GAME RESULT試合結果

第17節 2013/7/17(水)
観衆 12,905人 
天候 雨、無 気温 23.5度 湿度 87% 
主審:西村 雄一 副審:相樂 亨/名木 利幸 四審:榎本 一慶

J1 第17節

味スタ

HOME

FC東京

4-1

試合終了

前半1-1

後半3-0

AWAY

ヴァンフォーレ甲府

FC東京 ヴァンフォーレ甲府
18' ルーカス
69' 渡邉 千真
82' ネマニャ ヴチチェヴィッチ
89' 渡邉 千真
得点者 01' 平本 一樹
53' 長谷川 アーリアジャスール → ネマニャ ヴチチェヴィッチ
74' ルーカス → 石川 直宏
82' 東 慶悟 → 三田 啓貴
選手交代 61' 福田 健介 → 盛田 剛平
74' 金子 昌広 → 河本 明人
74' 平本 一樹 → 石原 克哉
18 シュート 6
5 CK 2
15 FK 10
61' ネマニャ ヴチチェヴィッチ
警告 49' 土屋 征夫
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 5 加賀 健一
DF 30 チャン ヒョンス
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 38 東 慶悟
MF 49 ルーカス
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
FW 9 渡邉 千真
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 16 丸山 祐市
MF 17 河野 広貴
MF 18 石川 直宏
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 36 三田 啓貴
FW 13 平山 相太
ヴァンフォーレ甲府先発
GK 21 河田 晃兵
DF 2 福田 健介
DF 41 土屋 征夫
DF 4 山本 英臣
DF 16 松橋 優
MF 18 柏 好文
MF 5 マルキーニョス パラナ
MF 6 佐々木 翔
MF 29 水野 晃樹
FW 20 金子 昌広
FW 25 平本 一樹
ヴァンフォーレ甲府控え
GK 1 荻 晃太
DF 17 津田 琢磨
DF 19 盛田 剛平
MF 7 石原 克哉
MF 30 保坂 一成
MF 31 三幸 秀稔
FW 15 河本 明人

【選手・監督コメント】

リーグ一巡の第17節、連勝を果たして後半戦につなぐ


リーグ第17節が開催、味スタにてヴァンフォーレ甲府を迎え撃つ。4連戦の締めくくりとして、またリーグ戦は今節で対戦が一巡することになるが、前節に続いて連勝を果たし、よい形で後半戦につなげていきたい一戦だ。ただし今節は森重が警告累積のため、出場停止に。そのため、センターバックには加賀とチャン ヒョンスを起用。またルーカスが3試合ぶりにスタメンに。前節負傷した米本と太田も大事は至らず、先発に名を連ねた。

対する甲府は、現在勝ち点14で14位に。城福監督のもと、今季からJ1に復帰した甲府だが、ボールを支配し、良い内容でどんな相手にも互角以上の戦いを見せている。しかし第11節から6連敗中。特に中断明けのこの3戦は、接戦を落とす形での敗戦が続いている。だが、彼らも今節こそは、と結果を求めて死に物ぐるいに向かってくるだろう。

2007年最終節以来となる甲府との対戦だが、それに対して東京らしくアグレッシブに、攻守に集中を切らさず90分を戦い抜き、連勝をめざす。試合前から雨脚が強くなった味スタ。水曜開催で、通常より少し遅い時間の19時34分に甲府のキックオフでスタートした。

開始直後に失点を喫するも、ルーカスのゴールで同点に


試合は立ち上がりに動いた。甲府・DF土屋→FW平本の展開から、東京の左サイドを突かれ、そこから右エリア奥深くにグラウンダーの縦パスを入れられる。これを甲府ボランチのMF佐々木がライン際から落とし、フォローしたMF柏が中央にマイナスのパス。フリーで合わせたFW平本にヘディングを決められ……。開始直後に隙を突かれる形で、ダイレクトパスから守備を崩され、失点を喫してしまった。

しかし動揺することなく、落ち着いて反撃に臨む東京。甲府にボールを持たれる時間はあるが、慌てずに守り、前に運んでチャンスにつなげようとした。7分にはルーカスのクロスがカットされるが、セカンドをつなぎ、再びルーカスが右エリアに切り込んでシュート。抑えをきかせて枠を捉えていたが、GKの好セーブに阻まれる。17分には中盤でのインターセプトから前に運び、甲府DFの足元からのこぼれを渡邉が奪い、左エリア手前からシュート。

そして迎えた18分、中盤でボールをつなぎ、米本→高橋→左を上がった太田がファーに高さのあるクロスを送る。これをルーカスが相手DFと競り合いながらもヘッドで叩きつけ、バウンドしたボールが左ネットにイン! ルーカスの巧みなヘディングシュートで同点に追いついた。

27分には、甲府のパス回しを米本がインターセプト。前の渡邉に当てて、東とともにダイナミックなカウンターを仕掛ける。渡邉はドリブルで持ち上がり、左サイドの米本にパス。米本はスピードに乗って左エリア角の外からシュートを放つが、GKのセーブに阻まれる。その後はミスもあり、主導権を握って勝ち越すことは叶わなかったが、甲府にもチャンスらしいチャンスは作らせず。勝負は後半に持ち越された。

躍動感にあふれ、ネマの初ゴール、渡邉の2得点で甲府を突き放す!


後半は、互いにスピーディに仕掛け合う展開に。52分には甲府にスローインからつながれ、甲府FW金子が右前線を突破。東京DFがわずかにかわされて前に出られ、中央へのマイナスのパスに合わせ、甲府MF佐々木に飛び込まれ……決定的な場面を作られたが、徳永がなんとか身体を寄せてシュートはミスに終わった。

53分に東京はネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。さらにスピード感のある攻撃を仕掛けた。そして69分、左前線で相手DFからこぼれてルーズになったボールに太田が走り込み、クロス。これを中央の渡邉が高い打点でヘディングを放つ。浮いたボールは甲府GKの伸ばした手も届かず、ネットに吸い込まれゴール。勝ち越し点を奪うことに成功した。

これで完全に勢いを掴み、74分には石川がイン。左サイドを起点に、迫力のある攻撃につなげた。82分には自陣からつなぎ、チャン ヒョンス→太田が縦に送ったパスから、石川が左前線に抜け出し、中央に低いクロスを送る。これを東がスルーし、後ろから回り込んだヴチチェヴィッチが右足で確実に突き刺してゴール。ネマの今季初ゴールが生まれ、3点目を奪った。

甲府に反撃の力は残されておらず、89分には米本の自陣右後方からのパスを、途中出場の三田が受け、前に向き直って右前線へつなぐ。これを受けた渡邉がドリブルでエリアに突進。フェイントで相手DFを中に切り返してシュート。ボールは、カバーに入った相手DFを跳ね返すようにネットにイン。後半に3点を奪い、今季最多の4得点で勝利。連勝を果たし、この結果、勝ち点26・8位でリーグ前半戦を終えることになった。


【選手コメント】
《渡邉》
「クロスからの形はチームとして少なかったので、ずっと決めたいと思っていた。うまく合わせることができた。練習から、ずっと太田選手とタイミングなどについて話し合っていた。2点目は自分でいこうと思ってドリブルで仕掛けた。貪欲さが活きたと思う。ここまで12得点を挙げることができたが、もっと取れるシーンもあったし、これからが大事。あまり考え過ぎずに、次も狙っていく。なによりチームが勝つことが一番大事だし、自信にもなる。内容もだが、結果にこだわって戦いたい」

《ルーカス》
「太田選手からクロスが上がった瞬間に、よいボールが来たと感じて飛び込んだ。相手DFとの競り合いに上手く勝ってヘディングに持ち込めた。チームみんな連勝したいと思っていたし、自分も気持ちが入っていた。先に失点して、なんとか早く追いつきたいと思っていた。ここから少し間があくが、チーム状態は少しずつ上がっていると思う。気を抜かずに、さらに上位をめざして頑張りたい」


【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「前半と後半では内容に差があった。開始直後に失点をしたことも影響したと思う。攻撃的にゴールを目指してチャレンジをしたが、前半はフリーな状態でのパスミスやイージーミスで相手にボールを奪われる場面が目立った。後半は修正がしっかりとできた。頭の中を整理して、常に早い判断でアイディアを持ちながら相手ゴールを脅かすプレーができた。後半のようなプレーを継続してやらなければいけないし、私たちには見せる力があると思う。

短期間で4試合をこなすタイトなスケジュールの中、4試合目でも素晴らしいプレーを見せてくれた。フィジカル面だけでなくメンタル面の消耗も激しいスケジュールだったが、4連戦の締めでこのような試合を見せられたことに満足している。選手たちには良くやったと言いたい。先発だけでなく途中出場やベンチの選手を含め、全員で勝ち取った勝利だと思っている。また、天候が悪い中でもこれだけ多くのファン・サポーターのみなさんに足を運んでいただいたことにも感謝したい。今日のようなサッカーを見せて、恩返しをしていきたい」


【甲府・城福監督の会見要旨】
「チーム状況が非常に苦しいにも関わらず、甲府のサポーターは熱く温かい声援を送ってくれた。これを絶対に私たちは忘れない。彼らの思いに報いたいと思う。試合については、2失点目を喫した70分までは良くやったと声を掛けたい内容だった。ただ、結果として90分間が終わったときに、良くやったと声を掛けられない試合が何試合か続いている。課題は極めて明確なので、私はこのサッカーを続けていく。メンバーが変わる可能性もあります。18節以降に新たな甲府を見せたい。

(ピッチに出て東京の選手やサポーターを見たときの心境は)私が3年前に東京を去らなければならなくなったとき、非常に温かく応援してくださったサポーターに何の挨拶もできずに去った。だから必ず一礼をすると心に決めていた。だから一礼をした。それは今までの感謝の意を伝えるため。ただし、一礼をしたその時間だけ。それ以外は甲府の選手とサポーターと共にあるので」