GAME RESULT試合結果
第29節 2012/10/20(土)
観衆 14,268人
天候 晴、弱 気温 20.2度 湿度 52%
主審:前田 拓哉 副審:手塚 洋/平間 亮 四審:長谷 忠志
J1 第29節
金鳥スタ
1-1
試合終了
前半0-0
後半1-1
セレッソ大阪 | FC東京 | |
---|---|---|
50' 丸橋 祐介 |
得点者 |
74' ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
85' 枝村 匠馬 → 吉野 峻光 85' ヘベルチ → 扇原 貴宏 85' 丸橋 祐介 → 高橋 大輔 |
選手交代 |
60' 田邉 草民 → チャン ヒョンス 63' 梶山 陽平 → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 75' 米本 拓司 → エジミウソン |
12 | シュート | 13 |
4 | CK | 3 |
19 | FK | 21 |
警告 |
54' 長谷川 アーリアジャスール 70' 米本 拓司 90'+3 長谷川 アーリアジャスール |
|
退場 |
90'+3 長谷川 アーリアジャスール |
GK | 21 | キム ジンヒョン |
DF | 3 | 茂庭 照幸 |
DF | 4 | 藤本 康太 |
DF | 14 | 丸橋 祐介 |
DF | 17 | 酒本 憲幸 |
MF | 6 | 山口 螢 |
MF | 7 | シンプリシオ |
MF | 16 | 枝村 匠馬 |
MF | 37 | ヘベルチ |
FW | 13 | 柿谷 曜一朗 |
FW | 41 | 杉本 健勇 |
GK | 1 | 松井 謙弥 |
DF | 20 | 高橋 大輔 |
DF | 23 | 山下 達也 |
MF | 2 | 扇原 貴宏 |
MF | 15 | 吉野 峻光 |
MF | 26 | 村田 和哉 |
FW | 11 | 播戸 竜二 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 33 | 椋原 健太 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 4 | 高橋 秀人 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
FW | 9 | エジミウソン |
FW | 11 | 渡邉 千真 |
【選手・監督コメント】
悪い流れを断ち切り、勝ち点3を奪い連敗ストップをめざす
リーグ第29節は、アウェイでセレッソ大阪と対戦。10/13ナビスコ準決勝第2戦は、チャンスに決めきれない中、隙を突かれる形で失点を重ねて敗戦。この結果、最近2試合で計8失点、得点は1とチーム状況は苦しいと言わざるを得ない。それでもポポヴィッチ監督は「敗戦を引きずっていては前に進めない。我々に残されたのはリーグ戦のみ。そこで戦う姿勢とともに、さらにクオリティの高いプレーをみせて勝利に向かわなければいけない。サポーターのため、自分たち自身のためにも、決して勝負をあきらめることなく戦う」と話す。
対するC大阪は、現在勝ち点38で12位に。6/23味スタでの対戦では、後半に2得点を挙げて、狙い通りの試合運びで勝利を掴むも、その時点からC大阪はクルピ監督に交替。MF清武、キム ボギョンなどが移籍するも、攻撃的なMFヘベルチ、ブラジル代表の経歴をもつボランチのMFシンプリシオが加入。経験のある選手がチームに安定と信頼感をもたらし、その上でFW柿谷、FW杉本らを中心とした攻撃力を高めることで、勝ちきる力を身に着けている。
東京は、高橋、権田が日本代表の欧州遠征から無事に帰国。実質昨日1日だけのチーム合流であったが、特に問題なく調整。ただ今季ここまで全試合にフル出場をしてきた森重が今節出場停止に。そのためメンバーは、DFラインはセンターバックに徳永と高橋、両サイドバックには椋原と中村を配置。攻撃陣は、ルーカスを1トップに、石川と田邉がサイドを務める布陣で臨むことに。ベンチには河野もメンバー入りした。
C大阪は、いずれも3対2で競り勝ち3連勝中。打ち合いに持ち込まれると、東京は不利になることが予想されるため、守備から主導権を握り、出足と切り替えの早さを保って相手の隙を突いていきたい。田邉も「ボールを動かしてリズムをつくりたい。自分には失うものはなにもない。今季取り組んできたことの全部をみせるつもりで戦いたい」と決意を話した。勝負にこだわる気持ちを前面に、アグレッシブさと粘り強さの両面を発揮し、C大阪に挑む。試合はキンチョウスタジアムにて18時04分にC大阪のキックオフで開始された。
一進一退の展開でどちらもチャンスを作るも、互いに無得点のまま前半終了
前半開始から互いに球際の激しさ、守備では集中を保ちながら進める。8分には自陣で奪ってパスをつなぎ、米本が左へ展開。中村→中央でルーカス、梶山がつなぎ、右の椋原がアーリークロス。ワイドに使い、梶山がヘディングで合わせたが、枠外に。12分、ルーカスが左前線を突いて、中央へパス。梶山に渡る直前にカットされるが、そこに長谷川がプレスをかけ、こぼれたボールに中央の石川が合わせ、ダイレクトシュートを放ったが、バーを越える。
東京は攻守の切り替えは早いものの、攻撃の精度、連係を欠き、徐々にC大阪に攻め込まれる場面が増える。23分にはC大阪・左SB丸橋がスピードに乗って精度の高いアーリークロス。これが前線に飛び出したボランチのMF山口にピタリと渡り、胸で落とされたが、ここで球足が長くなりミスに助けらる。30分にはルーカスが、梶山とのワンツーから左エリアを突破。決定的なマイナスのパスをゴール前に送るが、石川はアウトサイドで合わせようとするも空振り。
42分、中央の田邉→ルーカスの落としから、田邉が果敢にドリブルシュートを放ったが、GK正面に。44分には梶山が左前線を突き、左エリア内のゴール至近距離に詰めた田邉にラストパス。決定的なシーンを作るが相手DFに身体を投げ出され、シュートは枠外に。序盤はミスから失い、C大阪に攻め込まれる場面もあったが、粘り強くしのぎ、梶山、ルーカスを起点にチャンスをつくった。一進一退の展開で、どちらにもチャンスはあったがスコアレスのまま前半終了。
ヴチチェヴィッチの同点弾で追いつき、勝ち越しを狙うもドローに終わる
後半開始早々、自陣で米本の激しいチェイシングから、長谷川がマイボールにして右サイドへ。石川が左前線のルーカスにパスを送り、中央へ攻め上がった米本が抑えたミドルを放つが、左に切れる。すると50分、C大阪・中盤右→左前線へのサイドチェンジを、左SB丸橋が高い位置で受ける。中へ持ち込み、左エリア角付近から果敢に強烈なミドルシュートをニア上隅に決められ先制を許すことに。
勢いづくC大阪だが、60分に田邉に代わりチャン ヒョンスを。63分には梶山に代えてネマニャ ヴチチェヴィッチを投入し、布陣を変え3バックにする。すると74分、DFラインで奪い、徳永→ヴチチェヴィッチが素早く攻撃に切り替える。ルーカスを経由して、ヴチチェヴィッチが右前線を上がった長谷川にパス。これをラインギリギリでエリア中央へもどし気味にパスを送ると、勢いよく走り込んできたヴチチェヴィッチが確実にシュートを決めて同点とする。
同点とした直後には米本に代わってエジミウソンを投入。高橋をボランチに上げて再び4バックの布陣に戻す。その後は互いに攻め合い、攻守の入れ替わりが激しい展開となる。81分にはC大阪・MFヘベルチのクイックリスタートから、シュートがバーをヒットする。さらに85分には、C大阪は立て続けに3選手を交代させて、なりふり構わず攻撃を仕掛けてくる。
時間の経過とともに激しいカウンターの応酬になる中で、ロスタイムに長谷川が2度目の警告を受けて退場。防戦一方となってしまうものの、チーム一丸となってC大阪の猛攻に耐えこのまま試合終了。選手交代と布陣変更で勝ち越しを狙ったが、アウェイで勝ち点1をもぎ取るにとどまった。
【選手コメント】《ネマニャ ヴチチェヴィッチ》「タフな試合だった。C大阪も良いチームだと感じた。ただ、ここ数試合はあまり良い結果を残せなかったが、今日は僕たちも自信をもってプレーした。アウェイで得たこの勝ち点1を価値あるものするためにも、次のホームで勝ちたい。(得点について)チームメイトが勇気を与えてくれていたし、勝負に賭ける姿勢を見て自分も奮い立った。同点ではあったが、チームを助ける仕事ができたことはよかったと思う。シュートは、狙いどおり。今後も、これまでと同じように毎試合、チームに貢献したいという気持ちは変わらない。次は勝利につながるゴールを取りたい」
《中村》「個人的には、しっかり守備から入ろうと考えていた。ディフェンスでの動きは悪くなかったと思う。ただ、攻撃面で自分の特徴をもっと出せればよかったのだが…。攻撃に関しては、今日はシュートまで持ち込みたかったので、いつも縦に突破しているところを、中央への動きに変えようと考えていた。ドリブルまではできたが、結果的にフィニッシュはできなかった。そこに悔いが残るし積極性が足りなかった。
C大阪は、裏に抜け出す迫力もあったし、個人技も高かった。それに対して僕たちは最後のところで身体を張るような守備はできていた。ただ後半の入り方がよくなかった。ここまでの経験から、『注意して後半に入ろう』と話し合っていたのだが。繰り返してこういうミスをしている。さらに勝負にこだわる必要があるし、無失点に抑えたい。ゴールも取りたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「お互いに特長を出し合った試合。そして90分間、ハイテンポな試合を見せ続けたと思います。やはり反省点は先制を許してしまうところ。追いかける立場になると精神的にも肉体的にも消耗が激しくなりますし、その部分は改善していくべき。チーム全員が、意思統一していかなければならない部分だと思います。その中で先制されながらもしっかりと追いついて、その後も勝利を目指して戦えたことは、評価できる点だと思います。チャンスを活かすことはできませんでしたが、そういう姿勢を示せたことは、やはり評価できる。
運に見放された部分も少しあったとは思います。勝ち点3を獲りにいく姿勢を見せたことに対して選手たちにはよくやったと言いたいと思います。怪我人や日本代表などの兼ね合いもあり、7月から最終ラインの組み合わせが固定できずにいました。今日は今までにやったことのない新しい組み合わせになったと思いますが、選手はピッチの上でしっかりと対応してくれましたし、その意味でもよくやったと言いたいです」
【C大阪・レヴィー クルピ監督の会見要旨】「非常にフィジカル的にタフな激しいゲームだったと思います。FC東京は経験のある選手が多く、さらにはフィジカル的にも強い選手が多くいるチームなので、タフなゲームになりましたがセレッソの方が決定的なチャンスは作っていたと思います。ただそうは言っても引き分けという結果は、妥当なものだと思います。チャンスを作りながら我々は決めることができなかった。それを考えると妥当な結果だと思います。
(MF扇原を外してMF山口を先発にしたが)MF山口については、後ろから飛び出した方がより効果的な攻撃ができるということ。さらにMFヘベルチ、MF枝村も良いプレーをしていたのでこのようなメンバーで臨みました。ただしMF扇原は常にレギュラーと考えています。カードを7枚もらっているので、ベンチからスタートした部分はあります。これからも何人かの選手が試合によって先発を入れ替わることはあると思います」