GAME RESULT試合結果
第14節 2013/7/06(土)
観衆 27,852人
天候 晴、弱 気温 28.8度 湿度 67%
主審:扇谷 健司 副審:越智 新次/手塚 洋 四審:森川 浩次
J1 第14節
味スタ
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
FC東京 | サンフレッチェ広島 | |
---|---|---|
得点者 |
90'+4 パク ヒョンジン |
|
87' 長谷川 アーリアジャスール → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 90'+2 東 慶悟 → 武藤 嘉紀 |
選手交代 |
61' 山岸 智 → パク ヒョンジン 84' 佐藤 寿人 → 野津田 岳人 90'+2 ミキッチ → ファン ソッコ |
13 | シュート | 14 |
3 | CK | 6 |
10 | FK | 9 |
47' 加賀 健一 58' 米本 拓司 |
警告 |
45'+1 水本 裕貴 90' ミキッチ |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 30 | チャン ヒョンス |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
FW | 49 | ルーカス |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 40 | 武藤 嘉紀 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 1 | 西川 周作 |
DF | 33 | 塩谷 司 |
DF | 5 | 千葉 和彦 |
DF | 4 | 水本 裕貴 |
MF | 14 | ミキッチ |
MF | 6 | 青山 敏弘 |
MF | 8 | 森﨑 和幸 |
MF | 16 | 山岸 智 |
MF | 9 | 石原 直樹 |
MF | 10 | 髙萩 洋次郎 |
FW | 11 | 佐藤 寿人 |
GK | 13 | 増田 卓也 |
DF | 2 | ファン ソッコ |
MF | 15 | 岡本 知剛 |
MF | 35 | 中島 浩司 |
MF | 20 | 石川 大徳 |
MF | 17 | パク ヒョンジン |
MF | 24 | 野津田 岳人 |
【選手・監督コメント】
リーグ戦再開! 新たなスタートをきる
1か月以上にわたる中断を経て、リーグ戦が再開。第14節を迎え、ホームでサンフレッチェ広島と対戦する。この中断期間には、フィジカルを高めることや、リーグ前半戦で出た課題の解消にもていねいに取り組んた。一方、高橋、権田は長期にわたって日本代表の活動に参加。また李、田邉がチームを離れることになり、東京にとって新たなスタートともいえるだろう。
また今節は、得点ランクトップの渡邉が左足を傷め、欠場することに。そのため1トップにルーカスを配し、トップ下に東。サイドには長谷川と、リーグ戦初先発の三田。ダブルボランチには米本とともに、チャン ヒョンスを起用。サブには「JFA・Jリーグ特別指定選手」としてチームに加わったばかりの武藤も控え、臨むことになった。
対する広島は、現在勝ち点24で5位につける。6月23、30日に行われたナビスコカップ準々決勝では柏と対戦。準決勝進出は叶わなかったが、試合感覚を取り戻し、実戦には慣れているといえるはず。何よりFW佐藤の得点力、スペースを使う動きや、MF高萩、ミキッチらを起点にした攻撃には、これまでに何度も苦杯を舐めさせられてきた。また3-6-1の布陣で両ワイドが高い位置取りをするだけでなく、DFラインからの意表を突いた攻め上がりも、広島のストロングポイントになっている。
先に失点してしまうと広島に守備を固められるだけに、0対0の時間をできるだけ長くしつつ、先制点を奪い切り、東京らしいスタイルで勝利をめざす一戦だ。昼間は今年一番の暑さとなったが、夕刻になり少し和らいできた味スタ、試合は18時34分に広島のキックオフでスタートした。
守備意識が高く、カウンターからチャンスにつなげる
立ち上がりから広島に持ち前のパスワークを発揮され、ボール支配を許した。広島はシュートの意識も高く、強引な形でフィニッシュに持ち込まれる場面もあったが、これに対して東京は慌てることなく戦い、組織的に守備ブロックを作り、そこから反撃に転じようとした。
23分には自陣・森重のカットから、チャン ヒョンスが中央をドリブルで上がり、豪快なカウンターを仕掛ける。相手陣内で、左を上がった三田につなぎ、ゴール前にグラウンダーのクロス。ここにルーカス、東が飛び込み、決定的な形を作ったが……相手DFと交錯する形でルーカス、東ともに合わせきれなかった。29分には相手陣内でパスをまわし、チャン ヒョンスが左前線にパスを送る。1度は広島DFに阻まれたが、太田がこぼれを奪ってダイレクトでシュート。しかしGKのセーブに阻まれる。
カウンターや切り替えの早い攻撃は広島に脅威を与え、39分には全体を押し上げ、森重→左寄りの三田が中央のルーカスに当てて、ワンツーからエリアに突進。ビッグチャンスを作り、シュートを放ったが、GKにセーブされてCKを得るに留まった……。
前半ロスタイムには広島陣内で、三田がプレスをかけて奪い、ドリブルでゴール前へ突進。広島DF2人をかわすようにエリアに向かう。シュートには持ち込めなかったものの、エリアすぐ手前でファールを受けて倒され、FKを得る。しかしこれを三田が直接狙ったが、壁に阻まれ、左CKに。この左CKもクリアされてゴールにはつなげられず。三田が積極的な姿勢で見せ場を作ったが、スコアレスで前半を終了した。
緊迫した攻防のなか、終了間際にFKから失点を喫して……
後半に入るとパスと動きにスピード感が出て、序盤は東京がリズムをつかんだ。51分には、左右に展開しながら前に運び、三田→中盤中央の東が反転してシュートを放つ。53分には、左の太田が、相手DFを縦に抜きながら素早いクロス。ニアにルーカスが滑り込んだが合わせきれず、枠外へ。
広島も59分、右前線へのパスにMFミキッチが抜け出し、クロス。これが左エリアでフリーのMF高萩に渡り、決定機を作れらたが……シュートは粘り強く戻った東京DFに当たり、中央の広島FW佐藤のもとへ。ここにも徳永が身体を寄せ、フィニッシュには持ち込ませなかった。
60分には東京の速攻から、長谷川が右前線のスペースへサイドチェンジ。走り込んだ三田は右エリアで相手を縦に抜き、右足でシュートを放つが、ボールはファーのポストをヒット…。74分にも、チャン ヒョンスの縦パスから、中央の三田がワンタッチで前のルーカスに当て、反転して前進。リターンを受け、スピードに乗って今度は左足でシュートを放つが、バーを越えてしまった。
広島も右MFミキッチを起点に攻め込み、74分にはアーリークロスから、ゴール前のFW佐藤が一瞬フリーに。ヘディングを放たれたが、わずかに左に切れてピンチを免れる。東京も78分、徳永が仕掛け、後半1本目のCKを得る。三田の速いキックに、チャン ヒョンスがヘディングで飛び込んだが、わずかに左に…。互いに攻め合い、緊迫した攻防が続いた。
終盤は広島に押し込まれる時間が長くなったが、逆に相手の隙を突き、ロスタイムにはボールをまわして相手を揺さぶり、エリア中央の東がシュート。これはブロックされたが左にこぼれたボールに米本が詰め、ゴールを狙ったが枠外に…。
その直後、広島もあきらめず、右サイドから中央へのくさびのパスをFW野津田がスルー。そして後ろで受けたFW石原に対して、徳永が後ろからファールで抑えたとの判定で、広島にペナルティアーク中央からのFKを与える。これを広島MFパク ヒョンジンに直接狙われ、左上に決められて…。反撃の時間は残されておらず、タイムアップ。ネマニャ ヴチチェヴィッチや、プロ初出場となった武藤の投入も実らず。再開初戦は、苦い敗戦に終わった。
【選手コメント】
《三田》
「今日は最低でも勝ち点1を獲りたかったが、ここから「3」が獲れるようにしていきたい。個人的にはナビスコに出場していたので、緊張はしなかった。守備も上手くはまって良いゲームができたのではないかとも思うが、最後のワンプレーで勝敗が分かれて本当に悔しい。自分でやれるな、通用するなと感じた部分もあるが、細かいミスもあった。ボールを失ってはいけないところで2~3回失ってしまった。それをなくせば、自分のプレーの幅ももっと広がると思う。またシュートチャンスで決めることができなかったので、悔しいし、反省であり、課題。細かなところまで追求して、練習からまた頑張りたい」
《太田》
「前半も後半も守備の意識は高かった。広島の前線の5選手に対して、4バックでうまく守ることができていたと思う。なるべく高い位置で奪いたかったが、ブロックを作って前半を0対0でしのげば、後半はいけるという感じだった。縦パスを当ててそれを機にスピードアップすることができていた。東選手や三田選手がアクセントになって、チャンスは作れていたと思う。できればもう少し自分たちがボールを持つ時間を増やすことや、高い位置まで運んだときに、回すだけでなく、どうやって崩していくかも共通意識をもって考えていかなければいけない」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「非常に難しい試合だった。互いに戦術的に相手の良さを消しあう試合運びをし、その中でしっかりと守備をして相手のミスを誘って攻撃を仕掛けるという狙いがあったと思う。我々の選手は、公式戦から時間が空いていたというのもあるかもしれないが、立ち上がりから少し堅さが目立つ部分もあった。
本来であれば、スピーディで流動的にボールを動かしていけるところもあった。力が拮抗したゲームだったが、決定的なチャンスは私たちの方が多かったようにも思う。決めきれていればまた違った結果になっていたかもしれない。最後にあのような形で失点しまい、結果的には敗戦を喫した。サッカーの世界ではあることだし、現実的なこと。大切なことは引きずらないで全員で次の試合に向かっていくことだと思う」
【広島・森保監督の会見要旨】
「選手が粘り強く辛抱強く最後まで戦ってくれ、アウェイの難しい試合で最後の最後に勝ち点3を獲れたことは良かった。前半は我々がボールを動かして、チームコンセプトであるサイドから仕掛けて崩していく狙い通りの戦い方をした。そして東京は、我々のボールを奪ってカウンター。両チームともこの試合に向けて準備した戦術を、前半そして90分間を通してやっていた。そういう意味では集中力が高く、戦術的におもしろい試合を見せることができたと思う。
互いにチャンスを作ったが、最後の最後まで0対0で進んでいた。両チームともに消極的にプレーしたのではなく、しっかりとした戦術の下でハードワークをした。我々にとっては、何度かカウンターを受けて、際どいピンチがあったが、選手たちが辛抱強く失点をゼロに抑えて戦い抜いた。それが最後のMFパクのFKを呼びこみ、勝利に繋がったと思う。これまでの試合に比べると気温も湿度も高い中、選手たちは疲労を感じたはずだが、最後まで走り抜けたのは、味スタまで駆けつけてくれたサポーターの声援だと思う。厳しいゲームに勝ち、サポーターに勝ち点3を届けられたことは良かった」