GAME RESULT試合結果
第1節 2012/3/03(土)
観衆 35,453人
天候 晴、弱 気温 11.5度 湿度 43%
主審:西村 雄一 副審:名木 利幸/八木 あかね 四審:木村 博之
ゼロックススーパーカップ 第1節
国立
2-1
試合終了
前半2-0
後半0-1
柏レイソル | FC東京 | |
---|---|---|
26' ジョルジ ワグネル 43' レアンドロ ドミンゲス |
得点者 |
65' 長谷川 アーリアジャスール |
70' 北嶋 秀朗 → リカルド ロボ 70' 田中 順也 → 澤 昌克 82' 大谷 秀和 → 安 英学 |
選手交代 |
58' 石川 直宏 → 渡邉 千真 73' 谷澤 達也 → 羽生 直剛 85' 高橋 秀人 → 河野 広貴 |
11 | シュート | 10 |
4 | CK | 5 |
15 | FK | 25 |
39' 茨田 陽生 |
警告 |
50' 谷澤 達也 |
退場 |
GK | 21 | 菅野 孝憲 |
DF | 4 | 酒井 宏樹 |
DF | 5 | 増嶋 竜也 |
DF | 3 | 近藤 直也 |
DF | 22 | 橋本 和 |
MF | 10 | レアンドロ ドミンゲス |
MF | 20 | 茨田 陽生 |
MF | 7 | 大谷 秀和 |
MF | 15 | ジョルジ ワグネル |
FW | 18 | 田中 順也 |
FW | 9 | 北嶋 秀朗 |
GK | 16 | 稲田 康志 |
DF | 17 | 安 英学 |
DF | 6 | 那須 大亮 |
MF | 8 | 澤 昌克 |
MF | 29 | 水野 晃樹 |
FW | 19 | 工藤 壮人 |
FW | 25 | リカルド ロボ |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 39 | 谷澤 達也 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
2012シーズン到来! 初のFUJI XEROX SUPER CUPに挑む
3月3日(土)、J1リーグ戦に先駆けてシーズンのスタートを告げるFUJI XEROX SUPER CUP 2012が開催。昨季天皇杯覇者の東京は、J1リーグチャンピオンの柏レイソルと対戦する。新指揮官にポポヴィッチ監督を迎えた今季の東京は、スローガン「C・O・A Football」を掲げ、組織的で攻撃的、魅力的なサッカーを標ぼう。8名の新加入選手を迎えて1月下旬に始動した後、2度のキャンプと小平での練習を積み重ね、いよいよその姿を現すことになる。
ここまでの間、石川が日本代表、権田がU-23日本代表、チャン ヒョンスがU-23韓国代表の活動でチームを離れる期間はあったが、練習ではメンバーを固定せず、さまざまな組み合わせにトライ。ポポヴィッチ監督は、選手に複数のポジションをこなすことを求めるとともに、「コンビネーションというのは『誰と誰が良い』というものではなく、誰が誰と組んでもよい連係になる。それがチームのコンビネーションというもの」と説明。誰が出場しても、めざすサッカーに向かって“同じ質”の戦いをすることに力を注いできた。
今日のメンバーも「今の時点で戦術理解やフィジカルを含めて、もっとも良い状態の選手18名を選んだ」と監督は話し、徳永をセンターバックで起用。新加入の太田が左サイドバックを、長谷川がトップ下を務め、GK塩田、右SB椋原、ダブルボランチを梶山と高橋が組み、両サイドは石川と谷澤、トップにルーカスという布陣で臨むことになった。
対する柏はご存じのとおり昨季、昇格したばかりのJ1で見事にタイトルを奪取した。今季はネルシーニョ監督が指揮を執る3シーズン目。その戦術浸透度も高まり、組織立った守備、厳しいプレスから主導権を握り、前線のFWレアンドロ ドミンゲス、MFジョルジ ワグネル、FW田中らの高い能力を活かした攻撃サッカーを誇る。
しかし、それに対してポポヴィッチ監督は、「柏の分析は選手たちには伝えていない。現時点では、私たち自身のサッカーをピッチの中で分析していくことが大事」と、あくまで自分たちのサッカーに軸足を置くことを明言。ここまで取り組んできたことをいかにピッチ上で表現し、東京らしいサッカーを仕掛け続けることができるか。シーズンを占う意味でも重要な一戦になる。風は冷たいもののおだやかに晴れた国立、試合は13時36分に柏のキックオフでスタートした。
主導権を握るも柏にチャンスを活かされて2失点…
開始直後から勢いをもって仕掛けた東京。パスをつないで敵陣に迫り、高橋が精度の高いミドルを放つ。柏GKのセーブに阻まれたが、臆することなく攻めに出ようとした。10分には太田が突破を仕掛け、左エリアすぐ手前でFKを得る。これを谷澤が蹴り、ファーポストぎりぎりの枠に飛ばすが、これもGKにクリアされた。15分には球際の強さを発揮。DFラインで高橋が奪い森重の展開から、石川が右前線で相手をぶち抜いて中に切り込む。パスをつないでサイド攻撃を中心に主導権を握った。
17分、右サイドからのパスから、中央の長谷川が受ける前のルーカスに縦パスを入れ、ダイレクトの落としからシュートしたがバーの上に。18分、梶山→谷澤が落とし、高橋がミドル。19分には谷澤が相手DFの裏に抜け出そうとする石川に長い浮き球。これをきっちりと収め、相手DFをスピーディに切り返してシュートしたが、枠外に。
ところがその直後の26分、柏のDFラインから大きな展開を仕掛けられ、中盤で受けた柏MFジョルジ ワグネルがドリブルで前進。プレスがないと見るやペナルティアークより手前で迷わず左足を振り抜き……強烈なミドルを突き刺されてしまった…。良いリズムで試合を進めていた東京だが、その時間帯にゴールを決めきれず、反対に柏の先制を許すことになる。
41分には柏・MFレアンドロ ドミンゲスのFKからヘディングを放たれる。シュートは左下隅で塩田がセーブ! 続いて徳永が高くクリアしたが、東京の左エリアで奪おうとした柏FW北嶋に対して森重がファールを犯したとの判定でPKを与える。42分、このPKを柏MFレアンドロ ドミンゲスに確実に決められ、残念な形で2点目を失い、前半を終えることになった。
自分たちのサッカーを発揮し、長谷川が初ゴールをマーク。自信と収穫を手に
2点のビハインドを背負ったが、それでも慌てずに自分たちのサッカーで反撃に出ようとし、後半は攻め合う展開になった。50分には連動したパスワークから谷澤がエリアに抜け出し、柏DFに倒されたかに見えたが、反対に谷澤の反則を取られる。54分、柏が右サイドから仕掛け、ゴール前で受けたFW北嶋がシュート。東京DFに当たってコースが変わり、塩田が逆を突かれたが、素早く立て直して抑え切った。57分には、左サイドを太田が攻め上がり、中央の長谷川に。このパスを柏に読まれ、厳しくマークされるが、粘り強くルーカスにつなぎ、反転してシュート。しかし枠外に。
58分には石川に代えて渡邉を最前線に投入。ルーカスが少し引き気味に、長谷川が右MFに回る布陣でゴールをめざす。60分、森重の縦パスから、右サイドの裏に抜け出した長谷川がダイレクトでゴール前の渡邉にクロス。渡邊は胸で落としたが、シュートには持ち込めなかった。東京が狙うサッカーが奏功したのは65分のこと。長谷川からの縦パスを、オフサイドぎりぎりに抜け出した渡邊が受け、巧みなキープから左に展開。きっちりとフォローに上がっていた高橋がゴール前に狙い澄ましたラストパス。これに長谷川が合わせてシュート! 一度はセーブに阻まれたが、こぼれをヘッドで押し込みGOAL!!自身の移籍後初得点と同時にチームの今季初ゴールをゲットした!
73分には谷澤に代えて羽生を投入。運動量と動きの質を活かして東京が立て続けにビッグチャンスを作る。78分、椋原の右クロスに合わせて、羽生がファーから鋭い飛び出しでエリア内・相手DFの前に飛び込み、フリーでヘディング。決定的だったが、右に外れる…。直後には今度は渡邊が右前線にドリブル。それに合わせて羽生がエリアに走り込み、渡邉からのラストパスを受け、決定的なシーンを作ったが、シュートはGKセーブに阻まれ……。
85分には高橋に代わり河野がイン。終盤は互いにラインが間延びしてカウンターを仕掛け合うような展開になり、ロスタイムには柏MFレアンドロ ドミンゲスのシュートがバーをヒットする場面もあったが、ゴールは許さずに1対2のままタイムアップ。勝利を掴むことはできなかったが、課題とともに東京の良さも出せたゲーム。自信と収穫を手にし、今後への期待感を抱かせるスタートになったはずだ。
【選手コメント】《長谷川》「前半はゴール前まではうまく運べていたものの、縦に入ったときのルーコンのサポートが遅かった。それでハーフタイムに話し合って、もう少しルーコンの近くでプレーをすることを意識した。ゴールはDFとGKの間に走ろうと考えていた。そうしたら高橋選手がニアに良いボールを入れてくれた。点を取ることだけがチームに貢献することではないし、今日の得点も自分の力だけのゴールではない。みんなでボールをつなぎながらチャンスを作り、それがすごく良かったと思う。チームとしてやろうとすることの中で個が活きてくると思うので、これからもそういうプレーを続け、かつゴールも狙っていきたい」
《高橋》「選手みんなが連動してボールを動かしてゴールを取ろうという意識が浸透していたと思う。ただ、守備面と相手のカウンターに関してはもっと詰めていかなければいけないと実感した。試合終盤にも相手の勢いに押される形で、シュートまで持ち込まれることも多くなった。奪われたとき、そしてその後のボックスの守備に関してグループでどうケアしていくか、そこを高めていきたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「こういう結果だったので私は心から楽しむことはできなかったが、みなさんに楽しんでいただけたのではないか。合宿が終わり、初めての公式戦ということを踏まえて内容を振り返ると、悪くはなかったと思う。試合を通じて主導権を握ることができた。残念ながらフィニッシュの精度を欠き、結果に繋げることはできなかったが、私たちが何をしたいのか、何を目指しているのかは示せたはず。勝負に関しては少し運が足りなかったという印象。サッカーではよくあることだが、柏は1本目のシュートをゴールに結び付け、3本目のシュートで2点目を奪った。
私たちはまだ新たにチームを作っている最中で、そこは経験の差、違いだなと思う。今日に限っては柏レイソルにおめでとうを伝えたい。今日挙げられる課題は、自分たちのミスからピンチを招いてしまったこと。森重も徳永も1回ミスがあり、両CBのところから決定的な場面を作られてしまった。そこを修正していかなければいけない。ただシーズンはまだまだ長いので、確実に1つずつ積み上げていきたい。今日はサッカーの祭りで、みなさんが楽しめる、満足のいく試合を見せることができたと思う。もちろん結果に満足することはないし、ここから続いていく訳なのでしっかりと課題を修正して次に繋げられるようにしていきたい」
【柏・ネルシーニョ監督の会見要旨】「今季2試合目で、オフィシャルとしてはシーズン初めての試合だったが、やはりお互いに本来のリズムではなく、特に我々は相手のプレスに押し込まれることが目立ち、守備に回ることが多かった。自陣でボールを奪っても、すぐにまた奪われたり、自分たちのミスから連続した攻撃を受けるという流れが多かった。自分たちで守備のオーガナイズを探しながらやっている段階で、MFジョルジ ワグネルのゴールがチームに落ち着きをもたらしたのは確か。その後は相手の10番・梶山にゲームを作らせないようにケアをしながら、安定した形で前半を折り返すことができた。
後半になると相手も力がある選手など、色々な選択肢があるので、良い形を作られ押し込まれる場面もあった。だが、我々もカウンターで決定的なチャンスを幾つか作ることができたので、そこで追加点が取れたらまた違う形になっていたと思う」