GAME RESULT試合結果
第6節 2012/4/14(土)
観衆 19,279人
天候 雨、無 気温 10.3度 湿度 87%
主審:吉田 寿光 副審:相樂 亨/穴井 千雅 四審:野口 達生
J1 第6節
味スタ
1-2
試合終了
前半0-0
後半1-2
FC東京 | 鹿島アントラーズ | |
---|---|---|
84' 田邉 草民 |
得点者 |
66' 興梠 慎三 90'+4 遠藤 康 |
29' 権田 修一 → 塩田 仁史 69' 太田 宏介 → 田邉 草民 74' 谷澤 達也 → 大竹 洋平 |
選手交代 |
69' 興梠 慎三 → ジュニーニョ 70' 青木 剛 → 昌子 源 90'+3 大迫 勇也 → 増田 誓志 |
10 | シュート | 8 |
3 | CK | 4 |
21 | FK | 13 |
45'+8 谷澤 達也 58' 塩田 仁史 |
警告 |
40' 梅鉢 貴秀 45' 興梠 慎三 78' 大迫 勇也 81' 岩政 大樹 83' 小笠原 満男 84' ジュニーニョ 90'+7 増田 誓志 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 39 | 谷澤 達也 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 22 | 西 大伍 |
DF | 3 | 岩政 大樹 |
DF | 4 | 山村 和也 |
DF | 7 | 新井場 徹 |
MF | 27 | 梅鉢 貴秀 |
MF | 15 | 青木 剛 |
MF | 25 | 遠藤 康 |
MF | 40 | 小笠原 満男 |
FW | 9 | 大迫 勇也 |
FW | 13 | 興梠 慎三 |
GK | 1 | 佐藤 昭大 |
DF | 5 | アレックス |
DF | 23 | 昌子 源 |
MF | 14 | 増田 誓志 |
MF | 10 | 本山 雅志 |
MF | 11 | ドゥトラ |
FW | 8 | ジュニーニョ |
【選手・監督コメント】
リーグ未勝利の鹿島をホームに迎え撃つ
リーグ第6節が開催、ホームで鹿島アントラーズを迎え撃つ。前節は数的不利な状況のもと、粘り強く戦いながらセットプレーのチャンスを見事に森重が活かして勝ち点3をもぎ取った。そこから約1週間のインターバルを経て臨む今節は、ホームでアグレッシブに戦い、相手を上回る内容で連勝をめざしたい一戦になる。しかし、前節退場した長谷川が今季2度目の出場停止に。梶山もまだ復帰がかなわず、米本がボランチで先発する布陣で臨むことになった。
対する鹿島は、今季リーグではまだ未勝利で最下位に。総得点も、前節浦和戦でFW興梠が挙げた1ゴールにとどまっているが、一方でナビスコ杯では2勝を挙げており、決してあなどることはできない。なにより伝統のあるチーム。ポポヴィッチ監督が「いまは結果が付いてきていないが、内容はよいサッカーをしている。タイトル獲得経験のある選手が主軸として残っているし、彼らがサッカーを忘れているわけではない」と警戒する。
鹿島・新加入のFWジュニーニョ、MFドゥトラらは、まだフィットし切れていないようすだが、途中出場で流れを変えられるだけの怖さはある。またFW興梠、大迫らは過去に何度も苦杯をなめさせられた選手たちだ。彼らに前線で力を発揮させないようにしたいところ。
東京の攻撃では、いつもどおりに流動的なポジション取りから、ワンプレーごとの精度を高めてゴールを狙う。なによりホームでの戦いなので、勝利にこだわる姿勢でも鹿島を上回り、味スタで歓喜を味わいたい。4月とは思えないほどの寒さ、またもや冷たい雨の降りしきる味スタ、試合は13時4分に鹿島のキックオフでスタートした。
主導権を握り、権田が負傷するアクシデントも集中を切らさず
立ち上がりから東京がボールを支配した。11分にはルーカスの落としから高橋がミドル、ブロックされたこぼれをつないで米本がシュートと思い切りのよい波状攻撃を見せる。17分には徳永の攻め上がりから押し込み、石川が狙い澄ましたクロスを送る。22分には米本の縦パスから石川との連携で、再び米本がゴール前まで攻め上がる。
決定機にはいたらなかったが主導権を握って試合を進めた。だが23分、鹿島がスピーディに仕掛け、FW興梠にエリアに飛び出される。これに対して権田が素早い飛び出しでシュートは防いだが、このプレーで興梠と交錯。膝を強打してプレーを続行することができなるというアクシデントが。
そのため31分に塩田と交代。直後には東京のミスから鹿島の逆襲をくらい、MF遠藤のスルーパスからFW興梠に抜け出され、エリアからフリーで決定的なシュートを打たれたが、塩田が鋭い飛び出しでセーブ! このこぼれが鹿島FW大迫にわたりシュートに持ち込まれたが、ブロックしてCKに逃れ、集中して守り切った。
前半終盤には鹿島もパスをつなぎ、互いにボールを動かしてチャンスをうかがう展開に。だが8分のロスタイムを含めてともに守備では穴を作らず、スコアレスで前半を終了した。
田邉のJ1初ゴールで同点に追いつくも……終了間際に勝ち越しを許す
試合が激しく動いたのは後半のこと。序盤の46分には石川→ルーカスがシュート。続いて47分には森重が前に出て奪い、判断のよいパスから右前線の羽生にロングパスを送り、石川がシュートと、攻勢に出た。だが立ち上がりこそ、ていねいにつないで前線に運んだが、徐々にミスから鹿島にリズムを掴まれるシーンが増えだす。
56分、鹿島DF新井場のパスから、FW大迫がジャストのタイミングで裏に抜け出し、フリーでシュートを放たれたが、ボールは大きく枠外に。59分には高橋がクリアしようとしたボールが相手をかすめたように見えたが、自陣ゴールに飛んだボールに対して塩田がバックパスを手でキャッチしたとの判定で、鹿島にゴールエリア前からの間接FKを与える。緊迫した場面となったが、集中してFKはブロックして守り切った。
だが66分、サイドで羽生→太田のところを狙われ、パスミスから鹿島のカウンターをくらう。MF遠藤のドリブルをくい止められず、右前線のFW大迫につながれ、ここからゴール前に送ったラストパスをFW興梠にきっちり合わせられ、先制を許すことになった。69分には太田に代えて田邉をそのまま左サイドバックに投入。鹿島はFWジュニーニョがイン。続いて東京は谷澤に代えて大竹を投入。3枚目のカードを切った。
これで再びリズムを取り戻した東京。71分には米本の縦パスから、ルーカスが落としたパスを鹿島DFがクリア。これを鹿島GK曽ヶ端がキャッチすると、今度は東京がゴールエリア手前で間接FKを得ることに。ゴール前での激しい攻防が続く中、84分に石川→ルーカスの蹴ったキックはブロックされたが、こぼれを再びルーカスがシュート。右エリアにこぼれたボールに田邉が反応し、左足のボレーで突き刺してGOAL!! 田邉のJ1初ゴールで同点に追いついた。
これで勢いが増した東京、88分にはダイナミックに仕掛け、大竹→右前線の羽生が一歩中に持ち込み、思い切って左足で狙ったが……バーの上に。勝ち越しムードが高まる中、前掛かりになって攻め込んだが、しかし5分のロスタイムの中で、鹿島のボールをインターセプトしようとするが奪い切れず。鹿島左サイドのMF山村→FWジュニーニョに徳永の裏に抜け出される。これを抑えることができず、エリアまでドリブルで進入される。シュートは塩田がセーブしたが、こぼれをファーのMF遠藤に詰められ……。終了間際に鹿島に勝ち越しを許し、痛い敗戦を喫した。
【選手コメント】《田邉》「ゴールは、ボールが来たので咄嗟に反応した。どこに決まったかも覚えていない。ただ、勝ち点1を失ったという感覚が強い。最低でも『1』は取れたはず。もちろん逆転できればよかったが、僕も含めて前掛かりになってしまい失点した。『勝点3』『3を』と狙いすぎて結果的にはゼロ。リーグ戦だから、もう少し落ち着いてみんなでこういう試合できっちり勝ち点を奪うことも必要だった。その戦い方は次につなげて修正したい」
《塩田》「結果を出せなかったことがすごく申し訳ない。途中出場は初めてで、多少緊張があったが、ベンチのみんなが心強く送り出してくれたし、ピッチの中の選手も入りやすい雰囲気をつくってくれて、試合にはしっかりと入れたとは思う。失点は2失点とも取られ方が悪かったという印象。パスを回せる場面も多かったが、特に終盤、カウンターの応酬になったときに、チームみんなの意識を統一することが必要だった。裏やサイドの守備について修正していきたい。ACL北京国安戦も仙台戦も重要な試合。今日の敗戦をしっかりと受けとめて次につながるようにしたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「試合前に私自身も少し不安を感じていた。それは我々のチームが鹿島より力がないということではなく、鹿島の実力からすると今の順位は非現実的で、試合内容を見ていれば今までリーグで勝ちが無かったということは不思議だということ。それに対して今日は我々のナイーブさが出てしまったと思う。勝ち点が取れなかったことは残念だが、内容自体は悪く無かった。そこでどのような試合の終わらせ方をするのかというところでナイーブさが出た。ラインを高くコントロールしているので、いつもリスクは負っている。その中でどのようにゲームを支配していくのかに重点を置いているのが、大部分の時間でそれはできていた。
ただ、背後のスペースを突かれて失点をしてしまったのは事実。そこから学ばなければいけないこともあるし、私たち自身が相手にアシストをしてしまった部分もある。試合を通じて主導権を握って支配できた。いい崩しからチャンスを作れたことも評価できるし、常に私が言っているのは、『目の前の全ての試合に勝ちにいく』ということ。相手よりも多く得点を取るために攻撃的にと言っている。しかし今日は同点に追いついた後も、攻撃的に前掛かりになってしまった。試合展開や天気の状況、残り時間も考えて、最悪でも1対1のままで試合を終わらせようとリスクマネジメントができなかったことは、チームの若さ・ナイーブさが出たと思う。鹿島のように賢く戦えなかったと言えるかもしれない」
【鹿島・アイルトンコーチの会見要旨】「(相手がFC東京ということでいつもと違うゲームプランがあったか?)我々は勝ち点をしっかりと獲らなければいけない。これまでの試合運びの中では、行く必要がないときにまで前に出ていってしまうことで、相手にスペースを与えてやられることが多かった。今日は、まず守備を全員でしっかりやろうと。チャンスは作れているので、守備をしっかりして失点をしなければ勝てるだろうと。そのようにスタートした。相手よりも自分たちがやるべきことを一からやろうと。そうすれば自ずとボールも保持できる。東京は、両ボランチがフラットに上がってくることが多いし、最終ラインも高い位置を保つので、スペースを多く与えてくれる。守から攻への切り替えを早くすれば、そこに我々のスピードが生まれるだろうという狙いがあった」