GAME RESULT試合結果
第30節 2013/10/27(日)
観衆 14,414人
天候 晴、弱 気温 20.6度 湿度 28%
主審:東城 穣 副審:唐紙 学志/間島 宗一 四審:佐藤 貴之
J1 第30節
中銀スタ
1-1
試合終了
前半1-0
後半0-1
ヴァンフォーレ甲府 | FC東京 | |
---|---|---|
28' 平本 一樹 |
得点者 |
80' 徳永 悠平 |
63' 平本 一樹 → 土屋 征夫 73' 河本 明人 → 伊東 輝悦 81' 保坂 一成 → 水野 晃樹 |
選手交代 |
62' 渡邉 千真 → 平山 相太 72' ルーカス → ネマニャ ヴチチェヴィッチ 82' 東 慶悟 → 河野 広貴 |
7 | シュート | 17 |
2 | CK | 4 |
20 | FK | 16 |
55' 平本 一樹 68' 山本 英臣 |
警告 |
21' 森重 真人 43' 高橋 秀人 |
退場 |
GK | 21 | 河田 晃兵 |
DF | 26 | 青山 直晃 |
DF | 4 | 山本 英臣 |
DF | 6 | 佐々木 翔 |
MF | 18 | 柏 好文 |
MF | 30 | 保坂 一成 |
MF | 5 | マルキーニョス パラナ |
MF | 2 | 福田 健介 |
FW | 15 | 河本 明人 |
FW | 25 | 平本 一樹 |
FW | 9 | ジウシーニョ |
GK | 1 | 荻 晃太 |
DF | 19 | 盛田 剛平 |
DF | 41 | 土屋 征夫 |
MF | 27 | 伊東 輝悦 |
MF | 29 | 水野 晃樹 |
MF | 31 | 三幸 秀稔 |
FW | 20 | 金子 昌広 |
GK | 20 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | チャン ヒョンス |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 8 | 長谷川 アーリアジャスール |
MF | 38 | 東 慶悟 |
MF | 49 | ルーカス |
FW | 9 | 渡邉 千真 |
GK | 1 | 塩田 仁史 |
DF | 5 | 加賀 健一 |
DF | 14 | 中村 北斗 |
MF | 17 | 河野 広貴 |
MF | 32 | ネマニャ ヴチチェヴィッチ |
MF | 36 | 三田 啓貴 |
FW | 13 | 平山 相太 |
【選手・監督コメント】
目の前の一戦に集中し、アウェイながら勝ち点3をめざす
リーグ第30節は、アウェイでヴァンフォーレ甲府と対戦。前節新潟戦は、耐えるべきところでしっかりと耐え、太田のFKとルーカスの得点で勝利を果たした。攻守のバランスや、状況に応じたプレーという点で、チームの積み重ねを見せることができた一戦でもある。徳永は「相手対策やフォーメーションに関係なく、状況を判断し流れに応じたプレーをすることが重要」と話すように、さらに成熟度を高め、一戦ごとに集中してあと5試合に向かっていく。
対する甲府は、現在勝ち点30で15位に。シーズン途中には8連敗を喫したが、その後、FWパトリック、MFジウシーニョらが加入するとともに、布陣を3バックに変更。攻守に立て直しを図って、C大阪、広島、鹿島ほか、上位陣を撃破。特に8月以降は連敗がなく、ここまでの総失点は東京と同じ39で、リーグ5位(東京、新潟とタイ)。今節はFWパトリックが出場停止。また東京から期限付き移籍をしているMF羽生は出場することができないが、下位であっても、決してあなどることのできない相手だ。
東京は、センターバックにチャン ヒョンスが復帰。攻撃では相手の堅守をどう崩すかがポイントとなるが、高橋は「5バックを崩すのは簡単ではないかもしれないが、『崩すのが大変だ』というイメージをもって試合に入りたくはない。パス回しだけでなく、ダイナミックなプレーや、奪ったあとに早めに相手DFやウイングバックの間を突いていくような、相手の嫌がることを続けていきたい」と狙いを話す。
また甲府のカウンターに対して、どうリスクマネージメントをしそこから攻撃へ切り替えられるかも求められることになるが、これまでの経験を活かし一試合を通して流れを読み、そこに対応していく臨機応変さが必要といえるだろう。先取点を奪われると、さらに守りを固められる可能性があるだけに、先制点をもぎ取り、勝利をめざしたい。試合は山梨中銀スタジアムにて13時04分に東京のキックオフで開始された。
終始相手のペースで試合が進み、先制を許し折り返す
試合開始から東京はアグレッシブさを欠き、甲府の勢いに受け身に回ることに。4分には、甲府MF山本が前線に送った右FKは、1度はクリアをするがこぼれを拾われて再びMF山本に枠を捉えたミドルを放たれるが、権田がキャッチ。6分は甲府の左サイドでMFジウシーニョに奪われ、そのままドリブルでの前進を許してシュートを打たれたが、権田がセーブ。15分にはカウンターから右サイドで甲府FW平本に繋がれるも何とか東京DFが抑えきった。
東京はボールを奪っても動きやパスのテンポが遅く、最後はパズミスからカウンターを受けてまったくリズムを作れない。すると28分には、甲府の右CKを一度はクリアするが、セカンドを拾われ右サイドのMFジウシーニョがクロス。中央で低い体勢のヘディングで合され、ボールは枠を外れたがファーサイドでフォローした甲府FW平本が左エリアからシュート。これを決められて先制を許すことに。甲府の連続したCKからのチャンスを断ち切ることが出来なかった。
30分を過ぎると東京も徐々にパスが回り始める。31分には米本がエリア手前でボールを奪い、右サイドをドリブルで前進。中にクロスを送りルーカスがスルーして東がシュートするも、相手GKの好セーブでCKに。45分はルーカスの落としから、高橋がエリア内に縦パス。長谷川が体勢を崩しながらも足を伸ばし、ダイレクトで合わせたシュートは、GKのセーブに阻まれる。結局前半はこのまま終了。リードを許して後半に折り返す。
何度も決定機は作るものの、決めきれず引き分けに
後半に入ると一気に東京は主導権を握ることに。48分、ルーカスが相手DFの裏に抜け出しGKと1対1に。ボールのバウンドに合わせてタイミングを計ってシュートを放ったが正面に。53分には中盤でインターセプト。逆襲を仕掛けようとした渡邉は倒されるが、ここから長谷川が素早く仕掛け右のルーカスへ。さらにサイドを変え、左エリアの東がトラップでコントロールしてゴールを狙おうとしたが、甲府DFにブロックされる。
甲府は全員で守備を固め、そこからのカウンター狙いを徹底してくる。62分には渡邉に代えて平山を投入。68分、平山が狙ったミドルが相手の手に当たり、ペナルティアーク内からのFKを得る。これを太田が蹴るフリをし、後ろから東が狙ったが、枠を外れた。72分は右サイドをドリブルで駆け上がった徳永がアーリークロス。ゴール前で受けた東が、胸トラップでコントロールしてボレーを放ったが、これも枠外に。その直後にはルーカスに代えてネマニャ ヴチチェヴィッチを投入。
完全に甲府陣内で試合が進み、次から次へと東京が猛攻を仕掛ける展開が続く。77分には太田の左クロスが逆サイドでフリーの東に。これをコントロールして狙い澄ましてシュートを放つも、ゴールのカバーに入ったDFに阻まれる。すると80分、徳永がドリブルで上がり、右前線の東からのリターン受け、右エリアに入ったところで果敢にミドル。豪快なシュートは、左ポストをかすめるようにネットに決まり、徳永の今季初得点で同点に。
さらに畳みかける東京は東に代えて河野を投入。87分には左エリアに飛び出した河野にパスが通り、すぐさまゴールに向き直りダイレクトでシュートを打とうとしたが、前に飛び出した相手GKに阻まれる。89分にはヴチチェヴィッチの左CKから、ニアの高橋が流し、ファーの森重が放ったヘディングはバーをヒット。跳ね返りを拾って至近距離から平山が強烈なシュートを放つも、ゴール前で体を張った守備にラインぎりぎりで阻まれてノーゴール。同点には追いついたものの、甲府の堅守の前に追加点を奪えずタイムアップ。悔しいドローとなった。
【選手コメント】
《徳永》
「シュートは狙いどおり。相手が引いて守っていたので、高い位置までボールを運び、自分も進入していこうと考えていた。あの場面以外にも慶悟との2対1が作れていた。コースが見えたので、足を振り抜いた。相手のプレッシャーがなかったし、力も入っていなかった。あれぐらいリラックスして打つことができれば、枠内に飛んでいくんだなと。同点に追いついてチームの勢いをつけることはできたと思うが、逆転はできなかった」
《米本》
「相手もいろいろと考えて対策をしてくる。だから仕方がないところもあると思うが、もう少し自分たちで工夫ができればよかったと思う。あれだけ引かれていたので、前半から相手の背後を狙っていこうと考えていた。そこからセカンドを拾おうと考えていたし、実際に奪えたときはチャンスにつながっていたと思う。ただ、前半は甲府にうまくはめられた感じはあった。それでも後半は押し込めると思っていた。そのとおりになって、1点を返すことができたが。あの流れでは逆転しないと……」
【ポポヴィッチ監督の会見要旨】
「今日の試合を振り返ると、最初の30分間は試合に入りきれていなかった。天候のせいなのか寝てしまっていた。そのような表現があてはまると思います。その後の60分間に関しては、しっかりと試合を支配して、アグレッシブで攻撃的に戦った。勝つための姿勢を見せ続けるという、目指しているものができたと思っています。立ち上がりの30分間は受け身にまわってしまったことが問題だと思いますし、その時間帯で失点をした。その後同点に追い付き、逆転をするチャンスもあったのですが、今日は決定機で決めきることができなかった。
運にも見放された部分もありました。今日はそのような日だったのかなと思います。ただ次の試合ではしっかりと決定機に決めきる精度を、チーム全体として上げていかなければいけないと思います。最後まで勝利をめざすという姿勢を見せ続け、プレーに表せたことはこれからの東京の未来に繋がるものだと思っています。今日は勝利に対する気持ちは強かったのですが、その気持ちが強すぎてコントロールできていなかったのかなと今思えば感じています。勝利に対しての気持ちが強いことは非常に大切ですが、ピッチで効率良く冷静にプレーするために自分自身をコントロールすることが大切だと思っています」
【甲府・城福督の会見要旨】
「多くのサポーターが来てくれて、満員に近い形でやることができた。毎試合であればいいのですが、何試合ある中で今日は選手たちが気持ちを込めたプレーを見せて、この地でサッカーが盛り上がるサイクルを勝てばもっとできたと思います。勝ち切れなかったことは正直残念です。
確かに最後の10分間はゴールライン上でボールを阻止する場面があったことは認めますが、前回対戦では相手にならないくらい力の差が歴然であったことを考えれば、あの試合以降選手たちはいろいろなことに向き合いながらトレーニングに励んだ。あれからどれくらい前進して進歩したのかを図る上では格好の相手だと思っていました。もちろん負ける可能性もありましたが、勝てる可能性もあったことに対して選手たちを褒めてあげたいと思いますし、あれだけ精一杯やった選手には勝ち点3を与えてあげたかった」