GAME RESULT試合結果

第5節 2015/7/29(水)
観衆 16,635人 
天候 晴、弱 気温 29.0度 湿度 70% 
主審:福島 孝一郎 副審:蒲澤 淳一/清水 崇之 四審:西尾 英朗

J1 2nd 第5節

味スタ

HOME

FC東京

3-1

試合終了

前半3-0

後半0-1

AWAY

ベガルタ仙台

FC東京 ベガルタ仙台
09' 森重 真人
23' 前田 遼一
34' 前田 遼一
得点者 68' 金久保 順
54' サンダサ → 石川 直宏
77' 三田 啓貴 → 橋本 拳人
89' 羽生 直剛 → 松田 陸
選手交代 46' ハモン ロペス → 奥埜 博亮
46' 渡部 博文 → 二見 宏志
60' キム ミンテ → 野沢 拓也
7 シュート 9
2 CK 2
14 FK 15
84' 権田 修一
警告
退場
FC東京先発
GK 1 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 6 太田 宏介
MF 7 米本 拓司
MF 8 三田 啓貴
MF 22 羽生 直剛
MF 34 野澤 英之
FW 20 前田 遼一
FW 21 サンダサ
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 29 吉本 一謙
DF 50 松田 陸
MF 37 橋本 拳人
FW 16 ネイサン バーンズ
FW 18 石川 直宏
FW 39 中島 翔哉
ベガルタ仙台先発
GK 1 六反 勇治
DF 25 菅井 直樹
DF 2 鎌田 次郎
DF 3 渡部 博文
DF 5 石川 直樹
MF 10 梁 勇基
MF 6 キム ミンテ
MF 17 富田 晋伍
MF 14 金久保 順
FW 11 金園 英学
FW 20 ハモン ロペス
ベガルタ仙台控え
GK 21 関 憲太郎
DF 23 二見 宏志
DF 33 多々良 敦斗
MF 27 武井 択也
MF 8 野沢 拓也
FW 7 奥埜 博亮
FW 28 山本 大貴

【選手・監督コメント】

中断前ラストの第5節、ホームで勝ち点3の奪取を求めて


平日開催として迎える2ndステージ第5節。ホームにベガルタ仙台を迎え撃つ。前節は戦術的な交代が機能。ネイサン バーンズが日本での初ゴールをマークするなど、徐々に新加入選手もフィットし、新たな戦い方を見せたといえるだろう。しかしここ2試合は勝利がなく、チームは危機感も募らせている。選手たちは「自分たちがここからどのステージで戦うのか、何をめざすのか、もう一度明確にしていきたい」と話し、「そのためにも連敗はできないし、特にホームで負けるわけにはいかない」と声を揃える。今節の後、J1リーグは約2週間の中断期間を迎えるが、勝利を掴むことで今後に向けた勢いも掴みたい一戦だ。

ただし、高橋が警告累積のため出場停止。梶山の離脱とともにボランチの2選手が欠場となる。そのため野澤が6月3日ナビスコ湘南戦以来のスタメンとなり、米本とダブルボランチを組む。また太田が復帰すると共に、丸山をセンターバックとして起用。三田も6月27日清水戦以来の先発に名を連ね、三田と羽生が両サイドを務める4-4-2で臨むことになった。

対する仙台は、1stステージは勝ち点23で7位。だが2ndステージはFWウイルソンの負傷離脱もあり、現在1分3敗にとどまっている。苦境にあるともいえるが、もともと激しい守備から攻撃陣の特徴を活かしたスタイルが持ち味の仙台。特に1stステージでの対戦では、東京が3点のリードを保ちながら、試合終盤に2点を返されているだけに、勢いに乗せると手強い相手であることに変わりはない。だからこそ、仙台に浮上のきっかけを掴ませない戦いが求められることになる。切り替えの早さや運動量を保ち、攻めに出てくるであろう仙台。それに対して、精神的に受け身になることなく、連動した守備から攻撃につなげ、東京らしい戦いで勝利を掴みたい。

開始前には先頃の調布小型飛行機事故犠牲者に黙祷をささげた。夜になるにつれて蒸し暑さが増す中、試合は19時3分に東京のキックオフでスタートした。

森重が今季6得点目、前田が2ゴールを奪い、3点をリード


立ち上がりは互いにボールを奪い合う展開が続いた。8分にはサンダサが右前線、ペナルティエリア外側でファウルを受け、FKを獲得。9分、太田が鋭いFKをゴール前に送り、ニアに走り込んだ森重がヘッドでコースを変えてゴール!セットプレーのチャンスを活かし、森重が自身の今季6得点目をマークし、早い時間帯に先制を果たした。

その後は徐々に東京がボールを支配。パスをつなぎながら攻め込むシーンを作り出した。19分には野澤が中央を上がりながら、前田に縦パス。前田のポストプレーから米本が右に展開。連動した形から徳永がクロスを送ったが、ゴール前の前田にはわずかに届かなかった。だが23分、前線へのパスを仙台がクリア。仙台ボランチが中央から持ち上がろうとしたところに野澤がプレスをかけて奪い、前に持ち出してエリア直前の前田にパスを送る。前田は相手DF2人の間を抜け、自らGKと1対1のチャンスを作り、左足で流し込むように決めてGOAL!!野澤のボール奪取と前田の粘り強さを活かし、追加点を奪った。

その後、仙台のセットプレーを中心に攻めこまれた場面もあったが、丸山を中心に厳しい守備でしのぎきり、迎えた34分、中盤のサンダサがヘディングで前へボールを送る。相手との競り合いになるが、相手のヘディングを前田がカットし、前線へ抜け出す。ドリブルで左エリアに持ち込み、右にはサンダサも走っていたが、自らタイミングをずらして仙台DFを切り返す。そこから放った柔らかなシュートは、ネットに吸い込まれるようにゴール!ここまでの東京はシュート3本で3得点を決めきり、勝負を決定づけるかのようにリードを広げて前半を終了した。

1失点を喫したが、カウンターを仕掛けて試合を締める


だが、スコアは1stステージのアウェイ戦と同様の展開に。そのため、後半の試合運びに注目が集まった。仙台は後半から2選手を交代し、FWハモン ロペスに代えてFW奥埜を投入。勢いをもって反撃に臨んできた。47分には仙台MF梁のクロスが中央からファーに流れ、左MF金久保がフリーでシュート。直後にはFW金園に抜け出されたが、丸山が素早く競り合い、フィニッシュには持ち込ませなかった。

東京は54分にサンダサに代えて石川を投入。59分には自陣右サイドでインターセプトをした徳永が、米本、さらに石川とのワンツーから再び中央をドリブル。80メートルもの長い距離を持ち上がり、ゴール前で仙台DFをかわして決定的なシュートを放ったが、相手GKセーブに阻まれた…。

66分には三田→石川がカウンターを仕掛けたが、仙台の守備に対して攻撃の人数が足りず。無理をせず、繋ぎ直す展開に。しかし仙台にボールを保持される場面もあり、そのリズムを断ち切れず。68分には仙台の左サイドでのパス交換から、中盤のMF梁→ボランチの富田につながれ、MF金久保が中央を上がる。それに対して東京は寄せが甘くなり、エリア手前からコースを突いたシュートを決められ……失点を喫した。

それに対して77分、三田に代えて橋本を投入。守備からリズムを立て直し、鋭いカウンターを仕掛けていった。82分、自陣ゴール前に押し込まれたが、こぼれ球を奪って米本が前に突進。右サイドの前田→橋本が前線の石川へ。良い形を作ったが、石川のシュートは右に外れる。87分には、中盤の羽生を起点に米本、前田のダイレクトパスから、再び羽生が左前線へ。ゴール前へのクロスにファーから橋本が飛び込んだが…相手DFに挟まれる形でシュートを打つことはできなかった。

4点目こそ奪うことはできなかったが、仙台を反撃を1失点にしのいでタイムアップ。森重の先制とともに前田が2得点を挙げて勝利に直結する活躍を見せ、全員で勝ち点3をもぎ取った。

【選手コメント】
《前田》
「今日2得点できたことはうれしく思う。(自身の)1得点目は野澤選手が良いパスを送ってくれた。最初のトラップで良い場所にボールを置くことができ、さらに仙台DFから良い形でこぼれてきた。GKの位置も見極めて落ち着いて決めることができた。2得点目はサンダサ選手が右に走っていたため、パスを出そうとした。そうしたら仙台DFがつられたので、上手くかわすことができた。前回に得点をした後、決められない試合が続いたので、今後はしっかりと結果を出し続けて勝利に貢献できるように頑張りたい」

《野澤》
「特別なプレーをするのではなく、いつもどおりの自分の力を発揮して、勝利に貢献したいと思っていた。終盤は疲れが出てボールに絡めなくなったが、勝利で終わることができ、そのうれしさはある。(2得点目につながったプレーについて)相手のボールを奪うことができ、自分の課題であった“激しさ”を出せたとも思う。その後、前田選手の動き出しが見えたが、仙台DFになるべく気付かれないために、相手を見ないでノールックに近い形でパスを出した。ただし今日は、自分の力で掴んだポジションではなく、チームメイトのケガや出場停止でまわってきたチャンス。だからこそ試合に絡んで勝利に貢献できるように、成長を続けていきたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「素晴らしい前半だった。後半は何度かボールキープのみで終わってしまったシーンがあったが、全体的には満足している。今日の試合に向けて、ケガ人や出場停止など、多くの問題を抱える中、このような結果を掴み取ることが出来た。戦術面や前線のコンビネーションなど、様々な点でチームは良くなっている。ここから中断期間に入るので、ケガ人の回復を待ちながら、全員で次の試合に挑みたい。
(前田選手について)
私は一人の名前を挙げることを好まないが、称賛に相応しい選手であることは誰の目にも明らか。昨季はケガなどの問題を抱えていて、今季東京に来てからもベンチにも入れないような難しい時期もあった。しかし実績と本物のプロ意識を持っていて、今日のような素晴らしい結果を残してくれた。模範となる素晴らしい選手。
(野澤はアシストで起用に応えたが?)
期待に応えてくれたし、また彼にはチャンスがくる。辛い時期もあったはずだが、成熟してきている。今日は丸山も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。試合に出場できなくともしっかりと良いトレーニングを積んでこそ、チャンスが来た時に結果を残すことができる。彼らだけではなく全員が勝利に値する素晴らしいプレーを見せた。今日の選手たちは、勝利だけを考えてピッチに立っていた」

【仙台・渡邉 晋監督の会見要旨】
「平日の夜開催にも関わらず、大勢のファン・サポーターが集まってくれたことに感謝している。2ndステージに入って勝ち星から遠ざかっている現状で、東京との試合は厳しいものになると予想していた。少しメンバーを入れ替え、シンプルに裏を取ること、そのこぼれ球を拾うというプランで試合に入った。リスタートからの失点は、球際で後手を踏んでしまった。得点をするために、メンバーとポジションを替えて仕掛けようと考えていたが、DF渡部が負傷し、交代せざるを得ない状況となり、2選手を交代した。後半はスペースでボールを受け、足元で回し、コンビネーションで崩すという我々のスタイルを見せることが出来たと思う。しかし点差を考えれば、押し込む展開になるのは当然の流れ。ゴール前であと1つ、2つと押し込むことが出来なかったのは、我々の力不足を表している」