GAME RESULT試合結果
第1節 2012/3/10(土)
観衆 11,437人
天候 曇、弱 気温 9.2度 湿度 57%
主審:飯田 淳平 副審:五十嵐 泰之/間島 宗一 四審:大川 直也
J1 第1節
NACK
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
大宮アルディージャ | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
61' ルーカス |
|
71' 村上 和弘 → 長谷川 悠 76' 曺 永哲 → 橋本 早十 |
選手交代 |
56' 谷澤 達也 → 石川 直宏 72' 羽生 直剛 → 渡邉 千真 90'+2 長谷川 アーリアジャスール → 田邉 草民 |
10 | シュート | 12 |
1 | CK | 5 |
23 | FK | 24 |
警告 | ||
退場 |
GK | 1 | 北野 貴之 |
DF | 26 | 村上 和弘 |
DF | 2 | 菊地 光将 |
DF | 20 | 金 英權 |
DF | 22 | 下平 匠 |
MF | 13 | 渡邉 大剛 |
MF | 5 | カルリーニョス |
MF | 6 | 青木 拓矢 |
MF | 9 | 曺 永哲 |
FW | 8 | 東 慶悟 |
FW | 10 | ラファエル |
GK | 21 | 江角 浩司 |
DF | 4 | 深谷 友基 |
DF | 14 | 坪内 秀介 |
MF | 18 | 橋本 早十 |
MF | 23 | 金澤 慎 |
MF | 7 | 上田 康太 |
FW | 32 | 長谷川 悠 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 39 | 谷澤 達也 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
2年ぶりに臨むJ1リーグ、長いシーズンがスタートする
2012シーズン第1節は大宮アルディージャと対戦、アウェイに乗り込む。2年ぶりにJ1に臨む東京だが、今季はすで「FUJI XEROX SUPER CUP 対柏」「ACL 対ブリスベン」を戦い、シーズンスタート独特の硬さはないといってよいだろう。特にブリスベン戦はアウェイの地で東京らしいサッカーを披露して快勝、チームの雰囲気はとても良い。だが1週間のうちに3試合目を迎え、連戦のハードな日程と立ち向かうことになる。
今節に向けた準備としては実質、前日一日のみ。ポポヴィッチ監督は「コンディションを最優先に考えたメンバー編成になる」と話し、先発はブリスベン戦のメンバーをベースとし、その試合を欠場してリーグ開幕に照準を合わせていたルーカスと梶山が復帰。渡邉と石川がベンチスタートとなった。
対する大宮は、昨季のJ1では13位。今季は鈴木淳監督が率いて3シーズン目を迎え、MFチョ ヨンチョル(新潟から移籍)、DF下平(同G大阪)、ブラジルからMFカルリーニョスらが移籍加入し、狙うサッカーの質を高めて上位をめざしている。
FWラファエル、トップ下のFW東、サイドを務めるMFチョ ヨンチョルら、大宮も個で打開できる選手が揃うが、これに対してボランチのMFカルリーニョスからの配球を抑えて流れを掴ませないようにしたい。東京の攻撃面ではいかにチャンスの数を増やせるかが、現段階の課題だともいえるだろう。
長いリーグ戦の始まり。34試合、どれ一つとして落としていい試合はない。一丸となり、全力を尽くして自分たちのサッカーで勝利をめざす一戦。昨夜からの雨はようやくあがったものの、寒さの厳しいNACK。試合は19時4分に大宮のキックオフでスタートした。
権田がスーパープレーを連発、勢いに乗る大宮にゴールを割らせず
開始直後、DFラインでパスを受けた加賀がつなごうとしたところで大宮FW東に狙われ、奪われてフリーでエリアへ進入される。いきなり大ピンチを迎えたが、シュートは権田がセーブ、失点は免れた。それでも動揺することなく、6分には徳永→梶山→右の長谷川のパス交換から梶山が中央をドリブルで前進。右エリア直前で逆サイドを上がった谷澤へラストパスを送ったが、ピッチが滑るのか、ともにコントロールし切れなかった。
主導権を握ろうとするが連係が噛み合わず、次第に勢いは大宮に。12分には大宮の左サイドから攻め込まれる。クロスは東京DFがクリアしたが、こぼれを拾われてフリーでシュートを放たれる。22分は再び大宮の決定的なシーン。右サイドバック村上の縦パスから、FW東に裏に抜け出され、低いクロスを入れられる。これに合わせて大宮MFチョ ヨンチョルに至近距離から決定的なシュートを打たれるが権田がセーブ! こぼれたボールを再び狙われたが、これも権田がセーブ!! 権田の立て続けのファインプレーでゴールは割らせなかった。
リズムを掴めず、25分過ぎにはポジションを代えて梶山がトップ下に、長谷川がボランチの位置に。これでようやく梶山が前で収める場面が増え出した。41分には高橋から、左前線の谷澤へ長いパス。谷澤は前に持ち出し、相手DFが寄せる前にシュートを放ったが右に切れる。
前半ロスタイムには太田のクリアボールをつないで梶山がドリブルで前線へ。左エリアまで進入して、ゴール前にラストパスを送ったが、ニアのルーカス、後ろから飛び込んだ谷澤には合わず……。前半をとおして大宮に裏を狙われ、走らされる展開になったが、大宮の決定機には権田が立ちはだかり、ピンチをしのぎ切って前半を終了した。
ルーカスが目の覚めるような先制弾! 勝利をもぎ取り白星発進
立て直しを図った後半、スタート直後には縦パスからスイッチを入れ、梶山の展開から徳永はタイミングよくエリアに走り込み、抑えたシュートを放ったがGKキャッチ。47分には、大宮DFのボールをルーカスが奪い、右サイドを疾走。だがシュートはGKのセーブに阻まれた…。50分には長谷川、梶山のパスワークから羽生がゴールを狙ったが勢いがなかった。
徐々に主導権を握り出したが、大宮にセカンドボールを奪われて放り込まれ、クリアをまた拾われて…と、攻め込まれる場面も。58分には大宮MFチョ ヨンチョルの突破から、ゴール前にFWラファエルに飛び込まれたが……シュートはまたしても権田が身体ごとセーブ!!
このピンチをしのぎ迎えた61分、途中出場直後の石川、徳永がダイレクトでつなぎ、高橋の縦パスを、羽生が粘り強くつないで右エリア手前の梶山に。梶山は左ペナルティアークのルーカスにパス。ルーカスはトラップでコントロールし、右足で目の覚めるようなシュートをネットに突き刺してゴール! 梶山の落ち着いたパスから、ルーカスの技ありのゴールで、鮮やかに先制を果たした!!
70分にはルーカスとの連係から石川のシュートがネットを揺らすが、オフサイドに。大宮も同点を狙い、71分には長身のFW長谷川を、続いてキックの精度の高いMF橋本を投入し、猛反撃を仕掛けてくる。東京も72分に羽生に代わって渡邉がイン。ルーカスがサイドに回る布陣で対抗した。
大宮の放り込みに対して、それでも東京はラインを上げてコンパクトに対応。終盤はマイボールを落ち着いてつなぎ切ることができず、攻守の入れ替わりが激しくヒートアップした展開に。しかし守備では集中を切らさず、反撃をシャットアウトしてタイムアップ。ルーカスが挙げた貴重なゴールを守り切って勝利をもぎ取り、今季のJ1リーグを白星発進した!
【選手コメント】《ルーカス》「非常に厳しい試合だったが、みんなで助け合った。ゴールも私の力だけで決めたわけではなく、それが生まれるプロセスを見てもらえれば、みんなが協力し合った結果だとわかる。大宮のプレッシャーが激しく、前半は流れを掴めなかった。後半は大宮より少し、うまく流れを作れたと思う。そこは評価されてもいいのではないか。ゴールは難しいシュートだったが、自分のサッカー人生の中でも思い出に残る良いゴールだったと思う。次の味スタでも決められるようにガンバリマス!」
《権田》「(すばらしいセーブの連続だったが?)ああいうシーンを作らせないようにしないと。また作られたとしても、もっと良い対応方法があったかもしれないと、試合を振り返って思う。今季は自分も守備範囲を広げて、DFのカバーが間に合わないときに自分が出ていくことを心掛けている。(我慢する展開でしのぎきったが?)今季の東京はあくまで自分たちでアクションを起こして、守備でも攻撃でも主導権を握ることをめざしている。今日は、観ている人たちも大宮のほうが盛り上がったと思う。僕たちがそれをできるように頑張りたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「最初の30分間、我々は目が覚めていない状態。相手の方がしっかりとオーガナイズをしていたし、我々のミスから決定的なチャンスを2回作られてしまった。それを権田が防いでくれた。あのピンチをどのように防げたかは権田しか分からないはず。説明が付かないくらい素晴らしいセーブだった。前半の終盤は自分たちのサッカーができるようになってボールを動かせ始めた。後半に関しては両チームともハイテンポで攻撃的な試合になった。両チームともに良いサッカーを展開して、観ているみなさんに楽しんでいただける試合だったのではないか。そのような展開から勝利に結び付けたことを考えると、本当に素晴らしい試合だったと思う。幸運に助けられた部分も大きかった。
今日選手には、「長時間の移動など疲れはあるかもしれないが、頭の中から捨てろ。今日の試合に対して最高の準備をしていくだけだ」と言い続けてきた。その結果、後半に入っても相手を上回っていたし、進化を見せてくれた。今後もやるべきことはゲームを支配して魅力的なサッカーをするということ。それを継続していくために今日の試合を活かしたい。先週は雪、今週は長時間の移動があり、なかなか満足のいくトレーニングを積めなかったが、明日からはまたトレーニングができる。シーズンは始まったばかりで疲れたなどとは言っていられない。修正点は改善して次の試合に繋げたい」
【大宮・鈴木監督の会見要旨】「両チームともにアグレッシブにプレッシャーを掛けて攻めて…という形だった。勝ち点3を取れなくて残念に思う。前半に決定的な場面が何度かあったが決められず、後半は失速してしまった感はある。攻撃が単調になってしまったことが残念だが、全体としてはそんなに悪い内容ではなかった。自信を持って戦えたと思う」