GAME RESULT試合結果
第4節 2012/10/13(土)
観衆 12,155人
天候 晴、弱 気温 22.6度 湿度 51%
主審:扇谷 健司 副審:大塚 晴弘/西尾 英朗 四審:山本 雄大
YNC 決勝トーナメント 第4節
アウスタ
3-0
試合終了
前半1-0
後半2-0
清水エスパルス | FC東京 | |
---|---|---|
26' 大前 元紀 63' 大前 元紀 90'+6 大前 元紀 |
得点者 | |
74' 高木 俊幸 → 小林 大悟 90'+4 八反田 康平 → 鍋田 亜人夢 |
選手交代 |
58' エジミウソン → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 69' 米本 拓司 → 平山 相太 90' 石川 直宏 → 渡邉 千真 |
7 | シュート | 11 |
2 | CK | 12 |
24 | FK | 19 |
58' 杉山 浩太 74' 林 彰洋 90' カルフィン ヨン ア ピン |
警告 |
18' エジミウソン 49' 椋原 健太 88' 徳永 悠平 |
退場 |
90'+6 森重 真人 |
GK | 31 | 林 彰洋 |
DF | 4 | カルフィン ヨン ア ピン |
DF | 3 | 平岡 康裕 |
DF | 28 | 吉田 豊 |
MF | 32 | 石毛 秀樹 |
MF | 6 | 杉山 浩太 |
MF | 2 | 村松 大輔 |
MF | 16 | 八反田 康平 |
FW | 35 | 金 賢聖 |
FW | 11 | 大前 元紀 |
FW | 13 | 高木 俊幸 |
GK | 1 | 山本 海人 |
DF | 36 | 三吉 聖王 |
DF | 25 | 犬飼 智也 |
DF | 30 | 姜 成浩 |
MF | 10 | 小林 大悟 |
FW | 23 | 白崎 凌兵 |
FW | 27 | 鍋田 亜人夢 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | エジミウソン |
GK | 31 | 常澤 聡 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
受け身に回らず、自分たちのサッカーで3年ぶりの決勝進出をめざす
ナビスコカップ準決勝第2戦は、アウェイで清水エスパルスと対戦。リーグ前節鹿島戦では大敗を喫した。その結果を真摯に受け止め、石川は「特に失点シーンを中心に見直しを図り、もう一度自分たちのサッカーを確認。いまは逆にすっきりした気持ちでいる。自分たちの力を積み重ねることで結果につなげたい」と、精神的にもナビスコカップにしっかりと切り替え、この大一番に臨みたい。
対する清水は、リーグ戦では上位につける仙台、磐田を撃破し、4位に浮上。調子は上向きだといえる。また10日に行われた天皇杯3回戦ヴェルディ戦では、さらに若いメンバーを中心に起用し、日程によるコンディションの影響はないといえるだろう。今日は警告累積でDF李、MF河井が出場停止となるが、左サイドバックのDF吉田がケガから復帰。また天皇杯同様にMF石毛を右サイドバックに配する布陣。
東京は、日本代表の活動のため権田、高橋が不在。また田邉が警告累積、リーグ鹿島戦で負傷した羽生がそれぞれ欠場となる。先発メンバーはセンターバックに徳永、両サイドには椋原と丸山が入り、ダブルボランチには米本と長谷川で臨むことに。さらにコンディションを上げてきた平山が、約半年ぶりにメンバー入りを果たすなど、チームの雰囲気も上向き。
準決勝第1戦では、東京が2対1で勝利しているため、今日は引き分け以上で決勝進出が確定する。(もし90分間の中で敗れた場合でも、1対2の場合は延長戦に。また東京が2点以上を取り、1点差以内の敗戦であれば、アウェイゴール数により勝ち上がりが決まる)。東京にアドバンテージがあるともいえるが、ホームで勢いのある攻撃を仕掛けてくる清水に対して、受けに回ることなく、アグレッシブな姿勢で3年ぶりの決勝進出をつかみたい。
試合はアウトソーシングスタジアム日本平にて14時に東京のキックオフで開始された。
決定機を活かせず、1点リードされて前半終了
独特の雰囲気の中、互いに激しい守備から切り替えの早い展開に。9分には、右前線で起点を作り、後ろの米本が大きくサイドチェンジ。一度は清水に奪われるも、ここからのクリアボールを中央の長谷川が奪いルーカスへ。さらに相手DFラインの裏を狙ってオフサイドラインぎりぎりで飛び出したエジミウソンにスルーパスがとおり決定的な形を作ったが、エジミウソンのシュートは、相手に競られてわずかに枠外に。
清水は前線に長いボールを送り、打開を図ろうとするが、それに対して集中して抑え、東京もパスをつないで攻めに出る。守備では前からプレスをかける場面と、コンパクトにしてブロックを作る場面を使い分け、落ち着いた状況判断を見せていた。しかし26分、清水のFKからこぼれをつながれてMF杉山がミドル。再びこのブロックのこぼれを拾われ、清水FW高木が右前線に抜け出し、右クロス。これをファーのFW大前にヘディングで叩き付けられ、先制を許してしまう。
だがここで慌てることなく、落ち着いて主導権を握り、同点を狙いにいく。30分、長谷川がプレスをかけて奪い、そこから梶山→右エリアに進入した石川が好シュートを放つもバーを越える。35分には左スローインから、中央の梶山がダイレクトで落とし、攻め上がった長谷川の狙い澄ましたシュートは枠上に。前半終了間際には、右エリア手前の梶山が巧みなコントロールからエリア内に進入した長谷川が抜け出しシュート体勢に入ったが、清水GKの素早い飛び出しでセーブされる。結局前半は1点ビハインドのまま終了。
最後まで攻め立てるも、得失点差で及ばず。決勝進出ならず
東京は後半開始からチャンスを作った。46分、梶山→エジミウソンが左前線を上がり、送ったクロスが清水DFを抜けて、右エリアの石川の元へ。ここから中央へラストパスを送ると、梶山、長谷川が立て続けに至近距離からゴールを狙うが、ブロックされこぼれに詰めたルーカスのシュートもDFに阻まれ、CKに。さらにこの右CKの流れから、今度は左エリアの森重がボレーを放つが、清水DFに阻まれて左CKを得る。49分には梶山が相手DFをかわしてシュート。GKがこぼすも詰め切れず。
58分、東京はエジミウソンに代えてネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。さらに攻撃的な姿勢を強める。しかし63分、一瞬の隙を突かれ大きなサイドチェンジから右サイドの清水FW大前にボールがわたる。丸山との1対1の状況であったが、うまくドリブルからシュートを決められ2点のリードを許す。何とか1点を奪いたい東京は69分、米本に代わり4/28リーグ清水戦以来の出場となる平山がイン。梶山がボランチにまわる布陣に変更。
東京は梶山のキープ力を活かし、中盤でボールを支配。左右サイドバックも思い切ったオーバーラップを試みて攻撃参加するも、清水のブロックを崩すまでには至らず。シュートまでなかなか持ち込めない。83分には丸山のグラウンダーのクロスを、ルーカスが合わせようとするが、手前で相手DFがカットして左CKを得る。ネマニャのボールはゴール前で反則をとられ相手ボールに。
ロスタイムにはネマニャの右CKからニアの長谷川が身体ごと飛び込むが、清水GKが反応してボールはこぼれる。ここから再びネマニャが押し込むが、中央ではシュートに持ち込めなかった。するとロスタイム6分に森重がエリア内で相手ともつれ、ファールを犯したとの判定でPKを与える。レッドカードを受け退場するとともにこのPKを決められて3失点目。この結果1勝1敗で勝ち点は並んだものの、得失点差で及ばず準決勝で敗退となった。
【選手コメント】《塩田》「3点差がついたゲーム…という実感はもてない。敗因は、いろいろな部分があると思うが…。全体をとおしては、守備のオーガナイズができていたし、切り替えも早かった。ただ、清水の先制点に関しては、大前選手のFKを一度はクリアしたが、こぼれからシュートを受けてまた外に流され、そこでキッカーだった大前選手のマークに付けず、フリーにさせてしまった。相手の二次、三次攻撃に対して、僕たちのコミュニケーションが足りなかった。2失点目はロングボール1本でやられてしまったが、前掛かりになる中で、僕とマルのコンビネーションが悪かった。
それでも僕たちも粘り強く戦おうとしたが、清水も粘り強かった。1点取れればよかったのだが、そこで僕たちは勝つこと、点を取ることに少しナーバスになり過ぎたかもしれない。失点しないことはもちろんだが、もし失点しても慌てずにゲームを進めて1点を取って終わるような戦い方ができなかった。ゴール前での落ち着きなども足りなかったのかもしれない。もっと積極的に、自信を持って戦えるように前を向いていくしかない」
《椋原》「先に失点しても慌てることはなかった。0対1でも、0対2になっても、ピッチの中ではみんな『1点取ればすべては変わる』と考えていた。だから2失点したあとも『慌てないでいこう』と声を掛け合っていた。清水に崩されたシーンもほとんどなかったと思うし、じゃあ、何が一番の差なのか…というと、やはり決めるところで決められるかどうか…なのかなと思う。
また中盤でのイージーなミスで、奪われて戻るということを繰り返していて、全体的に体力を使い過ぎていたのかもしれない。天皇杯で敗れ、リーグも調子が上がらない中で、みなさんがナビスコに期待してくれていた気持ちは痛いほどわかる。それができなくて申し訳なく思うし、残念。ただ、ここまで進んでこれたのも実力だし、先に進めなかったのも実力だと思う」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「このような試合の後なので、何か言うことは難しいのですが... 自分たちはやるべきことをやろうとしたのですが、相手の方が一枚上回っていました。決定的なチャンスは作ったのですが、決めきることができなかった。逆に相手はしっかりと決めきった。決定力に差があった。この結果には自分も失望しています。ただ、成長していく上でこのような苦しい道は必ず通っていかなければならないし、もっともっと成長したければこの苦しみを糧にしてやっていかなければならない。リーグ戦も残っていますので、今日の敗戦を活かして戦っていきたいと思います。
決勝に進むことができなくて本当に残念です。国立にたくさんのファン・サポーターのみなさんが集まることを望んでいました。ファン・サポーターのみなさんにはこの敗戦の借りを、リーグ戦で必ず返したいと思っています。苦しいときに自分たちの真価が問われると思っていますし、自分たちの本当の力が試されていると思います。ここでしっかりとチーム一丸となり、敗戦を乗り越えて力に変えていきたいと思います」
【清水・アフシン ゴトビ監督の会見要旨】「エスパルスのファンにとっても非常に感激しています。素晴らしい結果ですし、我々のプロとしてのパフォーマンスだったと思います。そして決勝に臨めることを嬉しく思います。(相手が激しくプレスにきましたが予想はできましたか?)まずは試合に入るのが非常に難しいゲームだと思います。すごく戦術的な試合になったと思います。もちろん我々は失点をすることができません。試合が進むにつれて良くなっていきました。特に後半になってからは。
普通であれば相手は早めに得点を奪いにくると思います。ですから、相手はハイプレスをかけてきたのだと思います。私であれば同じことをやっていたと思います。(今日の試合のターニングポイントは?)この試合は色々なポイントがあったっと思います。まず先制点。FKの流れの中から決めましたが、FW大前が深い位置からエリア内に入って得点を奪いました。そして1点目も2点目もFW大前とFW高木の繋がりがありました。彼ら二人の中で、非常に良い共通理解ができていたのだと思います」