GAME RESULT試合結果
第17節 2015/6/27(土)
観衆 41,363人
天候 曇、無 気温 24.0度 湿度 83%
主審:山本 雄大 副審:山口 博司/金井 清一 四審:野田 祐樹
J1 1st 第17節
味スタ
3-2
試合終了
前半1-0
後半2-2
FC東京 | 清水エスパルス | |
---|---|---|
38' 東 慶悟 60' 前田 遼一 66' 前田 遼一 |
得点者 |
51' 大前 元紀 83' 石毛 秀樹 |
53' 三田 啓貴 → 羽生 直剛 77' 前田 遼一 → 石川 直宏 81' 東 慶悟 → 橋本 拳人 |
選手交代 |
57' 水谷 拓磨 → 石毛 秀樹 77' 枝村 匠馬 → 澤田 崇 86' 河井 陽介 → 高木 善朗 |
12 | シュート | 9 |
4 | CK | 7 |
19 | FK | 14 |
警告 |
54' 金子 翔太 84' 石毛 秀樹 |
|
退場 |
GK | 1 | 権田 修一 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 8 | 三田 啓貴 |
MF | 10 | 梶山 陽平 |
FW | 14 | 武藤 嘉紀 |
FW | 20 | 前田 遼一 |
FW | 38 | 東 慶悟 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 50 | 松田 陸 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
FW | 18 | 石川 直宏 |
FW | 39 | 中島 翔哉 |
GK | 1 | 櫛引 政敏 |
DF | 22 | 枝村 匠馬 |
DF | 5 | ヤコヴィッチ |
DF | 38 | 福村 貴幸 |
DF | 13 | 犬飼 智也 |
MF | 20 | 竹内 涼 |
MF | 34 | 水谷 拓磨 |
MF | 30 | 金子 翔太 |
MF | 17 | 河井 陽介 |
FW | 10 | 大前 元紀 |
FW | 18 | ピーター ウタカ |
GK | 21 | 杉山 力裕 |
DF | 32 | 松原 后 |
MF | 7 | 本田 拓也 |
MF | 8 | 石毛 秀樹 |
MF | 23 | 高木 善朗 |
FW | 9 | 長沢 駿 |
FW | 14 | 澤田 崇 |
【選手・監督コメント】
4連勝で締めくくり、「気持ちよく武藤を送り出したい」
1stステージ最終節を迎え、味スタにて清水エスパルスを迎え撃つ。前節は中島のJ1初ゴールで同点に追い付き、PKで逆転を果たして3連勝。この結果、順位は3位につけ、今節勝ち点1を積み上げれば、過去最高となる3位が確定する。また、他力ではあるが2位に浮上する可能性もあり、まずは自分たちが勝利を掴むことが前提となる。また武藤のドイツ移籍前の最終ゲームでもあり、注目を集める一戦だが、集中力と一体感をもって勝利で1stステージを締めくくりたい。
対する清水は現在、勝ち点13で18位。第14節川崎戦は5対2で大勝したが、続く浦和、甲府戦で連敗を喫し、苦況を脱しきれていないといえるだろう。ただし、ここまでの得点は20。東京の21と大きくは変わらず、攻撃力のあるチームだ。FW大前、FWピーター ウタカを起点に、スピード感のある攻撃を仕掛け、中盤にもテクニックと走力のある選手が揃う。それに対していかに失点を抑える時間を長くできるかがカギ。リーグ戦8試合連続で失点が続いているが、我慢すべき時間帯を耐えしのぎ、前掛かりになる相手の裏を突いて先取点を奪いたい。
東京は前節と同様の先発で、三田と東が両サイドを務める4-4-2で臨む。また、ケガから復帰した羽生が5月27日ナビスコ広島戦以来のメンバー入りをし、ベンチに控える。
チームメイトの誰もが武藤のことを「一緒にプレーをしていて楽しく、頼もしい選手」と評し、「勝って彼を気持ちよく送り出したい」と話す。その“今のチーム”として残された時間は90分のみ。味スタには今季3度目の4万人を超える観客が集まり、最高の舞台で一丸となって最高の結果を掴む。
梶山のボール奪取から、東がリーグ初得点をマークし先制!
序盤から共にアグレッシブな姿勢を前面に押し出し、攻撃的に戦った。7分、東が左サイドをドリブルで持ち上がり、さらに外を上がる武藤に。武藤はニアに低いクロスを送り、前田が合わせようとした。12分には清水陣内での右スローインを前田が落とし、右クロスを相手GKがパンチング。こぼれたボールに、逆サイドの太田が走り込み、ミドルを狙う。早いテンポで試合が進み、両者の入れ替わりが激しい展開となった。
22分には太田が縦に仕掛け、清水DF枝村を抜き去ってライン際からクロスを送る。これを左エリアの東がどんぴしゃのヘッドで合わせたが、左に外れ、枠を捉えることができなかった。26分には清水が中盤でダイレクトパスをつなぎ、左ワイドのMF河井を起点とし、FWピーター ウタカにエリアに飛び出されたが、シュートは権田がキャッチ。35分にはパスミスをカットされ、清水FW大前→MF水谷がフリーで前線に。エリアすぐからシュートを打たれる。
ミスから決定機を作られたが、清水のシュートミスに助けられる形でピンチをしのぐと、38分、清水陣内での右スローインからつなぎ、三田が右エリアで狙おうとしたが、これはブロックされる。しかしここから清水MF金子が持ち上がろうとしたところに梶山がプレスをかけ、ボールを奪い切り、前進。そして、左からオフサイドぎりぎりに裏に抜け出した東にスルーパスを送る。東は前に持ち出し、飛び出してきたGKもドリブルで切り返し、左足で蹴り込み、GOAL!東のリーグ戦初ゴールで先制を果たした。
43分には東が左サイドでタメを作り、狙い澄ました浮き球を左エリアへ。ここに高橋が走り込む。前半アディショナルタイムには右クロスからのこぼれ球に高橋が詰め、抑えたシュートを放ったが、追加点は奪うことができず。1点のリードを保って後半へと折り返した。
前田が2得点! 打ち合いを制して過去最高の2位に
後半の立ち上がりは、清水にリズムを掴まれた。46分、清水・左サイドでのパスワークから、裏にDF枝村に裏に飛び出され、そこにパスが通される。オフサイドだったが、危ないシーンを作られる。48分には清水・左DF犬飼がクロス。続いて清水MF河井が左エリアへドリブル。シュートはブロックしたが、東京の守備の対応が遅れがちになった。51分には清水の前線へのフィードに合わせて、FWピーター ウタカに抜け出される。追いかけた森重が切り返され、ゴール前にマイナスのパスを通された。ここから清水MF水谷が放ったシュートは、右ポスト下に当たって跳ね返ったが……こぼれから右のDF枝村が低いクロスをゴール前に。これにFW大前が反応。右足のトラップから反転され、同じ右足でゴールに流し込まれ……同点に追いつかれてしまった。
東京は53分に三田に代えて羽生を投入。攻守にバランスを取り戻そうとし、迎えた60分、中盤の梶山が粘って前線へパス。受けた前田がカウンターを仕掛け、エリアの武藤につないだ。武藤は清水DFに次々と囲まれたが、慌てずに右エリアまで上がった前田にラストパス。前田はスライディングにきた清水DFをかわして、GKの脇下に沈める!梶山、武藤が清水の隙をきっちりと付き、前田の第12節浦和戦以来のゴールで勝ち越しに成功する。
66分には左サイドからのFKを得て、太田の鋭いキックに合わせ、前田が豪快なヘディングを突き刺してGOAL!!畳み掛けるように前田が2得点目をマーク!リードを2点差に広げた!77分には石川を、81分には橋本を投入し、清水を突き放しに掛かった。
だが、蒸し暑さの中で疲労感もうかがわれ、終盤は互いに打ち合うオープンな展開に。その中で83分、清水にパスをまわされ、プレスをかけられず。清水DF竹内→左サイドのFW澤田→中央で受けたMF石毛がフリーでミドル。右足の鋭い弾道のシュートは、右上に吸い込まれ……2点目を失い、追い上げを許すことになった。
それでも東京は前線の武藤にボールを集め、清水にとって脅威を与えることで対抗。武藤自身にゴールこそ生まれなかったが、清水の反撃はしのぎ切ってタイムアップ。4連勝を果たすとともに、広島が引き分けたため2位に浮上。過去最高の順位に付け、1stステージを締めくくった。
【選手コメント】
《東》「相手が3バックで、奪った瞬間に前に出ていった際、サイドからチャンスが作れていた。試合への入り方としては上手くいったと思う。梶山選手からよいボールが来てゴールすることができた。ボールを受けた後に慌ててしまうのが、自分の悪いクセだったが、今日はGKとの1対1で冷静になれた。武藤選手のためにもゴールを取りたかった」
《前田》
「長い間ゴールすることができず、苦しかった。特にこの味スタで早く決めたいという気持ちがあった。やっと取ることができたが、武藤選手も太田選手も、本当によいボールを送ってくれた。何よりもチームの勝利に貢献できたことがうれしい。武藤選手は本当に良い選手。これからも頑張ってほしいし、僕たちもみんなでまとまり、2ndステージに向かいたい」
《武藤》
「これまでの感謝の気持ちを、最後にゴールを取ることで表したかった。ただ、力み過ぎたというか、後半の早い時間にもう足が攣って自分でも緊張しているのかな、と(苦笑)。それでも今日もチームメイトがゴールを決めて、勝って、送り出してくれた。本当にファン・サポーター、チームメイトや監督、コーチ、トレーナーやクラブに関わるすべてのみなさんのお陰で今の自分がある。試合後は、泣かないと決めていたが……スクールからFC東京にお世話になって、この13年間のこと、自分を支えてくれたすべての人への想いを考えていたら涙が止まらなくなった。みなさんへの感謝と恩返しのためにも、日本代表やドイツで活躍する姿を見せたいと思っている。本当にありがとうございました」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「難しい試合となると予想していた。清水は順位表では下にいるが、とても良い選手を擁している。スピードがある彼らは、今日も良いプレーをしており、称賛したい。我々にとって苦しい時間帯もあったが、ゴールを決めた後、良いリズムとなり、難しい時間での羽生の投入が活きたと思う。清水の2点目も素晴らしいゴールだった。その後、再び早い展開の試合となり、その中で勝つことができた。今日の試合は、我々の特徴が詰まったゲームになったと思う。1stステージ2位という結果につながったが、しかしシーズンはまだ半分。ここまでに積み重ねた勝点35と、自信を持って将来を見据えていきたい。1stステージ優勝の浦和に関しては、彼らの結果は認めなければならない。
(2位になった要因は?)
1年前から始まった戦術の浸透や選手の成長などが挙げられる。武藤が離れることにもしっかり対応しなければいけない。我々にとって重要なことは選手全員の成長。
(ステージの優勝と年間を通しての結果と、どちらに重心を置くか?)
選手たちにも言っているが、半分だけ頑張り、残りはバカンスというわけにはいかない。チームにとって継続性が重要で、それが好成績につながると思う。全体を見ながら毎試合全力で戦うことが大事」
【清水・大榎 克己監督の会見要旨】
「どうしても勝点3が欲しい1stステージのラストゲーム。これまでと同じように前線からプレッシャーをかけてボールを奪い、相手の背後を突く戦い方はできていた。前半途中までに何度かチャンスを作り、そこで決めることができていれば、試合の流れも変わったかと思う。1失点目はミスから奪われ、もったいなかった。ただ、前半は悪くない戦いができ、後半の立ち上がりには同点に追いついた。狙い通りに相手を押し込んだが、注意していたカウンターの流れから2失点目を喫した。対応が遅れ、さらにセットプレーから失点した。1点を取り返したが、その後はあまりチャンスを作れずに終わった。1stステージ最下位となったのは、すべて私の責任。その反省をしっかり活かして、2ndステージは必ず巻き返したい」