GAME RESULT試合結果
第28節 2013/10/05(土)
観衆 30,673人
天候 曇、弱 気温 18.8度 湿度 93%
主審:廣瀬 格 副審:武田 光晴/伊東 知哉 四審:篠藤 巧
J1 第28節
国立
1-4
試合終了
前半0-2
後半1-2
FC東京 | 鹿島アントラーズ | |
---|---|---|
83' 平山 相太 |
得点者 |
06' 遠藤 康 09' ダヴィ 67' 小笠原 満男 81' 大迫 勇也 |
46' 加賀 健一 → 平山 相太 65' 渡邉 千真 → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 73' 東 慶悟 → 三田 啓貴 |
選手交代 |
72' ダヴィ → 土居 聖真 82' 中田 浩二 → 前野 貴徳 90' 遠藤 康 → 本山 雅志 |
15 | シュート | 13 |
9 | CK | 3 |
20 | FK | 15 |
45'+2 加賀 健一 46' 高橋 秀人 |
警告 | |
退場 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
DF | 16 | 丸山 祐市 |
MF | 18 | 石川 直宏 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
GK | 21 | 曽ヶ端 準 |
DF | 24 | 伊東 幸敏 |
DF | 5 | 青木 剛 |
DF | 4 | 山村 和也 |
DF | 6 | 中田 浩二 |
MF | 20 | 柴崎 岳 |
MF | 40 | 小笠原 満男 |
MF | 25 | 遠藤 康 |
MF | 8 | ジュニーニョ |
FW | 9 | 大迫 勇也 |
FW | 11 | ダヴィ |
GK | 29 | 川俣 慎一郎 |
DF | 3 | 岩政 大樹 |
DF | 17 | 前野 貴徳 |
MF | 27 | 梅鉢 貴秀 |
MF | 10 | 本山 雅志 |
MF | 13 | 中村 充孝 |
MF | 28 | 土居 聖真 |
【選手・監督コメント】
今季リーグ最後の国立開催、鹿島に成長した姿を見せるためにも
リーグ第28節が開催。ホーム国立にて鹿島アントラーズと対戦する。4連勝で迎える今節。しかし、ポポヴィッチ監督はいつもどおりに「連勝は過去のこと。たとえ負け続けていたとしても、次の試合に向かう姿勢は同じでなければいけないし、戦うモチベーションが変わってはいけない」と話し、どの相手に対しても、どういう状況であっても一戦ごとに集中して勝利に向かうことを強調。今節も34試合中の一試合だと捉えるが、ここまでの勢いや良い流れを断ち切りたくないことも事実。
特に今節は、4位鹿島に対して勝利すれば順位が入れ替わることになる。5月のリーグアウェイ戦では、2点を先行しながら逆転負けを喫していることもあり、成長した姿をも見せるためにも勝利にこだわって戦い抜く。
対する鹿島は、現在勝ち点47。今季は戦いを重ねることでDF山村、MF土居ら、フレッシュなメンバーが台頭。今節はDF西が出場停止となるが、これまでもメンバーを入れ替えて戦いながら常に上位をキープしてきた。また、第25節(9月14日)までアウェイゲーム7連敗を喫したが、第26節磐田戦でその記録をストップさせ、今季は連敗が一度もない。それこそが鹿島の強さだといえるだろう。それに対して焦りや急ぎ過ぎは禁物だ。積極性の中にも、冷静さが求められる戦いになるはずだ。
東京はチャンヒョンスがケガのため、メンバー外に。センターバックには加賀を起用し臨む。鹿島はFWダヴィが先発し、FW大迫との2トップに。出場停止のDF西に代わって、右SBはリーグ初先発のDF伊東が務める4-4-2の布陣。それほどの寒さは感じられないものの、細かな霧雨が降りやまない中、試合は19時4分に鹿島のキックオフでスタートした。
立ち上がりに失点を重ね、鹿島の狙いどおりに
開始5分、左流れたルーカスから、外側を太田がオーバーラップしクロス。これにゴール前、ニアの渡邉がヘッドで合わせたが、枠外に。その直後に試合は動くことに。6分、鹿島・左スローインを中央のFWダヴィに巧みにキープされ、そこからFWジュニーニョ→右エリア手前のMF遠藤につながれる。MF遠藤は右エリア手前からループで狙い澄ましたシュートを放つ。これには権田も動けず、ボールは弧を描いてファーのネットに決まり、先制を許した。
その3分後には中盤でのパスを鹿島にカットされ、引き気味に位置していたFW大迫がドリブルで中央を前進。裏に抜け出そうとするFWダヴィにスルーパスを通される。加賀がブロックにいったが、FWダヴィの当たりの強さに競り負け、こぼれたボールを拾われてエリアから確実に決められ、立て続けに2点目を失った。
2点をリードした鹿島にペースを掴まれ、その後は鹿島の守備網にはまり、前線へのパスを狙われる形に。そしてそこから鋭いカウンターに持ち込まれてしまった。32分には東京も速攻を仕掛け、長谷川が左前線を駆け上がる。中へのパスを渡邉が受け、一度コントロールしてシュートを放ったが、ブロックされる。34分、太田のクロスから左CKを得て、東のキックにファーの森重が飛び込んだが枠外に。
43分には前半最大のビッグチャンスを作る。相手陣内中央で、後方からの縦パスを受けた長谷川がすぐさま反転しスルーパス。これを東がGKと1対1になるが、シュートは鹿島GKにセーブされる。2点差を詰めることはできずに、前半を終了した。
最後まで反撃に臨み、平山が一矢報いるも力及ばず……
後半から東京は加賀に代えて平山を投入。高橋がセンターバックに、長谷川がボランチにそれぞれ下がり、平山と渡邉の2トップの形で反撃に臨んだ。これによりボールを回して、徐々にリズムを掴み、セカンドボールを拾って鹿島を押し込むことに成功。58分には米本→徳永が右サイドを突破し、シュート性のグラウンダークロスを中に入れたが、GKに抑えられる。
64分には長谷川の裏へのパスから、東が左エリアに進入。ここからのクロスに合わせ、ファーの平山が鹿島DFの前に出てヘディングを放ったがGKの正面に。東京は全体を押し上げ、パスをまわしてチャンスにつなげようとしているが、引いてきっちりと守る鹿島DFを崩し切ることができない時間が続いた。
65分にはネマニャ ヴチチェヴィッチを投入し、さらに攻撃的を仕掛けようとしたが、67分、鹿島スローインの場面で東京の守備の隙を突かれ、鹿島MF小笠原が中央へドリブルで前進。東京DFも対面していたが後ろに下がる形になり、右エリア手前からのミドルを狙われる。強烈なシュートはファーの上に突き刺さり、3点目を失ってしまった。
73分には三田がイン。74分にはFK、続いて右CKを得て、この流れから太田が前線にアーリークロスを送り、平山がヘディングシュート。76分には相手のクリアボールを平山が左エリア手前でカットし、DFをかわしてシュートを放つ。続いて三田が右サイドから中に仕掛け、外側の平山に。平山はゴール前にラストパスを送ったが、ルーカスがニアでつぶれ、ボールはいずれもGKに抑えられてしまった。
80分には、裏に抜け出そうとするヴチチェヴィッチに対して、米本が浮き球のパスを送り、右CKを得る。ここから太田がクロスを入れ、平山が飛び込むが、打ち切れず。反対に鹿島の逆襲をくらうことに。81分、MF柴崎→MFジュニーニョにドリブルで持ち上がられ、DFの裏に走り出したFW大迫にスルーパス。FW大迫は飛び出した権田を巧みにかわして、難なくシュートを決められ……。
それでも諦めない姿勢を発揮し、鹿島ゴールに迫る東京。83分には太田のクロスから平山がヘディングを放とうとして右CKを得る。このCKを高橋と相手DFが競り合い、こぼれたボールをGKの前に位置した長谷川が粘り強くつなぎ、右エリアの平山が右足でゴール。1点を返したが反撃も力及ばず。タイムアップを迎え、狙いどおりの試合運びに持ち込んだ鹿島の前に、完敗を喫した。この結果、順位は6位(暫定)に後退。しかし他カードの対戦結果により、東京は来季もJ1で戦うことが確定した。
【選手コメント】
《森重》
「立ち上がりに2失点をして、それでもビハインドをひっくり返そうという気持ちはあった。後半はしっかりとボールを回せたし、シュートも何本か打てた。それでもゴールが遠かった。ただ、スタンドからの声援が最後まで聞こえて、次に向かうんだという気持ちを見せてくれた。僕たちはそれに応えなければいけないと思う」
《平山》
「結果にこだわっていたので、すごく残念。(得点について)いまは周りが自分にアシストをしてくれたり、ボールを出してくれる。だから決められている。2失点をしたあとにも、チャンスはあった。そこでしっかりと決めることができていれば逆転できたかもしれない。そこに反省と後悔が残る」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「試合開始からマイナスの形で臨めば、たとえ力が劣る相手でも簡単ではないし、ましてや強豪鹿島に対してそのようなスタートをすれば厳しくなる。それは結果からも明らか。サッカーに『たら・れば』はなく、『このように戦っていれば…』という話はできないし、結果には満足していない。それでも悲観することはない。決定機を外したことは反省点だが、数多くのチャンスを作ったことは評価できる。逆転するために最後まで攻撃的な姿勢を見せ続け、諦めずに戦い続けられたことは次に繋がるものだと感じている。
3失点目に関しては、自分たちの判断ミス。主審と副審の意図が違い、それに選手がつられているうちに鹿島にシュートゾーンに入られて決められてしまった。隙を見せたわけではないが、試合を決める上でも重要な部分。あのような決められ方をしたところは修正しなければ。それでも今日の試合を引きずらず、次の試合で進化を見せる、チーム力を見せることが私たちに課せられていると。ここからも結果と内容にこだわっていきたい。ボールを動かしながら流動的に動き、チャンスを作り続けたことは継続したいし、諦めない姿勢は試合終了まで見せることができた。ファン・サポーターのみなさんも最後まで応援し続けていただき、それに応えたい」
【鹿島・トニーニョ セレーゾ監督の会見要旨】
「(苦手なアウェイで2連勝だが、変化は?)選手たちの気持ちだけだと思う。あとはこれまではタイトなスケジュールだったが、今回は調整をする時間があった。リカバーをしっかりとして、チームがやるべきことを徹底することができた。ご覧のとおり、我々は限られた戦力で戦わなければならないチーム。他は、4名の外国籍選手を4人まで使うことができるが、我々はそれができない状態。今日のDF中田も気持ちだけで乗り越えている状況だが、ウインドーは閉まっているので選手たちは覚悟を決めて戦っている。
試合前から、東京との試合はオープンになるではないかと考えていた。それは両チーム共にゴールを目指して戦うため、どちらが勝ってもおかしくないと。ただ、我々の方が細かい部分の気配りを持続することができた。得点も奪えたしカウンター攻撃もあった。攻撃のパスミスも少なくなり、大事なセカンドボールを拾う数も相手を少し上回れたのではないかと思う。
東京にはスピードがある有望な若手がいるが、その対応もできた。特に東京は、ボールサイドではなく逆サイドのサイドハーフが内側に入ってくることが多いが、それをしっかりと見ることができ、両センターバックも集中を欠かさなかった。相手はサイドから斜めの動きや、ボールの動かし方を持っているが、それにも対応できた。普段のルーカスであれば、スペースがあって活動範囲があったが、今日に関しては考える時間やボールを持つ時間を我々がうまく縮めて、活動する頻度を少なくできたと思う」