GAME RESULT試合結果
第19節 2013/8/03(土)
観衆 22,309人
天候 晴、弱 気温 25.4度 湿度 81%
主審:高山 啓義 副審:戸田 東吾/前之園 晴廣 四審:蒲澤 淳一
J1 第19節
味スタ
2-0
試合終了
前半1-0
後半1-0
FC東京 | 大分トリニータ | |
---|---|---|
37' 渡邉 千真 47' 渡邉 千真 |
得点者 | |
67' 東 慶悟 → 石川 直宏 78' ルーカス → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 90' 渡邉 千真 → 平山 相太 |
選手交代 |
38' 為田 大貴 → 辻尾 真二 70' 高松 大樹 → 木島 悠 81' キム ジョンヒョン → 森島 康仁 |
15 | シュート | 5 |
4 | CK | 2 |
16 | FK | 15 |
28' 東 慶悟 |
警告 |
39' キム ジョンヒョン |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 丹野 研太 |
DF | 6 | 土岐田 洸平 |
DF | 3 | 阪田 章裕 |
DF | 22 | キム ジョンヒョン |
MF | 28 | 為田 大貴 |
MF | 30 | ロドリゴ マンシャ |
MF | 32 | 宮沢 正史 |
MF | 10 | チェ ジョンハン |
MF | 33 | 丸谷 拓也 |
FW | 38 | 松田 力 |
FW | 13 | 高松 大樹 |
GK | 1 | 清水 圭介 |
DF | 4 | 深谷 友基 |
DF | 5 | 若狭 大志 |
MF | 19 | 辻尾 真二 |
FW | 8 | 西 弘則 |
FW | 20 | 森島 康仁 |
FW | 24 | 木島 悠 |
【選手・監督コメント】
ホームで内容と勝利が求められる一戦、8月のよいスタートに
リーグ第19節が開催。ホーム味スタで大分トリニータを迎え撃つ。前節は、今季リーグ戦初のスコアレスドローに。ここ4戦を負けなしとなったが、攻撃の迫力やシュート数の少なさが課題として残ることになった。
ポポヴィッチ監督も「ゴールを決めることにこだわらなければいけない」と話すが、「清水戦の最大のチャンスも、千真がエリアに抜け出し、最後に清水DFにクリアされた場面。もちろんシュートを打たなければ決まらないが、ただ数を増やすだけでは意味がない。チャンスを作る過程と崩し、そして決めきる精度が大事。そこに焦点を当て積極的にゴールに向かっていきたい」と狙いを続けた。
対する大分は、5/18新潟戦より勝利がなく、現在4連敗中で18位に。しかしながら、リーグ戦での無得点試合は5試合のみ。前節もリスタートから2得点を挙げているように、大分MF宮沢らのキックを活かしたセットプレーや、高さを活かした攻撃と鋭いカウンターは彼らの武器でもある。それらに対して細心の注意を払い、隙を作らない守備が必要になる。
清水戦では森重、権田を中心にした冷静なディフェンスに収穫を感じられたが、今節はいかに押し込まれる時間を短くし、自分たちで主導権を握って戦えるかがポイントになるだろう。よい守備からよい攻撃につなげ、勝ち点3を手にしたい。曇りがちながら湿度の高い味スタ。試合は19時4分に東京のキックオフでスタートした。
立ち上がりは慎重さが先行するも、徐々にリズムを掴んで
序盤は、積極的に前に出てくる大分に押し込まれることになった。思い切りよくロングボールを前線に入れてくる大分に対して、前からプレスをかけてもボールを奪うことができず。またセカンドも拾えず、決定的とは言えないまでも大分に仕掛けられる場面が目立った。
ディフェンスラインでの隙は作らなかったが、消極的に映りかねない戦いに、ホームのスタンドからは早々にチームを鼓舞するコールも。この声に呼応するように、徐々にアグレッシブな姿勢を取り戻し、20分過ぎからは前に出ていく場面を作り、サイドを起点に仕掛け始めた。同時に30分前後に3バックに布陣を変更。高橋がDFに下がり、米本と長谷川がダブルボランチを組む形で臨んだ。
32分には大分をエリア内に押し込み、最初はフィニッシュには持ち込めなかったが、組み立てをやり直し、中央の米本がシュート性の強い縦パスを中央へ。エリアのルーカスが受けて、トラップから反転して強烈なボレーを放つ。ボールは右ポストをヒットするが、これを機に攻撃のリズムを掴むことになった。34分には、東の展開から、左を上がった太田が相手DFを巧みにかわしてクロス。これを渡邉がヘディングシュート。
35分にはスピーディに仕掛け、中央を上がった米本が右サイドのルーカスへ。ルーカスは右エリアで相手DFを中に切り返して、決定的なシュートを放ったが、GKのセーブに阻まれる。迎えた37分、森重の自陣からのパスは一度は相手に奪われるが、こぼれを東が奪い→外側を上がる太田がドリブルで中に仕掛け、左エリアで相手DFを引きつけて右エリアにラストパス。渡邉がワントラップでコントロールして、左足で突き刺しゴール。太田の果敢な仕掛けから、渡邉が先制点を奪って、後半へ折り返すことになった。
PKでリードを広げ、渡邉が得点ランキングトップに
後半立ち上がりの47分、東のフィードを、相手DFの間で受けた渡邉がドリブルで前進。エリアに入ったところでファールを受け、PKを獲得。このPKを渡邉自信が冷静に決めて追加点。早い時間帯にリードを広げ、その後は完全に東京が主導権を握って試合を進めた。
56分には長谷川のサイドチェンジから、右前線の高い位置で受けた徳永が中に回り込むように持ち込み、自らシュート。59分には大分のクロスをクリアし、自陣右のルーカスが、左前線の渡邉につなぐ。渡邉はドリブルで前進しエリア手前からシュートを狙うが、GKキャッチ。64分には東の左CKから、渡邉がヘディングシュート。68分には素早いパスワークから、右エリア奥の渡邉にパスがとおされ、角度のないところから狙ったシュートは、相手DFの股下を抜けてポストに当たりCKを得るに留まった。
大分のリスタートやクロスから攻撃を許す場面こそあるものの、それに対しては危なげなく守り、さらに追加点を狙おうとした。81分には中盤でのスピーディなパス回しから、左サイドに抜けた米本が右エリアに決定的なパス。フリーの渡邉が滑り込みながらダイレクトで合わせたが右に切れて決定機を逃してしまった。89分にもカウンターを仕掛け、中央を持ち上がった長谷川から、途中出場の石川が相手DFの裏に抜け出す。石川が放ったシュートはGKの片手のセーブに阻まれ、こぼれに渡邉が走り込んだが、一歩早く相手DFがクリア。
最後まで攻撃のスイッチを入れ、後半は9本のシュートを放った。渡邉自身にもハットトリックのチャンスはあったが、3点目は奪えず。しかし大分の反撃はシャットアウト。終始リズムをつかみ、無失点での勝利を果たした。
【選手コメント】
《渡邉》
「DF陣が安定しているので、1点が取れれば勝てると思っていた。先制点は、フォーメーションを変えたこともあり、個人対個人の勝負になっていた。太田選手が中に仕掛けて大分DFが気を取とられたこともあり、自分は決めるだけだった。PKにつながった場面では、奪った瞬間に裏を狙った。前に走り出し、そこに良いボールが来た。2得点はしたが、もっと決められるチャンスがあった。3点目を積極的に狙ったが、冷静にもっと周りを使うべきだったとも思う。次の多摩川クラシコは多くの注目を浴びる試合でもある。また得点を決めて勝ちたい」
《太田》
「監督からはずっと『クロスだけじゃない形』も求められていた。相手が縦を抑えてくるなかで、今日は中に切り込んで先制点につながった。得点シーンの前にも、よい形で突破はできていたのではないか。サイドの高い位置まで運ぶことができれば、そこからのプレーには自信がある。そこまでいく過程が大事だと思う。攻撃のバリエーションを増やす意識をもって、川崎戦に臨みたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「サッカー界ではよくあることだが、最下位のチームとの対戦は難しくなる。周りの意識も、試合前から勝つだろうという雰囲気になる。そこで気を緩めないようにと言ってきた。今日はナーバスになっていた訳ではないが、やるべきこと、やりたかったことのリズムがなかなか作れずに攻めあぐねた。しかしピッチの中でバランスを変えてからは、上手くリズムを出すことができた。内容と結果が伴った良いゲームだったし、夏休みでたくさんの子どもたちが来てくれた。将来を担う子どもたちにこのような内容を見せられたことは大きなことだと思う。また、今日見せたサッカーは、またスタジアムに足を運びたくなるようなものだったのではないか。
システムの話だけをすることはあまりしたくないが、単純に同じ布陣にしてハメ込んだ方がスムーズにいく。当初はサイドバックが相手をケアしてなかなか攻撃参加できなかったが、3バックにして高い位置でプレーすることによって攻撃の選択肢やバリエーションが増える。そこを考えて変更した。ただシステムを変えても、目指すもの、やってきたものを見せられたことは、選手たちが常に考えてやってくれている成果だと思う。一番肝心なことは、目指すべきもの、取り組んできたことを忘れず、自分たちのスタイルで戦うこと。相手にはほとんど決定機を作らせなかったことも評価できるし、逆に多くの決定機に決めきれなかったことは次の試合に向けた課題」
【大分・田坂監督の会見要旨】
「なかなか勝ち切れなく、サポーターには申し訳なく思う。関東であってもたくさんのサポーターが試合前からずっと応援してくれている。本当に心を打たれるし、何とかしたい気持ちがある。今日も勝ち点を獲れなかったが、入り方は悪くなかったし、ミスマッチを突いてフィニッシュまで持って行った。相手は昨日非公開練習をしていたので、3バックにしてくる予想はあったが、マッチアップをさせられると力の差がどうしても出る。ミスから失点をしてしまい、その後は相手のペースで運ばれた。
後半は2トップ・2シャドーにしてミスマッチを起こさせてチャンスを作ろうとしたが、ゴール前のフィニッシュの部分で崩しきれなかった。ミスマッチを作っても、最後に決めきれなければサッカーは勝てない。そのトレーニングをさらにやっていくしかないし、今後も我々に対してマッチアップをさせてくるチームがあると思うが、そこを何とかかいくぐって勝ち点を獲れるようにしていきたい」