
FW | 11 | 阿部 吉朗 |
GK | 1 | 平井 直人 |
DF | 23 | 大久保 裕樹 |
DF | 3 | リカルド |
DF | 2 | 鈴木 悟 |
DF | 7 | 児玉 新 |
MF | 18 | 米田 兼一郎 |
MF | 16 | 斉藤 大介 |
MF | 11 | 星 大輔 |
MF | 8 | 美尾 敦 |
FW | 9 | アレモン |
FW | 10 | パウリーニョ |
GK | 26 | 西村 弘司 |
DF | 5 | 鷲田 雅一 |
DF | 4 | 鈴木 和裕 |
MF | 17 | 石井 俊也 |
MF | 14 | 中払 大介 |
FW | 20 | 林 丈統 |
FW | 30 | 松田 正俊 |
【選手・監督コメント】
ホームで必ず勝ち点3を!
前節川崎戦では、あと一歩のところで勝ち点3を逃した。しかし、ガーロ監督も「いいパス回し、厳しいマーク、戦う気持ちが出た試合だった」と手応えを話し、チームは自信を取り戻しつつある。この勢いを活かし、今節はホームでぜひとも勝ち点3をつかみたい一戦だ。
リチェーリが川崎戦で左足を負傷し、チームを離脱。FWには今季初先発となる川口を起用。一方で右足を傷めて前節欠場した梶山は、「まだ足をひねると痛い」ながらも、元気な姿でスタメンに復帰した。
対する京都は現在2敗2分でいまだ勝利がない。しかしここ2試合は、いずれもリードを許すも終盤に追いつき、粘り強く引き分けに持ち込んでいる。警戒すべきはFWパウリーニョ(昨季J2で22得点)と、故障からあけたFWアレモン(同15得点)の2トップだ。パウリーニョは今季すでに3ゴールを挙げており、その対策として伊野波がマンマークにつく形で臨む。試合は、花曇の味スタ、京都のキックオフで16時4分にスタートした。
ジャーンのゴールで先制、京都を圧倒したが…
開始早々、試合は動いた。2分、徳永の縦パスを受けた川口が相手DFに勝負を仕掛け、右CKを奪う。梶山のキックに会わせ、ジャーンの打点の高いヘッドがどんピシャで決まり、早くも先制点を奪った。続いて6分にも同じようなシーンが。今度は徳永が右サイドで相手DFに勝負を仕掛け、CKを奪う。再び右CKからジャーンがヘディングシュートを放つが、相手DFが頭でクリアし阻まれた。8分の馬場のFKに合わせたのは、またもやジャーン。しかしこれはバーの上にそれた。
東京はリズムをつかんでボールを支配。その後も試合を優位に進める。相手FWパウリーニョは伊野波がぴったりマークし、簡単にはシュートを打たせず。19分にFWアレモンがエリアの外から放ったシュートが、京都初のシュートとなった。20分には、鈴木の左クロスをルーカスが落とし、エリアに走りこんだ今野がシュート。いい形を作るもGKに阻まれる。23分、梶山が左前線のスペースへ長いパスを送り、鈴木が追いついてクロス。26分には左エリアでフリーになった今野にパスがわたり、シュートモーションから、ゴール前のルーカスにラストパス。ピッチをワイドに使ってパスをつなぎ、攻めの形をつくった。
30分すぎには、京都のカウンターからピンチを招くが、茂庭、伊野波がカット。36分にはゴール前約30mのFKを、FWパウリーニョが強烈なシュートで直接狙い、土肥のセーブのこぼれから波状攻撃を仕掛けられるが、しっかり守りきった。39分、馬場のパスに合わせ、飛び出した徳永が右クロス。ファーで受けた鈴木が左クロス。再びワイドな攻めをみせるが、中央で梶山が落としたあとに誰も合わせることができず。
前線で川口が起点となり、右からは徳永、左からは鈴木が次々にクロスを上げたが、いまひとつ精度が足りず。またフィニッシュへの思い切りも悪く、追加点をあげることができなかった。その中で迎えた43分、京都FWアレモンの仕掛けに対して、ジャーンがマーク、ボールがこぼれて京都にCKを与える。MF星が蹴った左CKは、ジャーンがクリア。高く上がったボールが、右エリアのFWアレモンの上に。アレモンのヘディングが、クリアしようと競り合った馬場の頭をかすめ、ゴール左上に決まってしまう。嫌な時間帯に失点し、1対1で後半へ折り返すこととなった。
終了間際、徳永の価値あるゴールで勝利をもぎとる!
後半に期待がかかったが、立て直してきたのは京都のほうだった。後半開始早々、MF美尾が果敢にミドルシュートでゴールを狙う。東京も直後の46分には、川口のサイドチェンジから、鈴木がダイレクトで中央にクロス。これを受けようとトラップしたルーカスと、飛び込んだ馬場が交錯し、シュートは打てず。48分には右サイドで徳永がこぼれを奪い、エリア前に突進。中寄りの馬場にラストパスを送るもシュートは相手DFに阻まれる。その後は徐々に京都が反撃。セカンドボールを拾っては、前線に速いパスを送ってくる。
56分には、ルーカスに代えてササを、馬場に代えて栗澤を投入。一気に状況を打開しようとするが、61分には、京都・右エリアのMF星にパスがわたり、星は東京DFを中に切り返してシュート。土肥がゴール右下隅でセーブし、ピンチを免れる。63分には栗澤の右CKにササがヘッドで合わせるが、枠は捉えられず。そのこぼれを拾って伊野波がサイドチェンジ。左サイドにいたジャーンの落としから川口がシュートするが、GKがセーブ。65分には川口に代えて阿部を投入。しかし、攻から守への切り替えが早く、ゴール前で人数をかける京都の守備に東京は苦しめられた。
75分、鈴木が相手DFからボールを奪い左エリアに進入、中の阿部にパスがわたりシュートを放つが、枠を捉えられず。82分には、徳永→栗澤から左エリア阿部にパス。ダイレクトで落とし、走りこんだ今野がシュート…と連係のよいプレーをみせるが、阿部がオフサイドに。攻守の入れ替わりが速い展開の中、京都も77分にFWアレモンのキープからゴール前に迫り、ボランチ斉藤がシュート。こぼれを拾われ再びチャンスを作られる。80分には、右クロスにMF中払が飛び込むが、枠をはずれる。
互いにチャンスを活かせず、このまま引き分けか…と思われた89分、鈴木の左CKを中央でササと相手DFが競り、ボールは右エリアへ。ここに走りこんだ徳永がワントラップし、エンドライン際近くまで侵入。角度のないところからアウトサイドにかけて強引な右足シュート。ボールは強烈な勢いで、狭いGKとゴールマウスの間をすり抜け、ファーサイドのポストにあたって跳ね返りイン! ついに徳永の貴重な勝ち越し点で粘る京都を引き離した。最後まで勝利を目指した姿勢がゴールに結びつき、今季2勝目を挙げた。
【選手コメント】《徳永》「流れの中で点が取れなかったが、前半は自分たちのサッカーができた。ただ、得点できず、苦しい試合になった。(初ゴールは)中がごちゃごちゃしていたのでとにかく思いっきり打った。絶対に勝つという強い気持ちが、結果的にゴールに結びついたと思う。今日の勝ちを次につなげて、勝ち点を積み重ねていきたい」《伊野波》「今日は3-5-2で、攻撃のときは中盤に上がっていく形。自分としてはやりやすい。ガーロ監督には、パウリーニョに仕事をさせるなと指示されていた。ビデオでも研究して、ドリブルさせないことや前を向かせないことを心がけた。押し込まれる場面は少なかったので、カウンターだけを警戒していれば良かった。コースを切ることに専念できた」
【ガーロ監督の会見要旨】「今日は最後まで集中して、気持ちが入っていてマークも厳しく激しくいった試合だった。選手たちはよくがんばったと思う。最後のゴールはみんなで勝ち取ったものであり、選手たちをほめたいと思う。(梶山は?)今日はボランチのポジションに入ったが、前半はDFラインとボランチの間に大きくスペースが空いていたので、そこを修正するよう指示した。後半はそのポジショニングを含め、いいプレーができていた。(伊野波は?)川崎戦でのジュニーニョに続き、今回はパウリーニョのマークをして、どちらも非常によくやってくれた。彼のマークは我々にとって大事な役割。(徳永への指示は?)今日はボール回しやサイドチェンジがうまくいっていたので、鈴木とともに、1対1になったら勝負に行くようにと指示した。かなり前線に上がれるチャンスがあったので、エリアに入って仕掛けていくようにと。彼らもスピードと力のある選手で、いいプレーをしてくれた。(もっと得点できてもおかしくなかったのでは?)確かにチャンスは何度もあった。大事なのは、そういうチャンスをたくさん作れたこと。相手の守備が良かったために得点できなかったということだと思う。相手によって戦術は変わっていくので、今日は京都という相手に合わせてこのような形になったが、次のナビスコ戦でも相手を研究して、それに対応していく」
【京都・柱谷監督の会見要旨】「選手たちは非常によくがんばっていた。勝ち点1だけでなく、勝ち点3でも取れる流れだったが、取れなかったことは残念。開幕から勝ち点3が取れずに苦しい思いの中、サポーターのみなさんが東京まで来てくれて、非常に感謝している。次は中2日でナビスコカップがあるが、そこへ向けていい準備をし、その後のリーグ戦でもしっかり勝点が取れるようにやっていきたい。(交代は)東京の両サイドの徳永、鈴木がかなりの距離を走っており、我々の両サイドの選手も疲れていたので、フレッシュな選手を入れてサイドで優位な形を作りたかった。やや押し込まれていたので、守備を安定させて、2トップと代わって入った中盤の選手が押し上げていくことで先手を取れば、攻撃も十分やれると考えた。前半は相手が3-5-2の形で、中盤を支配されていたので、後半はそこをつぶしに行く形に変えて守備が安定した。最後は1対1の局面で押し込まれている状況だったので、守備を安定させることを優先した。米田の足がつっていなければ、前線の選手を交代させることも出来たのだが。ケガあけのアレモンは、パウリーニョとのいいコンビネーションの場面も結構あったので、2人のコンディションがもっと上がれば、相手に脅威を与えられるはず。今日の敗因は、もっとラインを上げなければならないということ。ずっとペナルティボックスの中に残っていては、セカンドボールも拾われるし、何が起こるかわからない。ボールをクリアしたら、全員がボックスから出て、GKがその後ろのスペースをカバーしないとずっと釘付けにされる。今日はパウリーニョに対し伊野波を付けられたが、良い選手になればなるほど、マークにあう。東京が3-5-2に変えてまでつぶしに来たのは、それだけパウリーニョが良い選手だということの証明。京都の良さを消してきた分、東京の良さも消えていたのではないかと思う」