GAME RESULT試合結果
第5節 2015/4/12(日)
観衆 14,581人
天候 曇、弱 気温 16.1度 湿度 44%
主審:廣瀬 格 副審:武田 光晴/岩田 浩義 四審:高山 啓義
J1 1st 第5節
BMWス
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
湘南ベルマーレ | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
64' 武藤 嘉紀 |
|
65' 大槻 周平 → ブルーノ セザル 71' 藤田 征也 → 大竹 洋平 80' アリソン → 可児 壮隆 |
選手交代 |
71' 河野 広貴 → 高橋 秀人 90'+3 石川 直宏 → 前田 遼一 |
6 | シュート | 10 |
1 | CK | 4 |
18 | FK | 20 |
76' 三竿 雄斗 |
警告 |
45'+1 河野 広貴 57' カニーニ 76' 高橋 秀人 |
退場 |
GK | 1 | 秋元 陽太 |
DF | 3 | 遠藤 航 |
DF | 4 | アンドレ バイア |
DF | 17 | 三竿 雄斗 |
MF | 14 | 藤田 征也 |
MF | 2 | 菊地 俊介 |
MF | 6 | 永木 亮太 |
MF | 10 | 菊池 大介 |
FW | 19 | 大槻 周平 |
FW | 18 | アリソン |
FW | 23 | 高山 薫 |
GK | 21 | 梶川 裕嗣 |
DF | 20 | 坪井 慶介 |
MF | 5 | 古林 将太 |
MF | 15 | キム ジョンピル |
FW | 7 | 大竹 洋平 |
FW | 9 | ブルーノ セザル |
FW | 26 | 可児 壮隆 |
GK | 1 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 30 | カニーニ |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 14 | 武藤 嘉紀 |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 8 | 三田 啓貴 |
FW | 20 | 前田 遼一 |
FW | 39 | 中島 翔哉 |
【選手・監督コメント】
3連勝をめざし、アウェイに乗り込む
日曜開催の第5節を迎え、アウェイで湘南ベルマーレと対戦する。前節甲府戦は石川の挙げた1得点を守りきり、リーグ戦今季ホーム初勝利を掴んだ。追加点が奪えなかったことは課題だが、最後まで運動量を落とさず、リーグ3試合連続の無失点に抑えている。今節も“やるべきこと”を90分間にわたって表現し、3連勝をめざす一戦だ。
東京は、前節に続き石川がFWとして先発。羽生と、甲府戦で途中交代を余儀なくされた武藤も大事に至らずスタメンに名を連ねる。また中島が今季初のベンチ入りを果たした。対する湘南は昨季、圧倒的なチーム力でJ2優勝を果たし、今季よりJ1に復帰。現在、2勝1分1敗で7位につけている。90分間走りきる力、切り替えの早さ、前線からのプレスなど、アグレッシブさが湘南の持ち味だ。
特に前線に人数をかけて攻め込み、2~3列目からの飛び出しも鋭い湘南に先制を許すと、さらに勢いに乗ってくるだろう。そのため走力で負けず、我慢強く戦うことが必要になる。その中で先制することができれば、前に出てくる湘南の勢いを逆手にとり、カウンターを仕掛けていくことができるはずだ。なんとしてでも先制点につなげ、ゲームをコントロールして勝ち点3の奪取をめざしたい。
風が冷たく曇り空の天候のもと、試合は16時4分に東京のキックオフでスタートした。
序盤の湘南の勢いをしのぎ、徐々に主導権を握って
立ち上がりから湘南が勢いよく攻め込んでくる。1分には左サイドを突破。ドリブルで仕掛けられたが、徳永が落ち着いてスローインに逃れる。3分には左クロスに続き、中央からも狙われたが梶山がブロックし、ここから東京がカウンターを仕掛ける。右を上がった石川がドリブルで中に持ち込み、ミドルを狙った。6分には石川の左CKのこぼれ球を米本がボレーで狙ったがいずれも枠外に。10分過ぎには湘南の素早いパスワークから自陣ゴール前に押し込まれ、13分に右エリアに抜け出したMF高山にシュートを打たれたが、権田がセーブ。15分にも相手に右から左とサイドを変えられ、受けに下がったMF菊池に反転してシュートを放たれたが、権田が危なげなくセーブした。
この時間帯を慌てずにしのぐと、東京も素早い切り替えから前線に運ぶ場面が増え出した。17分には相手陣内・左サイドライン際からのFKを獲得。太田の低いキックに合わせ武藤が飛び込み、ヘディングでコースを変えたが相手GKの正面に。18分には球際で粘り強さを発揮。自陣でミスが出たが、すぐにマイボールにしてカウンターを仕掛け、石川がエリアまで進入。だが最後のところで湘南のブロックに阻まれる。26分にも湘南の左クロスを徳永がブロックし、米本が自陣から素早く展開。太田のクロスをエリアの羽生が収めてシュートに持ち込もうとしたが、湘南の素早い戻りに防がれた。
時間の経過とともにボールをつなぐ場面も出始めたが、戻りの早い湘南DFを崩しきるには至らず。35分には太田のクロスをエリア中央の河野がヘッド。自らこぼれ球に反応してダイレクトシュートを狙うが再びDFに阻まれる。続く36分、左前線のスペースに武藤が抜け出し、中央には河野。そこへのパスはカットされたが、そのボールを武藤が奪い、左エリアからシュートを放つが相手GKに。39分には前線にプレスをかけ、相手DFのクリアが石川に渡る。ここから梶山が逆サイドに展開。太田がミドルを狙ったが枠を外れた。
41分には湘南に力強いドリブルで仕掛けられ、次々とエリアに進入されたが、東京もしっかりと対応。最後は右エリアへ送られたボールに対して権田が飛び出すとともに、ボールはアウト。前半をとおして集中を切らさず、緊迫した攻防はスコアレスのままで後半へ折り返した。
武藤がアウェイ3戦連続弾! 3連勝で首位に並ぶ
風が強まり、冷え込んできた中でが後半がスタート。48分には自陣でつなごうとしたところでミスが出て湘南MF永木に奪われる。ここから右前線にパスを送られ、マイナスのクロスに合わせてエリア中央のFWアリソンに決定的なシュートを打たれるが、わずかに森重がブロックし、CKに逃れた。このピンチをしのぐと、53分・右の河野がサイドを変えて、オーバーラップした太田が米本とのワンツーで前線に飛び出し、左CKを獲得。太田の左CKはファーに流れたが、河野が鋭い右クロスを送る。これを森重がヘッドで中央へ送り、武藤がヘディングを放ったが……バーをヒット。跳ね返りを粘り強く拾い、最後は石川の左クロスを再び武藤がヘディングで押し込んだが、オフサイドの判定……。
セットプレーのチャンスは活かせなかったが、迎えた64分には河野の展開から太田が攻め上がり、クロスを入れる。ニアには石川が相手DFを引きつれ、そこを越えたボールに対して逆サイドから走り込んだ武藤が低い姿勢で頭から飛び込んでゴール!武藤自身のアウェイ3戦連続となるゴールで先制点をゲットした。
その後は反撃に臨む相手に再び勢いよく攻め込まれることになったが、71分には河野に代えて高橋を投入。梶山とのダブルボランチ、米本が左MFに、羽生が右の4-4-2に布陣を変更し対応。湘南の隙を突いて東京も素早く仕掛け、75分には右の羽生が柔らかいクロスを入れるが、米本の左エリアへの進入が一歩遅れ、打ちきれず、左CKを得るに留まる。78分には武藤が左前線のライン際まで抜け出し、エリアにスルーパス。しかし石川の前をすり抜け、右エリアの羽生には届かなかった。
終盤は、諦めずに前に出てくる湘南に押し込まれたが、86分には自陣でルーズになったボールを米本が奪い、一気に左前線の武藤に。武藤は相手DFを背負いながら、左エリアに進入。ここに戻ってきた相手DFを抜こうとしたが、抜ききってシュートを打つことはできなかった。しかし無理をせず、キープすることで湘南の反撃を許さずシャットアウト。前節に続いて1対0での勝利でリーグ3連勝を果たした。なおこの結果、勝ち点11を獲得し、首位タイに並ぶことになった。
【選手コメント】
《武藤》
「自分の特長とチームの力がうまく出せたゴールだったと思う。1得点に終わったが、チームのために攻守にハードワークをして貢献することを意識し、その中でチームを助けるゴールを奪えたことはよかった。ただ、自分自身も、もっと向上していきたいと思っている」
《太田》
「今日は前半からサイドにボールがまわって、自分が高い位置まで上がっていける回数も多かった。キックのフィーリングも良かったので、ゴールにつなげたいという意識があった。得点の場面は河野選手との連係を含め、練習で取り組んでいたとおりに、みんなの特長が出せたゴールだった。守備に関しては、みんなの“失点ゼロで抑えよう”という強い気持ちが表れていると思う」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「予想した通りの展開になった。湘南が走力を活かして前線からプレッシャーをかけてくることは分かっていたので、セカンドボールを先に奪うことが重要だった。選手たちはこの試合に必要なことをしっかりと理解して臨んだ。前線からプレッシャーをかけ、多くのチャンスを作り出すことができた。後半に入ってからは、スペースが生まれた中で先制点を奪い、追加点を狙えるような状況も作り出せた。そして守備陣は素晴らしいプレーをし、勝利にふさわしいパフォーマンスをみせてくれた。我々の特長というのは、攻守において常にバランスが取れていること。前線に比重を置いている時も、自分たちの背後にはスペースを与えず、球際に厳しくいくことができている。前半の15~20分間は少し苦しい時間帯があったが、しっかりとボールをキープして自分たちの時間を作り、狙い通りにゲームをコントロールしていくことができたと思う。最後に湘南の監督を称賛したい。熱いハートを持つ私の好きなタイプの監督。彼らから勝利を掴みとることは容易なことではないと思う」
【湘南・チョウ キジェ監督の会見要旨】
「負けてしまったにも関わらず、最後までたくさんの声援を送ってくれたサポーターに感謝したい。勝ち点3を奪うことができず、申し訳なく思う。また出場した選手たちにも、先日の広島戦同様に感謝の気持ちしかない。我々がやりたいことをほぼ大部分表現してくれた。残念なのはゴールが奪えなかったこと。そして警戒していた部分でやられてしまったことがJ1の厳しさ。ただ、逃げ回ってそれを感じたのではなく、相手に対して仕掛けていき、感じたこと。試合後の選手にも悔しそうな表情があり、その反面、充実した顔もしていた。経験のある選手や日本代表に対しても堂々と勇気をもって立ち向かった。今日は試合前のミーティングでブンデスリーガの話をした。観客が2万人や2万5千人のスタジアムでも、お客さんが喜んでくれるような攻守の切り替えが早いサッカーをしている。相手に勝つことと、そのような選手たちに少しでも追いつく気概を持ってプレーしてほしいと話した。実際に勝つ気持ちで戦ったし、スプリントの数も多かった。そこでパスミスやシュートミスがあり得点にはならなかった。だからと言って走ることをやめてしまえば我々の良さが出ない。続けてくれたことでとても良いゲームになったと思う。周りが『こういうところが足りない』と言うのは簡単だが、監督として責任をもって彼らの良い部分を引き出していくことが一番の仕事。今日は良いところを存分に出してくれたし、負けてしまったが、悔いが残らない試合だった。ただ残念な気持ちが残っている」