GAME RESULT試合結果

第22節 2006/9/09(土)
観衆 21,382人 
天候 曇、弱 気温 27.5度 湿度 79% 
主審:松尾 一 副審:原田 秀昭/小椋 剛 四審:宮島 一代

J1 第22節

味スタ

HOME

FC東京

1-3

試合終了

前半0-3

後半1-0

AWAY

ヴァンフォーレ甲府

FC東京 ヴァンフォーレ甲府
47' ルーカス
得点者 23' 茂原 岳人
32' バレー
38' バレー
45' 戸田 光洋 → 川口 信男
45' 三浦 文丈 → 栗澤 僚一
65' 馬場 憂太 → 阿部 吉朗
選手交代 61' 山崎 光太郎 → 宇留野 純
68' 林 健太郎 → 奈須 伸也
75' アライール → 鶴見 智美
17 シュート 16
11 CK 4
21 FK 17
31' 藤山 竜仁
61' 川口 信男
警告 18' ビジュ
42' 山本 英臣
55' 茂原 岳人
退場
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 25 徳永 悠平
DF 3 ジャーン
DF 8 藤山 竜仁
DF 19 伊野波 雅彦
MF 10 三浦 文丈
MF 23 梶山 陽平
MF 18 石川 直宏
MF 14 馬場 憂太
MF 13 戸田 光洋
FW 9 ルーカス
FC東京控え
GK 22 塩田 仁史
DF 38 中澤 聡太
MF 7 浅利 悟
MF 16 宮沢 正史
MF 27 栗澤 僚一
MF 20 川口 信男
FW 11 阿部 吉朗
ヴァンフォーレ甲府先発
GK 1 阿部 謙作
DF 32 杉山 新
DF 15 アライール
DF 20 ビジュ
DF 5 井上 雄幾
MF 31 林 健太郎
MF 10 藤田 健
MF 4 山本 英臣
FW 33 茂原 岳人
FW 16 バレー
FW 23 山崎 光太郎
ヴァンフォーレ甲府控え
GK 21 鶴田 達也
DF 6 奈須 伸也
MF 17 鶴見 智美
FW 11 宇留野 純
FW 18 長谷川 太郎
FW 9 須藤 大輔
FW 14 堀井 岳也

【選手・監督コメント】

ブラジルフェスタ開催、ホーム味スタで連敗脱出をめざす


第22節は、ホーム味スタにてヴァンフォーレ甲府と対戦。前節より約10日のインターバルがあったが、この間、日本代表に初選出された伊野波が西アジアに遠征。また、C大阪戦で増嶋が負傷し、チームとして万全とは言いがたい状況であるものの、一方で三浦、戸田がケガから復帰、サテライトリーグや練習試合で実戦を積んでいた。今日は彼らを先発で起用、総力戦で勝利をめざす。

対する甲府は、現在6勝4分け11敗で15位につける。前節は横浜FMに敗れているが、第19節では上位の鹿島に競り勝つなど、思い切りのよさと粘り強さが身上だ。FWバレーを中心に、3トップはもちろん、MF陣やサイドバックも果敢に攻めに出てくる。同時に、前線からの厳しいプレスも特徴の一つ。攻守の入れ替わりの速い展開になることが予想されるため、東京も走り負けることなく、サイドから崩し、中盤からの飛び出しで攻撃を仕掛けていきたい。

 東京は、ルーカスを1トップに、馬場が5試合ぶりの先発でトップ下に入った。左MF戸田、ボランチ三浦は、ともに7/29第16節広島戦以来の出場。センターバックをジャーンと藤山が組み、左サイドバックは一昨日帰国したばかりの伊野波が務めることに。今日は毎年恒例の「ブラジルフェスタ」を開催。蒸し暑さが残る中、広島戦以来となるホーム味スタにて、18時34分に甲府のキックオフでスタートした。

15分間に、立て続けに3失点をくらい…


 開始からボールを支配し、優位に立った。戸田が果敢に裏を狙い、伊野波も攻め上がって、サイドを起点に甲府ゴールに迫る。8分、戸田が左エリア内へドリブル突破を図る。11分には、伊野波が左クロス、中央に詰めた戸田にはわたらず、相手DFがクリアしてCKに。ここからルーカスがヘディングシュートを放つも、甲府DFに阻まれる。20分には、右サイドで仕掛けた石川が倒され、FKを得る。ジャーンがヘッドで競り、左CKに。続いて、相手陣内で相手DFのクリアを戸田が拾い、ゴール前に突進。相手GKの飛び出しに阻まれ、右CKに。ジャーンが頭で合わせたが、わずかにタイミングがはずれてヒットせず。度々セットプレーからチャンスをつくったが、いずれもゴールを割ることはできなかった。

 一方の甲府は、しっかり守って速攻という狙いを徹底。東京は、奪われてはカウンターをくらうという展開となり、6分、18分にはFWバレーが前線に抜け出してシュート。これは土肥がきっちりセーブした。23分には、左サイドから徐々に東京ゴールに迫られ、スローインから甲府FW茂原がクロス。徳永が一度はCKに逃れたが、この左CKのクリアがエリア内で高く浮く。このボールをエリア右で待ち構えていた甲府FW茂原にダイレクトボレーで決められ、先制を許した。

 落ち着いて反撃に臨みたい東京だったが、31分、甲府・右サイドからのFKの場面で、エリア内の藤山が甲府FW山崎を倒したとの判定で、PKを与えることに。これをFWバレーにきっちり決められ、2点目を失った。反撃の出端をくじかれて浮き足立ったのか、38分には東京の右サイドで、甲府FWバレーの駆け上がりを許す。ジャーンが追いかけ、エリアでマークを入れ替わった藤山がしっかり身体を寄せたが、精度の高いシュートを放たれ、ボールは右下隅にイン。FWバレーの個人技から3点目を奪われた。

 15分の間にズルズルと3点を失った東京。それでもまず1点を返そうと、甲府ゴールに向かった。41分、馬場の左クロスに戸田がタイミングよく飛び出すが、シュートは打ち切れず。42分には、ゴール正面からのFKを得る。馬場が直接狙い、左CKを奪うが、ここからフィニッシュに持ち込めず。44分、三浦のミドルシュートも相手GKがキャッチ。結局無得点のまま後半へと折り返した。

ルーカスが一矢報いるも、3連敗を喫す


 後半、三浦、戸田に代えて、栗澤、川口を投入。川口を前線に、栗澤を左サイドに配し、ほぼ梶山のワンボランチになる形で、前を厚くしてリスクを背負って攻めに出た。この狙いが功を奏したのか、47分、自陣右から藤山が前線にロングフィード。相手DFのヘディングが後ろに流れ、甲府GKが飛び出す。これに対し、ルーカスがボールの落ち際で巧みにボールをコントロール。無人のゴールに向かって、流し込み、後半開始早々に1点を取り返した!

 これを機に勢いを取り戻したかった東京だが、甲府も粘り強く守っては速攻を繰り出し、リズムを崩さない。攻守の入れ替わりが速い展開が続く。60分、馬場の蹴った左CKにジャーンがヘッドで合わせるが、わずかにバーの上に。64分には、石川が右サイドを突破して絶妙のクロスがファーの川口に。だが打ち切れず、シュートはDFがブロック。こぼれに詰めたルーカスの決定的なシュートはバーの上に…。

 65分には、馬場に代えて阿部を投入。ルーカスがトップ下に配するも、3トップに近い形で、両サイドの石川、栗澤もどんどん前に上がり、猛反撃を仕掛けた。67、68分には立て続けにCKのチャンス。72分には、相手陣内やや右寄りのFKを梶山が直接狙うも、大きくバーの上に。77分、エリアすぐ右からのFKを得て、ルーカス→梶山→ルーカスがシュート。81分には、伊野波からのタテパスを受けた阿部。果敢にゴール前に突進し、左エリアから思い切ったシュートを放つが、わずかにゴールを横切った。ロスタイムには、徳永のアーリークロスにルーカスがヘディングシュートを放つが、惜しくも左にきれた。

 後半終盤には、試合のほとんどの時間を甲府陣内で進め、決定的なチャンスもつくったが、シュートはことごとく枠をはずれ…。後半だけで6本あったCKのチャンスにも決められず、追加点を奪えないままでタイムアップ。1対3で敗れ、清水、C大阪戦に続いて3連敗を喫した。

 【選手コメント】《ルーカス》「年に一度のブラジルフェスタで、今日を楽しみにしていた。試合は頑張ったし、チャンスもつくったけれど、今日は“FC東京の日”ではなかった。せっかくの日に、勝てなくてとても残念」《ジャーン》「今日は甲府が良かった。東京はチャンスをたくさんつくったが、ゴールが入らなかった。ブラジルフェスタに集まってくれたサポーターの前でいい試合ができず、申し訳ない。次の試合を頑張る」

 【倉又監督の会見要旨】「今日は『サッカーは難しいものだ』と痛感したゲームだった。前半はプレスをかけて、前線で奪って速い攻撃をしたかったのだが、センターバック2人のところでドリブルなどで巧く仕掛けられてしまった。そのためFW茂原選手へのマークが甘くなり、そのあたりから崩されていた。その中でも、ある程度攻めている時間帯があり、CKなどの決定的なチャンスもあったが、そこで決められなかった。逆にセットプレーから1点目を失い、2点目もPKを与えてしまうという、我々の狙いとは反対の展開になった。特にFWバレー選手へのマークが非常にルーズになっており、結局彼の個人技でやられた。マークについては、常日頃から指示しているのだが、今日は対応できなかった。FWへのマークをルーズにしてしまったため、2列目もフリーにしてしまう状況が生まれた。後半からは、点を取るためにリスクを負って攻めに行ったが、1点しか取れなかった」

 【甲府・大木監督の会見要旨】「勝ち点3を取れたことは非常によかった。また苦しい中で1失点はしたが、それ以上は失点しなかったことについて、頑張ったなと言ってやれると思う。ただ、苦しい時に、それに対処する方法はある。そのことは選手に言ってあるが、それができない。例えば一つのミスに対してパニックになってしまったり、疲れて思考回路が働かなくなり、どこにポジショニングをすればいいのか分からなくなっていた。疲れている時こそ、ポジショニングを巧く取ることで逃げられるのだが、それができない。やはり経験不足なのかなという気がした。ただ、勝ち点3を取れたことは次につながる。負けた時の方が内容がよかったりするが、やはり勝つというのは、こういうゲームをすることなのかなと思う。DF奈須を入れた理由は、ルーカス対策。ルーカスが一列下がったところから飛び出してくるのを潰そうとした。MF鶴見を入れたのは、DFアライールの足がつって、DF奈須を下げた穴を埋めるため。今日の新しいメンバーで、3トップの狙いは、みんなを活かすため。よく頑張ったとは思うが、相手を凌駕するにはまだまだ遠いなと感じた」