GAME RESULT試合結果
第32節 2006/11/23(木)
観衆 23,553人
天候 曇、無 気温 12.3度 湿度 45%
主審:東城 穣 副審:木島 栄/相葉 忠臣 四審:唐木田 徹
J1 第32節
味スタ
1-2
試合終了
前半1-0
後半0-2
FC東京 | 横浜F・マリノス | |
---|---|---|
19' ルーカス |
得点者 |
76' 奥 大介 89' 那須 大亮 |
67' 石川 直宏 → 鈴木 規郎 84' 宮沢 正史 → 平山 相太 |
選手交代 |
63' 田中 隼磨 → 奥 大介 75' 狩野 健太 → マルケス 82' 坂田 大輔 → 吉田 孝行 |
8 | シュート | 20 |
6 | CK | 6 |
24 | FK | 32 |
44' ジャーン 49' 三浦 文丈 |
警告 |
06' 榎本 哲也 17' 那須 大亮 51' 河合 竜二 54' 山瀬 功治 77' ドゥトラ |
退場 |
GK | 1 | 土肥 洋一 |
DF | 25 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | ジャーン |
DF | 8 | 藤山 竜仁 |
MF | 10 | 三浦 文丈 |
MF | 6 | 今野 泰幸 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 14 | 馬場 憂太 |
MF | 16 | 宮沢 正史 |
FW | 13 | 戸田 光洋 |
FW | 9 | ルーカス |
GK | 22 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
DF | 15 | 鈴木 規郎 |
MF | 27 | 栗澤 僚一 |
MF | 20 | 川口 信男 |
FW | 24 | 赤嶺 真吾 |
FW | 39 | 平山 相太 |
GK | 21 | 榎本 哲也 |
DF | 30 | 栗原 勇蔵 |
DF | 4 | 那須 大亮 |
DF | 3 | 松田 直樹 |
DF | 5 | ドゥトラ |
MF | 7 | 田中 隼磨 |
MF | 10 | 山瀬 功治 |
MF | 35 | 河合 竜二 |
MF | 29 | 狩野 健太 |
FW | 15 | 大島 秀夫 |
FW | 11 | 坂田 大輔 |
GK | 1 | 榎本 達也 |
DF | 2 | 中西 永輔 |
MF | 6 | 上野 良治 |
MF | 14 | 奥 大介 |
MF | 17 | 吉田 孝行 |
FW | 19 | マルケス |
FW | 20 | ハーフナー マイク |
【選手・監督コメント】
気持ちを切り替え、ホームで勝利をめざす
第32節は、ホームで横浜F・マリノスを迎え撃つ。前節はアウェーで磐田に力負けしたが、今節は気持ちを切り替え、ホームの利を活かして勝利したい一戦だ。しかしチームの状態は万全とは言い難い。右足を傷めていた石川が復帰する一方、19日から伊野波、梶山、平山がU-21日本代表の活動でチームを離れ、ともに21日(火)に行われた韓国戦に出場。伊野波は、先週札幌で行われた日本代表のアジア杯予選にも帯同しており、それぞれのコンディションを考慮し、伊野波と梶山は今日の試合を回避することとなった。
メンバーは、ジャーンが10月15日広島戦以来のスタメンに。また今野をセンターバックに起用し、ダブルボランチを三浦と宮沢が組む布陣で臨むこととなった。倉又監督は、今野について「ジャーンとの組合せを考え、また横浜が早めにフィードを蹴ってくるので、その対応も考えてコンバートした」と説明した。
対する横浜FMは現在、東京と同じ勝ち点39で12位につける。シーズン途中に水沼貴史新監督を迎えて立て直しを図ったものの、ここのところ3連敗と調子が上がっていない。だが、MF田中隼を中心にサイドからの突破や、トップ下の山瀬功の飛び出し、FW坂田のスピードを活かしたプレーには注意が必要。またFW大島をターゲットに、精度の高いボールから仕掛けるパワープレーも脅威だ。
気の抜けない展開になるはずだが、これに対して東京は、主導権を握り、より攻撃に出ることで対抗したい。DFラインは“急造”となるものの、攻撃の時間を長くしてフィニッシュで終わり、カウンターからの失点を防ぎたいところ。攻撃では、高いラインを保つ横浜FMのDFの裏を突くことで、勝機を見出したい。試合は真冬の寒さを感じさせる曇り空の味スタ、15時4分に東京のキックオフでスタートした。
リズムをつかみ、ルーカスのPKで先制!
前半は、前からプレスをかけてボールを奪い、速い攻撃でリズムを掴んだ。2分には、左CKの流れから、中に切り込んだ石川が強烈なシュートを放つ。相手GKがこぼしたところに今野が詰めてチャンスをつくったが、シュートはヒットせず、再びGKに阻まれた。5分には、横浜FMも決定機をつくる。右MF田中隼がサイドを強引に突破。エンドライン際から上げたクロスを、ゴール前のFW大島が胸で落としてシュート。ボールは左ポスト下に当たり、失点は免れた。
それでも東京は優位に立ち、セットプレーを中心に横浜FMゴールに迫った。6分には前線へのフィードに抜け出した戸田が、左エリアすぐ外で相手GKに倒され、FKを得る。15分には、石川の突破から、右エリア外でのFK。宮沢のキックはGKがはじいて、左CKに。16分には、石川→宮沢のコンビで左エリア外からのFK。続いて左CKを奪う。しかし、宮沢や馬場のキックは、いずれも横浜FMのDFに阻まれて、得点には結びつかなかった。
迎えた17分、横浜FMゴール前に波状攻撃を仕掛け、最後は宮沢がエリア内のルーカスに浮き球のパスを送る。ここで競り合った横浜FM・DF那須がルーカスの前進を阻み、PKを獲得。19分、このPKをルーカスがきっちり決めて先制点を奪った!
34分には、追加点のチャンスをつくる。自陣からのスローインをルーカスが巧みにコントロールし、右前線へ浮いたボールを送る。これに石川が走りこみ、右エリア内からシュート!しかし相手GKの素早い反応に阻まれる。38分には、ルーカス→戸田のポストから、ダイレクトで馬場につなぎ、シュートがネットを揺らすが、戸田のところでオフサイドに。43分には、ルーカスが右サイドで粘り強くキープ。中へのパスに石川が反応し、そこに飛び込んできた相手DFをトラップでかわして、ゴールエリア手前からシュートを放つ。決定的チャンスだったが、ボールはわずかに左…。追加点は決められず、1点リードのまま後半へと折り返した。
横浜FMに押し込まれ、悔しい逆転負け
後半、反撃に出てきた横浜FM。激しいボールの奪い合いの中から、徐々に東京を押し込んできた。それでも土肥、ジャーン、今野を中心に落ち着いて守り、一進一退の展開に。60分には、前掛りになる横浜FMの隙を突いて、馬場が左サイドを駆け上がり、ファーサイドにクロスを送る。これを石川がダイレクトボレーで合わせ、きっちり枠の中に飛ばしたが、またもやGKのセーブに阻まれた。
横浜FMは63分にMF田中隼に代えてMF奥を投入。テンポよくパスをつながれ、ペースを握られる。対して東京は、運動量が落ち、DFラインが下がり気味に。67分に東京は石川に代えて鈴木を左MFに投入。戸田が右に回る布陣で追加点に期待をかけた。しかし横浜FMも75分にMF狩野に代えてFWマルケスを投入。その直後の76分、横浜FM・MF奥がエリア内に浮き球のパス。東京DFがクリアするが、こぼれをMF山瀬功から、左サイドのDFドゥトラにクロスを上げられる。このボールにFW大島がジャーンの前に飛び出して頭を振り抜く。至近距離からのシュートを一度は土肥がセーブするが、こぼれをMF奥に押し込まれ、同点に追いつかれてしまった。
東京も80分には、右前線に飛び出した戸田が、中のルーカスへ折り返す。DFに囲まれたルーカスは後ろに戻し、そこに三浦が走り込むが、惜しくもパスが合わず…。84分には宮沢に代えて平山を投入。しかしパワープレーに出る横浜FMに、完全に押し込まれることになった。88分には、横浜FM・FWマルケスの鋭い左クロスから、FW大島のヘディングが枠を捉えたが、ゴールぎりぎりでジャーンがブロック!2分のロスタイムに突入すると、MF河合→MF山瀬功とつながれ、右エリアにフリーで上がったDF栗原へ。栗原のシュートは土肥のナイスセーブでCKに逃れ、ピンチを脱したかに見えた。
しかしこの右CKで、FWマルケスのキックをファーでDF那須がヘディングシュート。フワリと浮いたボールにジャンプした土肥の手も届かず、ゴールイン。その後、ジャーンも前線に上がり、最後まであきらめず反撃を試みたが実らず。終了間際に勝ち越しを許し、手痛い逆転負けを喫した。
【選手コメント】《石川》「前節休ませてもらったこともあり、身体がどこか軽すぎた。動けすぎて、身体のキレに筋肉や膝がついていかず、自分でも怖さがあった。決定的なチャンスがあったが、1本目に上を狙ったらセーブされた。2本目は下を狙って、コースも狙いどおりだったが、外れてしまった。最近の横浜FMは足元でつないでくることが多かったので、立ち上がりは前線から追っていった。もし相手がロングボールを蹴ってきてセカンドが拾えなくなった時は、奪いに行くラインを下げようと話していたが、押し込まれることになった。後半、疲れが出てきた時にもう少しコンパクトにできればよかったが。次節はホームの最終戦。相手の優勝を阻止するというより、僕らにとって今後の天皇杯や来季につながるような戦いがしたい」《今野》「終わってみれば負けた…という厳しい結果で疲れが残る。今日はしっかり守ってカウンターを仕掛けていこうとした。前半と後半でやろうとすることは変わらなかったが、後半はカウンターに持ち込めず、押し込まれてDFラインが耐えられなかった。センターバックでの先発は初めてだが、1対1で負けなければ失点もしないと考えていた。ある程度マークを決めながらやっていたが、終盤に横浜FMがどんどん後ろから飛び出してきて、結果的に失点してしまった。今日の負け方は悔しいし、落ち込むが、すぐに次の試合が来る。切り替えてしっかり戦って勝ちたい」
【倉又監督の会見要旨】「逆転されてしまったが、前半は狙いどおりのサッカーが出来ていたのではないか。横浜のDFラインが浅いということを読んで、その背後を狙えていたし、逆に早めにフィードを入れられた時の対応も出来ていたと思う。後半は相手がリスクを負って攻めに出てくることをケアさせたが、相手のメンバー交代によるマークのズレから最初の失点をし、2点目は自分たちのミスから失点してしまった。後半の早い時間で追加点が取れていれば、勝てる可能性が大きかったが、決められないままだった。チャンスはあったので、そこで決めれば結果も違っただろう。今野には横浜FM・FW坂田の飛び出しなどをケアさせたが、それは良くやっていた。ボールを奪ってから前へも飛び出していたので、今野のセンターバックについては問題なかった。ジャーンは久しぶりに試合に出て、試合勘が足りなかった部分はあったかと思う。まだ確認していないが、クロスに対してマークを外した部分は修正が必要。(中2日で浦和戦があるが?)まだ何も考えていない。これからビデオを見てメンバーなども考えていく」
【横浜FM・水沼監督の会見要旨】「結果が出てホッとしている。ここまで選手は、やろうとしていたことをやっていたにも関わらず、結果を出せず、すごく責任を感じていた。今日は試合前に『FC東京のサッカーはアグレッシブで、非常に怖い。ただ前に行く分、リスクも背負っている』と話した。決定的なピンチも招き、失点もしたが、ハーフタイムに戦術面の話をして『中盤のスペースで起点をつくれば何とかなる』と指示した。そこにボールがおさまるようになり、前に行けるようになった。選手を入れ替えながらやっていて、モチベーションのある選手、ない選手とさまざまだが、今日は試合に出た選手がよくやってくれた。お客さんに対しても、結果を残すことが出来たので良かった。あと2試合も必死で戦い、結果を出せるようにしたい。決勝点を挙げたDF那須は、ここ何試合か使っていなかったが、努力家で自分でパフォーマンスを戻すことが出来る選手。起用に不安は全くなかった。ルーカスをよく押さえたし、決勝点はまさか彼が決めるとは思っていなかったが、取ってくれた。何より得点後に全員が彼に駆け寄ったのを見て、チームの一体感を感じた」