GAME RESULT試合結果
第25節 2013/9/14(土)
観衆 34,756人
天候 曇、無 気温 28.5度 湿度 69%
主審:吉田 寿光 副審:戸田 東吾/安元 利充 四審:木川田 博信
J1 第25節
国立
3-2
試合終了
前半2-0
後半1-2
FC東京 | 浦和レッズ | |
---|---|---|
08' チャン ヒョンス 36' 森重 真人 90' 平山 相太 |
得点者 |
51' 槙野 智章 53' 那須 大亮 |
73' 渡邉 千真 → 平山 相太 73' 東 慶悟 → 石川 直宏 90' ルーカス → ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
選手交代 |
72' 原口 元気 → 鈴木 啓太 84' 宇賀神 友弥 → 梅崎 司 88' 興梠 慎三 → 阪野 豊史 |
10 | シュート | 10 |
5 | CK | 4 |
10 | FK | 15 |
25' 東 慶悟 32' 米本 拓司 |
警告 |
37' 興梠 慎三 62' 宇賀神 友弥 64' 那須 大亮 |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 18 | 加藤 順大 |
DF | 46 | 森脇 良太 |
DF | 6 | 山田 暢久 |
DF | 5 | 槙野 智章 |
MF | 14 | 平川 忠亮 |
MF | 22 | 阿部 勇樹 |
MF | 4 | 那須 大亮 |
MF | 3 | 宇賀神 友弥 |
MF | 8 | 柏木 陽介 |
MF | 24 | 原口 元気 |
FW | 30 | 興梠 慎三 |
GK | 1 | 山岸 範宏 |
DF | 2 | 坪井 慶介 |
DF | 17 | 永田 充 |
MF | 13 | 鈴木 啓太 |
MF | 7 | 梅崎 司 |
MF | 11 | 関口 訓充 |
FW | 19 | 阪野 豊史 |
【選手・監督コメント】
国立にて今日こそ浦和の壁を打ち破りたい
天皇杯をはさんでリーグ戦が再開。第25節を迎え、ホーム国立にて浦和レッズと対戦する。リーグ前節は広島に勝利。また天皇杯では苦しみながらも平山のゴールで延長戦を制し、連勝を果たした。この勝利から得た収穫を確実に積み上げ材料とし、リーグ終盤戦に突入することになる。しかし浦和戦は、昨季からの3試合はいずれも引き分けているものの、リーグ戦に限れば2005年から15試合連続で勝利を果たせていない。今日こそはホーム国立で東京の意地をみせ、勝ち点3を奪いたい一戦だ。
対する浦和は、現在勝ち点46で2位に。8月の成績は4勝2敗だが、攻撃的なスタイルで抜群の得点力を誇り、ここまでの総得点46は川崎に次ぐリーグ2位。それに対して東京は、広島、横河武蔵野と3バックの対戦相手が続いたこともあり、今節も高橋がDFライン中央を務める3バックの布陣で臨むことになった。
これまでも何度も好勝負を繰り広げてきた浦和戦。互いにがっちりとはまった激しい試合になりそうだが、ポポヴィッチ監督は「そういう試合こそ、わずかな差が勝敗を分けることになる。そのため勝利に必要なものは90分間、集中力を保つことと、ミスを少なくすること。ミスを最小限にして、必ず浦和を上回り、勝利をつかみたい」と話すように、局面の勝負が勝敗を左右することになりそうだ。
今にも雨が降りだしそうなほど湿度が高く、蒸し暑い気候となったが、スタンドには今季最多の3万4,756人が集まる中、試合は18時35分に東京のキックオフでスタートした。
セットプレーのチャンスを活かして森重、チャン ヒョンスが今季初ゴール!
試合は早い時間帯に動いた。8分、権田のキックを受けたルーカスがファールを受け、相手陣内右サイドでのFKを得る。ここから太田が鋭いキックを前線に送り、飛び込んだチャン ヒョンスがダイナミックなヘディングを決めてゴール。浦和の流動的なポジショニングと独特のパス回しに手こずりながらも、チャン ヒョンスの今季初ゴールで先制点を奪った。12分にはカウンターを仕掛け、中央を上がった長谷川のパスから、東が右エリアに進入。決定的なシュートを放ったが、相手DFに当たってCKを得るに留まる。
しかしその後は浦和にボールを支配され、MF柏木やDF陣の攻撃参加などからチャンスを作られた。13分には浦和MF那須のミドルのこぼれからDF槙野が左エリアに進入。DFをフェイントでかわしてフィニッシュまで持ち込まれる。19分には浦和FW興梠がプレスをかわして左エリアに進入→MF柏木にラストパスを送られたが、ゴール前のFW原口にはギリギリのところで打ち切らせず。最終ラインでは慌てずに対応。そして高橋を中盤に上げ、全体を押し上げることで徐々にリズムを作り出した。
31分、ルーカスが右サイドから中に回り込み、エリア内の東に当ててリターンを受け、さらに中央へ。エリア手前で渡邉とのワンツーからシュートを放つ。36分にはルーカスが右前線でファールを受け、FKに。これを今度は東が蹴り、ファーの森重がフリーで豪快なヘディングを突き刺す! 森重も今季初ゴールをマークし、先制点とまったく同様の形でリードを広げ、前半を終えることになった。
平山が貴重な勝ち越し弾! 劇的な試合を制して9年ぶりの勝利
布陣を4バックに変更し、流れを掴んだかに見えたが、後半立ち上がりの6分、浦和のカウンターをくらい、MF柏木が中央をドリブル。これを森重が身体を張って抑えるが、ファールで浦和にFKを与える。これをMF柏木が蹴ると、ファーになだれ込むようにDF槙野に飛び込まれ、ヘディングを許して失点。続く53分には、浦和・MF平川の右クロスに合わせて、MF那須に飛び込まれ東京は同じような展開で立て続けに競り負け、たちまち同点に追いつかれてしまった。
しかしそれでも決して下を向くことなく攻めに出て、緊迫した攻防が続くことになる。60分には浦和・MF原口にスピードを活かしてエリアに抜け出され、決定的なシュートを放たれたが、権田が左手でセーブ! ピンチを凌ぐと、63分には東京も決定機を作る。右サイドからつなぎ、中央の渡邉が右前線にスルーパス。東が右エリアに抜け出し、GKと1対1に。しかしシュートはGKにセーブされる。68分、太田がサイドをえぐり、ゴール前へのラストパスに渡邉が合わせたが、シュートはDFに当たってCKに。
73分には平山と石川を投入。浦和も運動量が落ち始め、選手交代で打開を図ろうとするが、スペースができたこともあり、行き来の激しい展開に。81分には相手ゴールキックを奪った米本が一気に前線へ。裏に抜け出した平山にロングパスが通されたが、トラップが流れてしまう。引き分けの気配も漂ったが、それでもあきらめず、90分にはネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。その直後のことだった。ハーフライン付近・右サイドでのFKを得て、太田が長いキックを前線へ。これにゴール前ニアの平山が低い体勢のヘッドで合わせて勝ち越し。
ロスタイムの浦和のチャンスは権田、森重、チャン ヒョンスを中心に集中して守り、反対に石川、ヴチチェヴィッチがカウンターを仕掛けることで試合を締めてタイムアップ。リーグ浦和戦では2004年2ndステージ以来、9年・16試合ぶりとなる勝利を果たした。
【選手コメント】
《平山》
「前半から宏介がよいFKを蹴っていて得点のチャンスはあると思っていたので、決められるポジションに入ることを意識していた。同点に追いつかれたが、サポーターがずっと声援を送ってくれて、引き分けでもいいという雰囲気はなかった。周りの期待にも応えたいと思っていて、その声援のなかで勝つことができてよかった。今日の勝利も大事だが、ここで終わりではない。次もチームが勝つための得点を取りたい」
《チャン ヒョンス》
「結果的に勝利できたが、完璧ではなかった。得点はトレーニングのときからいつも意識をしていた。太田選手からよいボールが来て、タイミングよく入ることができた。最初は3バックで臨み、裏へのケアと、それプラス1対1の場面が多くなるはずなので、1人ひとりの責任感が大事になると考えていた。そこはみんなが力を発揮して、4バックにしてもうまくスライドして守ることができたと思う。公式戦で3連勝して、次も絶対に勝ちたいという気持ちがより強い。チームが勝つために頑張りたい」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「典型的な東京対浦和の試合だった。互いにクオリティの高いプレーを見せ、追い付け追い越せの展開だったが、結果は私たちが勝利をした。サッカーは頭を使ってやるものだと選手たちに言っているが、今日はその通りに得点も頭で決めてくれた(笑)。全体を振り返ると、立ち上がりはリズムを掴めなかった。しかし早い段階で先制点を奪い、システムを変えてからは流れが私たちに傾いた。4バックに変更しても問題は生じていないし、本来の自分たちの戦いを見せられたのではないか。失点は不用意なファールも重なったが、対人プレーにも反省点がある。
2点をリードしてから相手を生き返らせてしまった。ただし、同点になった後は私たちが試合をコントロールした。浦和のチャンスはMF原口選手の一度だけだったが、それも権田が素晴らしいセーブで防いだ。反対に私たちは3回ほど決定機を作ったが、活かすことができなかった。徳永のクロスから平山が決めたようにも見えたが、それは認められなかった。それでも最後に勝利で終わらせたことには満足している。日本サッカー界にとっても、このような雰囲気の中でクオリティのある試合をすることが大事だと思うし、継続してこのような試合を数多くしたい。東京オリンピックまで7年。今日のような試合を見せ続けることができれば、Jリーグがもっと盛り上がり、ファン・サポータも今以上に増えていくと確信している」
【浦和・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】
「敗れてしまったので何を話しても批判されるが、私としては浦和の方がベターなプレーができていたと思っている。ボールのないところでの動きだしやタイミングがうまく出た試合ではあった。同じような形で3失点したが、責任や間違い探しをすればキリがないので、アンラッキーだったとコメントしたい。川崎戦と今日はいくつかの新しいトライをしたが、それは両試合で非常に機能した。我々が今後戦っていく中で大切なポイントになるはずだし、我々の力になるはず。興味深い良いゲームができた。残り15分間で運動量が落ちる選手がいたことは気になるが、そこには今後取り組んでいきたい。セットプレーに関しても修正しなければいけないが、今日のようなゲームを続けることで我々は正しい方向に進んでいくと思う」