GAME RESULT試合結果
第23節 2012/8/25(土)
観衆 23,656人
天候 晴、弱 気温 28.2度 湿度 67%
主審:前田 拓哉 副審:西尾 英朗/作本 貴典 四審:武田 光晴
J1 第23節
広島ビ
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
サンフレッチェ広島 | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
49' ルーカス |
|
58' 石原 直樹 → 森﨑 浩司 71' ミキッチ → 石川 大徳 84' 清水 航平 → ファン ソッコ |
選手交代 |
63' 石川 直宏 → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 68' 梶山 陽平 → エジミウソン 83' エジミウソン → 渡邉 千真 |
14 | シュート | 7 |
4 | CK | 5 |
13 | FK | 17 |
警告 | ||
退場 |
GK | 1 | 西川 周作 |
DF | 24 | 森脇 良太 |
DF | 5 | 千葉 和彦 |
DF | 4 | 水本 裕貴 |
MF | 14 | ミキッチ |
MF | 6 | 青山 敏弘 |
MF | 8 | 森﨑 和幸 |
MF | 27 | 清水 航平 |
MF | 9 | 石原 直樹 |
MF | 15 | 髙萩 洋次郎 |
FW | 11 | 佐藤 寿人 |
GK | 13 | 増田 卓也 |
DF | 2 | ファン ソッコ |
DF | 33 | 塩谷 司 |
MF | 20 | 石川 大徳 |
MF | 30 | 辻尾 真二 |
MF | 7 | 森﨑 浩司 |
FW | 25 | 大﨑 淳矢 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 4 | 高橋 秀人 |
DF | 3 | 森重 真人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 2 | 徳永 悠平 |
MF | 33 | 椋原 健太 |
FW | 10 | 梶山 陽平 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
FW | 9 | エジミウソン |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
【選手・監督コメント】
攻撃的な姿勢を貫き、何としてでも勝利を奪い好転のきっかけにしたい一戦
リーグ第23節は、アウェイでサンフレッチェ広島と対戦。前節大宮戦は0対1で敗戦を喫し、リーグ通算成績は9勝3分10敗と負け越しに。順位も12位に後退した。結果が出せずもどかしい状況ではあるが、チームは決して自信を失ってはいない。大宮戦で得た収穫をどう勝利につなげていくかが焦点になる今節。悔しさも糧として勝負にこだわり、なんとしてでも好転のきっかけを掴みたい一戦になる。
対する広島は、現在勝ち点43で首位に立つ。ここまでの総得点は44と、トップクラスの攻撃力を誇るとともに、総失点は23と少なく、得失点差(+21)でも群を抜く。また今季前半の戦いでも得点を決められたFW佐藤は、現在17得点をマークし、ランキングトップに立つ。なにより対広島戦は2007年を最後に勝利がないが、よい内容のサッカーをみせながらも隙を突かれて失点し、悔しい負け方が続いていることも事実。堅守速攻を最大の武器とする難敵であることに間違いはない。
東京は、システムを広島と同様の3-4-2-1の布陣で臨むことに。3バックを加賀、森重、高橋が務め、左右サイドには椋原、徳永が入り、トップにルーカス、2シャドーには梶山と石川。ポポヴィッチ監督は「チームとしての狙いは変わらない。3バックはバリエーションの一つ。システムにとらわれて、自分たちで難しくしたり、複雑にしてしまってはいけない。個々の強みを活かすためのアドバンテージにしたい」と話す。
サイドの攻防が見どころの一つとなっている中で椋原は、「先に失点したくないし、対面するMFミキッチ選手には走り負けたくない。運動量をだして、常に先手を取る戦いをして得点につなげたい」と決意を込めた。首位に挑む大一番、アウェイゲームではあるが、「攻撃しなければ、勝利は得られない」とポポヴィッチ監督も続けるように、相手の特長を出させず、攻撃的な姿勢を貫き、勝利をもぎ取る。試合は広島ビッグアーチにて19時5分に広島のキックオフで開始された。
終盤にCKからチャンスを作ったが、決めることができずスコアレスで前半を折り返す
試合開始から、互いに慎重な立ち上がりを見せる。4分には、高橋のサイドチェンジから、左前線の高い位置に上がった徳永が持ち出し、左エリア内のルーカスに当てるが、そこからつなぐことはできず。9分は、相手ボールを奪ってつなぎ、石川がドリブルで前へ運び、左のルーカスに渡して自身は左エリア内へ進入。梶山→ルーカスは一瞬キープしてクロスを入れるが、梶山の後ろに流れ、相手DFにカットされた。
逆に15分、広島はFKをMF高萩が直接狙うも、バーの上に。16分には、広島・DF森脇がドリブルで東京陣内へ。これを抑えることができず、中央のMF高萩につながれ、プレスをかけられずエリア手前中央から豪快なシュートを打たれたが、バーを越えてピンチを免れた…。徐々に広島にボールを持たれる展開になるも、最後のところで集中し、慌てずに自分たちの時間につなげることに。
それでも東京は前線で収められず。広島にリズムを掴まれ決定的な形を作られているも、守備ではなんとかしのいで失点は許さず。終盤はセットプレーからチャンスを作る。39分、石川の左CKから高橋が決定的なヘッドを放つも、GKにセーブされる。44分には左CKを森重にショートでつなぎ、クロスから長谷川がコースを突いたヘディングを放つも、GKにキャッチされる。前半はそのままスコアレスで終了。
ルーカスの先制点を体を張って守り抜き、勝利を飾った
後半開始は広島に押し込まれるも49分、右寄りの梶山から、中央のルーカスにパス。相手DFを前にしたルーカスは、横にスライドするようにフェイントをかけ、狙い澄ましたシュートを突き刺してゴール。相手のミスを突いて待望の先制点を挙げる。続く56分には、前線に梶山が上がりCKを得る。2本目の左CKから森重がヘディングシュート。ゴール手前ぎりぎりに流れたところに、高橋も詰めたが合わず。ゴールは割れなかった。
東京は先制点を奪ったことで守りの意識が強くなり、DFラインが下がり始めると広島に押し込まれる。60分には広島・DF森脇が、右寄りからフェイントを入れて左足でループ気味のシュート。枠に飛ばされるが、権田が伸ばした手で触り事なきを得る。東京は63分、石川に代わりネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。さらに68分には梶山に代わってエジミウソンを入れ、追加点を狙う。
70分、左前線でヴチチェヴィッチが起点を作り、米本→左サイドのルーカスが、エリア中央のエジミウソンに縦パス。しかし、ここでDFに囲まれ、右を上がった椋原にもつなげられなかった。78分には広島・右前線に抜け出したMF石川大がライン際から決定的なマイナスのパスを入れられも、ゴール前のMF高萩が打ち切れず。ピンチを免れた。その後は何度も決定的チャンスを作られたが、ミスにも助けられ、タイムアップ。リーグ戦では6試合ぶり、対広島戦は2007年以来の勝利を飾った。
【選手コメント】《ルーカス》「今日は終盤に押し込まれたが、冷静に振り返れば、お互いにストロングポイントを消し合った試合。広島にはミスもあったが、全体をとおしてみれば、どちらにもそれほどチャンスがなかった試合だったと思う。(得点シーンについて)よく覚えてイナイデス(笑)。トラップも右足だったか、左だったか…。開幕大宮戦でも同じような形で決めて、それは左だったから、左足でのトラップだったかもしれません(笑)。
(本能的にシュートを打った?)ソウデスソウデス(笑)!!(最後まで走り切ったが?)とはいえ、最後のほうはパスミスをして、米本選手へのボールが長くなってしまったりした。後半のチャンスはそれぐらいしかなかったと思う。もちろん私たちは、攻撃的に戦って、たくさんのチャンスを作ってゴールをしたい。そういう理想がある。でもみなさんもご存知のように、サッカーは簡単ではない。難しさがある中で、自分で点を獲れて勝てたことはすごくうれしく思います」
《米本》「個人的には、前半もあまり前にボールを出せなかった。でもみんなで『前半、失点ゼロで抑えられれば、後半は点が獲れる』と話していて、耐える戦いができたし、結果的に完封できたことがよかったと思う。(先制した後、カウンターを仕掛ける意識が高かったが?)カウンターのないチームは怖くない。だから、ああやって前に出ていって、『カウンターもあるぞ』ということを見せたかったし、最低でも1回は出ていこうと考えていた。得点はできなかったが、終盤になっても走り切る、チャレンジするという姿勢を出したかった。でも本当にチョーキツかったです(苦笑)。最後は自分との戦い。そこで頑張ることが、自分の今後にもつながると考えていた」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「試合前に予想していたとおりタフで難しい試合になったと思います。この試合に関してはどれだけ粘り強く、我慢強く戦えるかということがポイントだった。勝敗は紙一重だったと思いますし、どちらが勝ってもおかしくなかった。試合を振り返って、後半も前半と同じようにラインを高く保って前からプレッシャーをかけることを、もう少しやりたかったのですが、それができなかった。得点を奪うまでは互角の内容だったと思いますが、得点を奪ってから少し引いてしまう部分があった。そこで自分たちが苦しくなったと思っています。
最後は広島も決定的なチャンスが何本もあったし、本当にどちらが勝ってもおかしくない試合だったが、今日は決めるべきところで決めることができました。いつも広島がやっているような、相手のミスを誘ってカウンター攻撃から得点を奪うことを、今日の試合では逆にウチが相手のミスから得点に結びつけた。相手が得意としていることをウチがやれたことに対して評価できると思います。前節もチャンスは10回作ったのですが決めきることができず、今日はワンチャンスをしっかりと決めた。結果を手繰り寄せた要因だと思っています。
みなさんもご存知のとおり、私が日本に来て初めて仕事をしたのが広島です。広島には本当に思い入れがありますし、よく知っている選手たちが今も大勢残っています。彼らのこれからの戦いに幸運を祈っていますし、これからも良いチームであり続けて欲しいと願っています」
【広島・森保監督の会見要旨】「試合を通して我々がやろうとしているサッカーを選手たちは表現してくれたと思うし、走って戦い抜き、やろうとしていることができたのは良かった。ただ、結果的に後半の入りで相手にチャンスを与えてしまい、試合を苦しくしてしまった。失点した後は相手が守備を固めてきて、カウンター攻撃からの危ない場面はあったが、引いた相手に対してもしっかりとパスを回して決定機を作ることはできていた。その部分は続けていきたい。今日は東京がチャンスをしっかりと決めた試合だった。
(23,000人を越えるサポーターが駆けつけてくれましたが)たくさんのサポーターにビッグアーチへ足を運んでいただき、後押しをしてくれた。大勢のサポーターの中でしっかりと戦って結果を出したかったし、選手もそういった気持ちで戦ってくれたが、勝ち点3をプレゼントできずに残念に思う」