GAME RESULT試合結果
第8節 2013/4/27(土)
観衆 26,555人
天候 晴、中 気温 13.2度 湿度 29%
主審:山本 雄大 副審:手塚 洋/渡辺 智哉 四審:河合 英治
J1 第8節
味スタ
2-0
試合終了
前半1-0
後半1-0
FC東京 | 川崎フロンターレ | |
---|---|---|
22' ルーカス 65' 東 慶悟 |
得点者 | |
85' 東 慶悟 → 李 忠成 89' 渡邉 千真 → チャン ヒョンス 90' ルーカス → 石川 直宏 |
選手交代 |
70' 山本 真希 → 森谷 賢太郎 82' 矢島 卓郎 → パトリック |
9 | シュート | 6 |
5 | CK | 2 |
21 | FK | 8 |
警告 |
26' 實藤 友紀 |
|
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 49 | ルーカス |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 27 | 田邉 草民 |
FW | 11 | 李 忠成 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 西部 洋平 |
DF | 15 | 實藤 友紀 |
DF | 5 | ジェシ |
DF | 2 | 伊藤 宏樹 |
DF | 3 | 田中 裕介 |
MF | 20 | 稲本 潤一 |
MF | 6 | 山本 真希 |
MF | 11 | 小林 悠 |
MF | 16 | 大島 僚太 |
FW | 9 | 矢島 卓郎 |
FW | 13 | 大久保 嘉人 |
GK | 1 | 杉山 力裕 |
DF | 7 | 中澤 聡太 |
DF | 17 | 棗 佑喜 |
DF | 25 | 山越 享太郎 |
MF | 19 | 森谷 賢太郎 |
MF | 24 | 風間 宏矢 |
FW | 18 | パトリック |
【選手・監督コメント】
第21回多摩川クラシコ、寒さを吹き飛ばす熱い試合を
リーグ第8節を迎え、第21回多摩川クラシコとしてホームで川崎フロンターレと対戦する。ナビスコ前節はもどかしさの残る戦いとなったが、チームとしての積み重ねを大事に、停滞することなく少しずつでも前進し、リーグ戦では連勝をめざす今節だ。夕刻になり、冷え込む気候のもとでの開催となったが、ポポヴィッチ監督も「激しさや球際の強さをみせて、観た人が心を打つような試合をしたい」と意気込みを話した。
対する川崎は現在、勝ち点6で14位につける。第6節までは未勝利だったが、MF中村ほか故障者が続いたこともあり、布陣を4-2-3-1から4-4-2に変更。第7節仙台戦ではスピーディな攻撃から得点を重ねて、リーグ初勝利をもぎとった。続くナビスコ甲府戦でも3対1で勝ち切り、まさに勢いに乗っているといえるだろう。同時に東京は多摩川クラシコ・ホームでの戦いは2009年から3連敗中。
高橋が、昨季の味スタでの戦いを「川崎を圧倒しながら、ミスとセットプレーから失点を喫して敗れてしまった」と振り返るように、何が起こるかわからないのが“クラシコ”だ。勝利のためには90分をとおして隙を作らず、反対に、相手の隙を抜け目なく突くような試合運びが求められる。互いにパスをつないで相手を崩すことをめざしているだけに、東京はボール支配を高め、さまざまな攻撃面でのチャレンジを続けていくことでゴールにつなげたい。
東京は太田が復帰し、リーグ前節と同様のスタメンで臨む。川崎はMF中村、レナトが欠場だが、センターバックにDFジェシと伊藤を起用。右サイドバックにDF實藤、左にDF田中。ボランチをMF稲本と山本が組み、中盤両サイドにMF小林と大島。FW矢島と大久保の2トップという布陣で、試合は19時4分に川崎のキックオフでスタートした。
冷静な試合運びから、ルーカスのゴールで先制!
立ち上がりの6分、ルーカス→徳永がルーカスにリターンしようとしたところで奪われ、カウンターをくらう。10分にも自陣から攻め上がろうとしたところで奪われ、危うくピンチになりかけたが、DFラインに高橋が入る形でカバーし、川崎にチャンスは作らせなかった。前半を東京がボールを保持。慌てずにボールを回したが、高いラインを保ってブロックを作る川崎を崩し切ることができない時間が続いた。
それでも22分、米本が相手との競り合いで傷んでいる間に、自陣で高橋がキープ。米本が復帰すると、そこからパスをつなぎ、右サイドの徳永→右寄りの渡邉が中に回り込み、中央の東へ。東は縦パスを送り、エリア中央の長谷川がワンタッチですぐ左のルーカスへ。受けたルーカスもダイレクトで鋭いシュートを蹴り込み、ゴール。これが東京の今日1本目のシュートだったが、連係プレーからルーカスがリーグ戦2試合連続弾を決め、先制を果たした。
その後は、川崎に勢いのある攻撃を仕掛けられる場面もあったが、集中した守備から、追加点のチャンスをうかがう展開に。前半終盤の42分には東京のCKから逆襲をくらい、川崎FW大久保がシュートを放たれたが、枠外に。45分には川崎FW矢島が左エリアに進入。東京DFと競り合いながらもシュートに持ち込まれたが、権田が正面でセーブし、ゴールは割らせず。1点のリードを保って後半へと折り返した。
攻守に躍動、東がリーグ戦移籍後初ゴールをマークし、無失点で勝利
後半も東京が、出足の早い守備からアグレッシブに攻めに転じ、主導権を握った。51分、左サイドから、中央の長谷川、東らを経由して右へ展開。右エリアに進入したルーカスは打ちきれなかったが、再び中央へ。厚みのある攻撃を仕掛けたが、最後に中央の長谷川が放ったシュートは、前の東をかすめて枠を捉えることはできなかった。直後に川崎・GKのスローから、右MF小林が右前線に抜け出し、エリア手前から中に送ったラストパスは、加賀が左足でカット。これがゴールに向かい一瞬ヒヤリとさせられたが、枠を外れ、CKに逃れる。
57分には東が左クロス。続いて米本が右前線へ大きなサイドチェンジ。川崎の高いラインの裏を突いて、再三サイドを起点に攻め込もうとした。62分には川崎GKのパスを、左エリア角手前の渡邉がカット。すぐさまシュートを放ったが、DFにブロックされ追加点を奪うことはできない。すると迎えた65分、自陣右サイドの深い位置で、米本が強さを発揮。川崎からボールを奪い切り、前のルーカス→中央の渡邉がドリブルで持ち上がり、カウンターを仕掛ける。
左の長谷川につないだところで、一度はスピードダウンをしたが、長谷川は冷静に、左エリアに走り込んだ東に長いスルーパス。東はゴール前に回り込むように抜け出し、落ち着いてGKの股下を通すシュートを決めてゴール。自身のリーグ戦移籍後初ゴールで、貴重な追加点をゲットした。
70分、川崎は布陣を変更。ワンボランチに稲本、FW矢島とMF小林の2トップ、トップ下にFW大久保と攻撃に枚数をかけてきた。これを機に勢いを増し、東京陣内に攻め込むことに。だが東京も選手交代を使い、89分にはチャン ヒョンスをボランチに投入。米本と高橋を前に上げる形で川崎の反撃をシャットアウト。最後まで集中を切らさず、無失点に抑え、多摩川クラシコを勝利で飾るとともに、リーグ戦2連勝を果たした。
【選手コメント】
《ルーカス》「ゴールはうれしい! 特に多摩川クラシコのようなみなさんが盛り上がる試合で決めることができて、さらによかった。ここから連勝をして上位をめざしていきたい。大事なことは、変なボールの失い方をしないことだが、今日は失ったあとに奪い返すことができ、それがチャンスにつながり、活かし切ることができた。足りない部分は、自分を含めてラストパスの精度。それが高まれば、さらに良い攻撃、得点につながったと思う」
《東》「いつも勝ちたいのはもちろん、得点したいとも思っている。これまでにも何度もチャンスはあったが、今日は落ち着いて打つことができた。落ち着けば入るという自信にもなった。なにより今日は先制することができて、ラクになったと思う。みんな前半からアグレッシブさを出し続けて楽しかったし、守備も安定していた。そして切り替えが早かった。奪われたときに取り返すことが90分間でき、ボールを持ったときには落ち着いて良い形が作れたと思う。川崎も良い選手が揃い、保持することが好きなチーム。お互い奪い合いになったが、奪うことでも主導権でも上回れたのではないか」
【監督会見要旨】
《ポポヴィッチ監督》「非常にクオリティが高く、いい試合だった。試合の流れや状況に応じて賢く粘り強く、そして場合によってはアグレッシブに戦えた。前半、自分たちのミスから一つカウンターをくらってしまったが、そこは修正していきたい。
我々は90分間を通してボールを動かし、ハイペースで試合を進めていくことが理想であり、目指していること。だが、それができない時もある。うまくいかないときにしっかりと我慢すること、ボールをうまく繋げない、運べないときには相手にもやらせないことを今日はできた。守備も組織的に整えて身体を休ませ、ボールを奪ったら前に出て行く効率的なプレーができていた。自分たちがボールを持てない苦しい時間帯にも、チームとして意思統一がはっきりとできていた」
《川崎・風間監督》「立ち上がりはそれほど悪くなかった。ただ、やはり一つのポジションのズレでビハインドになった。そこからチームのテンポが少し落ちたかなと思う。途中からシステムを変えて、だんだん前を向けるようになり、良いリズムが何分かあった。ただし、もっと最初から中盤でボールを引き出し、自分たちのリズムでサッカーをしなければいけないと感じたし、それができない選手たちではない。そこをこの先改善していきたい」