GAME RESULT試合結果
第20節 2013/8/10(土)
観衆 17,864人
天候 晴、弱 気温 33.3度 湿度 58%
主審:シモン マルチニアク 副審:パベル ソコルニツキ/ラドスラフ シエイカ 四審:宮島 一代
J1 第20節
等々力
2-2
試合終了
前半1-1
後半1-1
川崎フロンターレ | FC東京 | |
---|---|---|
33' 大久保 嘉人 46' 中村 憲剛 |
得点者 |
39' 渡邉 千真 56' 太田 宏介 |
60' レナト → 小宮山 尊信 84' 實藤 友紀 → 伊藤 宏樹 90'+3 森谷 賢太郎 → 福森 晃斗 |
選手交代 |
49' 石川 直宏 → 三田 啓貴 68' ルーカス → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 90'+3 渡邉 千真 → 平山 相太 |
13 | シュート | 11 |
3 | CK | 7 |
13 | FK | 17 |
15' レナト 63' 森谷 賢太郎 90'+5 アラン ピニェイロ |
警告 |
23' 森重 真人 45' 長谷川 アーリアジャスール |
退場 |
GK | 21 | 西部 洋平 |
DF | 3 | 田中 裕介 |
DF | 15 | 實藤 友紀 |
DF | 7 | 中澤 聡太 |
DF | 23 | 登里 享平 |
MF | 19 | 森谷 賢太郎 |
MF | 6 | 山本 真希 |
MF | 14 | 中村 憲剛 |
MF | 10 | レナト |
FW | 18 | アラン ピニェイロ |
FW | 13 | 大久保 嘉人 |
GK | 1 | 杉山 力裕 |
DF | 2 | 伊藤 宏樹 |
DF | 4 | 井川 祐輔 |
DF | 8 | 小宮山 尊信 |
DF | 22 | 福森 晃斗 |
MF | 24 | 風間 宏矢 |
FW | 17 | 棗 佑喜 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 19 | 大竹 洋平 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
第22回多摩川クラシコ、意地とプライドを賭けて
リーグ第20節が開催。第22回多摩川クラシコとして川崎フロンターレと対戦する。前節は、ゲームの流れを見極めて攻撃のスイッチを入れ、渡邉の2得点で勝利。ここ1か月の5試合を負けなしで終えるとともに、清水、大分戦では無失点にしのいだ。守備での手応えと“負けなし”の勢いをもって連勝を果たしたい一戦だ。
対する川崎は、現在勝点28で8位に。ここ2試合は湘南、仙台に連敗を喫したものの、総得点40はリーグ1位。特に今季、無得点で終わった試合は、味スタでの4/27東京戦の1試合のみと、その攻撃力は脅威だ。渡邉に次いで現在得点ランク2位につけるFW大久保、サイドのFWレナト、そして新加入のFWアラン ピニェイロも早くもチームにフィット。トップ下のMF中村のパスを活かし、前線での連係や個人技からでも得点を重ねている。
一方、総失点は36とリーグワースト2位(3チームタイ)だが、ホームで連敗を阻止しようと攻撃に出てくるであろう川崎に対して、いかに前線からプレスをかけて中盤でボールを奪いきり、攻撃に転じるシーンを多く作れるか、がカギになるだろう。
また暑さのもとで90分間、主導権を握り続けることは容易ではない。万一、先に失点をするようなことがあったも動揺せず、90分をとおして勝ち切るような粘り強さが求められることにもなる。伝統の一戦として互いの意地とプライドがぶつかり合うクラシコだが、攻守にわたって冷静に戦い、勝ち点3の奪取をめざす。今季一番の猛暑、夜になってもうだるような暑さが続く中、試合は19時4分に川崎のキックオフでスタートした。
先制を許したが、渡邉の巧みなゴールで同点に
集中して試合に入り、堅い守備から切り替えの早い攻撃を仕掛け、積極的な姿勢を見せた。4分には米本がミドル。6分には太田の左スローインから、石川→長谷川が前線を突き、フォローした渡邉が中央に持ち込み、ミドルを放つ。抑えたシュートだったが、わずかに右に切れた。16分には高橋が奪われたボールを奪い返し、右サイドに流れた米本の長いクロスに合わせて渡邉がヘディングシュートを放つ。
川崎もスピーディなパスワークと鋭いカウンターを見せ、互いに持ち味を活かす展開に。その中でも徐々に東京がボールを支配し、川崎を崩していこうとした。25分には左サイドを起点に仕掛け、中央のルーカスがシュート。30分にはルーカスのサイドチェンジを右の石川が落とし、高橋が鋭いミドルを放つが左に切れる。
だがここで決めきることができず、迎えた33分には、川崎・MFレナト、MF中村に素早くパスをつながれて前に運ばれ、中央のFW大久保が右サイドのFWピニェイロに当てて、右エリア・東京DFの裏に。ここにワンツーでつながれ、FW大久保に決められてしまう。川崎の巧みな流動性を抑えることができず、先制を許した。
しかしそれでも下を向くことなく、慌てずに反撃に出た。39分にはボールを回して前進し、森重→右サイドに抜け出した米本が右エリアに絶妙の浮き球を送る。これを渡邉がワントラップでコントロールし、右足で突き刺しゴール。緊迫した一進一退の攻防が続くなか、前半のうちに追いつき、勝負は後半へ持ち越されることになった。
太田のFKで追いつき、激しく熱い試合はドローに
後半、東京はキックオフのボールを奪われ、川崎に右前線でのパス交換から数的優位の状態を作られた。そこからサイドを突破されて右クロスを入れられ、中央のFW大久保のヘディングは、権田が片手でセーブしたが、こぼれをMF中村に詰められる。立ち上がりに集中を欠く形で失点を許してしまった。
49分には三田がイン。直後には三田の仕掛けから左CKを得て、森重がどんぴしゃのヘッドを放つが、GK正面に…。54分、ルーカスが左前線でファールを受け、エリア外側からのFKを得る。太田が送ったキックはスローインに逃れられたが、続く56分、再びルーカスがファールを受けて、右エリア手前からのFKに。25~6m程の距離があったが、太田が狙ったシュートはゴール右上に吸い込まれるようにイン! 太田の直接FKから、再び追いつくことに成功した。
その後、ホームで勝ち越しを狙う川崎に鋭い攻撃を仕掛けられ、ドリブルを中心に押し込まれる場面もあるが、我慢して守り、前線につなげようとした。68分にはネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。東京も勝ち越しを狙った。互いに疲労の色が濃くなる終盤も、力を振り絞るように攻め合った。
87分には、ワイドな展開から川崎を押し込み、渡邉のポストから、エリアに長谷川が抜け出すも、ビッグチャンスの直前で川崎DFにカットされる。激しく熱い試合は、互いに譲らずタイムアップを迎え、ドローで終えることになった。
【選手コメント】
《太田》
「昨日の練習でFKを決めていた。今日は少し距離があったが、同じような角度だったので狙った。イメージどおり。完璧だったと思う。監督にも、普段の練習から自信を持たせてくれて、こうやって試合でも蹴らせてもらえるようになった。そこで決めることができてよかった。試合に関しては、今までの中で一番キツかった。前半は、みんなで『まず守備だ』と話していて、それほど前に上がらないようにしていた。ただ、先に失点したので、守備の部分と、前に上がっていくことを使い分けるような形になった」
《長谷川》
「激しい試合だった。この暑さのなかで、互いに激しさを出して戦ったと思う。勝ちたかったし、勝ち切れるチャンス、自分にも決められるチャンスがあり、満足はできないが、勝ち点1を得たことをプラスに考えたい。今日はトップ下に入ったので、まず渡邉選手の近くでプレーをすることを考えていた。できるだけ前で、相手の間で受けることを意識し、さらに裏に抜ける動きも出していこうとした。それで相手のラインを下げることができたと思う。ホームに戻って、上位を相手に勝ち点3を取るために、よい準備をしたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「このような条件の中で互いに力を出し切った。両チームのサポーターがスタジアムを埋め尽くして雰囲気も最高だったし、チャンスもたくさんあった。互いが勝つために、そしてゴールを奪うために戦った。魅力のあるゲームだった。失点の場面は、私たちがリアクションにまわってしまった。ボールに対してアプローチが中途半端になり、相手にサイドで数的有利を作られて突破を許した。それは反省点。後半の開始直後にもそのような形で失点をし、それは成熟して完成されたチームの姿ではない。しっかりと成長し改善させていくことが必要。ただし2回のリードを許したが、引き分けで試合を終わらせたことに関しては今後に繋がる結果だと思う」
【川崎・風間監督の会見要旨】
「良い試合だった。互いにボールを大事にしてゴールを取るということに関しては非常に良かった。ただし我々にとってはもったいない2失点。チームとしてではなく、個人的な戦術やテクニックをもっと身に付けなければいけない。ただし攻撃ではきれいに得点も取れている。それ以外でもかなりの回数、相手を崩していた。もっと回数を増やして判断の質を上げていけば、チームはもっと良くなると思った一戦だった」