GAME RESULT試合結果
第6節 2015/8/12(水)
観衆 12,164人
天候 晴、弱 気温 28.9度 湿度 53%
主審:松尾 一 副審:手塚 洋/作本 貴典 四審:山際 将史
J1 2nd 第6節
中銀スタ
0-1
試合終了
前半0-0
後半0-1
ヴァンフォーレ甲府 | FC東京 | |
---|---|---|
得点者 |
62' 高橋 秀人 |
|
30' 橋爪 勇樹 → 伊東 純也 67' バレー → 新井 涼平 74' 畑尾 大翔 → 松本 大輝 |
選手交代 |
72' ネイサン バーンズ → 河野 広貴 78' 東 慶悟 → 橋本 拳人 85' 羽生 直剛 → 三田 啓貴 |
3 | シュート | 12 |
4 | CK | 5 |
11 | FK | 14 |
77' 松本 大輝 |
警告 | |
退場 |
GK | 21 | 河田 晃兵 |
DF | 41 | 土屋 征夫 |
DF | 3 | 畑尾 大翔 |
DF | 17 | 津田 琢磨 |
MF | 28 | 橋爪 勇樹 |
MF | 6 | マルキーニョス パラナ |
MF | 18 | 下田 北斗 |
MF | 27 | 阿部 翔平 |
FW | 23 | 稲垣 祥 |
FW | 9 | 阿部 拓馬 |
FW | 10 | バレー |
GK | 1 | 荻 晃太 |
DF | 8 | 新井 涼平 |
MF | 24 | 松本 大輝 |
MF | 30 | 保坂 一成 |
FW | 14 | 堀米 勇輝 |
FW | 15 | 伊東 純也 |
FW | 19 | 盛田 剛平 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 50 | 松田 陸 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 16 | ネイサン バーンズ |
FW | 20 | 前田 遼一 |
FW | 38 | 東 慶悟 |
GK | 41 | 波多野 豪 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
MF | 8 | 三田 啓貴 |
MF | 34 | 野澤 英之 |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 21 | サンダサ |
【選手・監督コメント】
J1再開!仙台戦に続く連勝をめざす一戦
約2週間のインターバルを経てJ1リーグが再開。2ndステージ第6節を迎え、アウェイでヴァンフォーレ甲府との対戦となった。
中断期間にはドイツでの親善試合に臨んだほか、国内では合宿と練習試合を重ねた。森重、太田、米本の日本代表選手は東アジアカップに臨み、各々の場所で「個々に成長する時間(高橋)」を過ごしたといえるだろう。橋本は「ドイツでは、相手の当たりの強さや精度に対して、課題を感じた。反対に2点を先行したように、チームとして通用するものもあったと思う。それらを忘れず、日々のグランドに持ち帰って成長をしていきたい」とさらなる意気込みを話すように、それぞれが培ったものを結集させ、再びリーグ戦に挑む。
東京は権田、太田が欠場。そのため、GKには榎本を先発起用。波多野(U-18)が初のサブに控えることになった。代表から戻ったばかりの森重、米本、そして出場停止の明けた高橋はスタメンに復帰。また、フランクフルト戦に続いて松田が右サイドバックを務め、徳永が左、丸山がセンターバック。高橋と米本のダブルボランチ。前線は、前田とネイサン バーンズの2トップ。羽生と東がサイドを務める4-4-2で臨む。バーンズはJ初先発となった。
一方の甲府は2ndステージで現在13位。ここまで1勝2分2敗と黒星が先行しているが、敗れた2試合はすべて1点差。総失点は「4」と少なく、堅守を誇る。1stステージやナビスコカップでの対戦でも、東京が1点差で勝利したが、もし0対0の時間が長くなれば、甲府にペースを握られている状況となる可能性がある。特に山梨中銀スタジアムでは、ここ2シーズンにわたって引き分けに終わり、勝ち切ることができていない。勝利のためには、相手のカウンターを粘り強く抑えながら、いかに先制点を奪い、優位に進められるがカギになる。
甲府はFWバレー、FW阿部拓も先発に。彼らを起点としたカウンターをケアし、相手の堅守を崩して、仙台戦に続く連勝をめざす一戦。
曇り空ながら、夕方になっても蒸し暑さが残る甲府・山梨中銀スタにて19時4分に東京のキックオフでスタート。
東京がボールを支配し、果敢に仕掛けるも…スコアレスで後半へ
試合は序盤の7分。右サイドの羽生、続いて前線のバーンズ、前田が次々に甲府にプレスをかける。こぼれたボールを、押し上げていた松田が中央に送るが、前田には合わなかった。その後はチャンスを作り出せずにいたが、15分には徳永が左前線で仕掛ける。ここは相手DFに囲まれて奪われ、甲府はDFラインから一気に前線へ。FWバレーにボールを収められそうになるが、丸山、続いて米本がプレスバックをして力強さを発揮し奪い切る。
23分には、米本が前線のバーンズに浮き球。バーンズはコントロールして反転しようとしたが、甲府DFにつつかれてボールはこぼれる。しかし、フォローした羽生が右クロス。再びこぼれたボールに、エリア手前・中央の高橋が詰め、ボレーで低い弾道のミドルを放ったが、前線の密集地帯にブロックされる。
迎えた24分。相手のカウンター攻撃。FWバレーが前線に走るが、フォローはなく、再びつなぎ直して最後は右クロス。
東京が抑えたが、ゴール前の徳永と甲府MF橋爪が競り合いで痛み、一時試合はストップ。共に一時ピッチを離れたが、徳永は大事に至らず復帰。甲府のMF橋詰は脳震盪でFW伊東と交代に。35分が経過し、東京がボールを支配。主導権を握り、さまざまなチャレンジを繰り返しているが、守備に人数をかける甲府を崩し切ることはできていなかった。
38分には自陣で甲府のミスを見逃さず、カウンターを仕掛ける。東→ネイサンバーンズが落とし、さらに左→高橋が右に展開。前線に人数をかけ迫力を見せながら、羽生がスピードに乗って右クロスを入れたが、ボールは枠の上に外れる。
時間の経過とともに東京がボールを支配し、さまざまなチャレンジをしながらゴールに向かった。しかし、甲府の人数をかけた守備を崩しきることはできず。前半終了間際には、甲府も迫力のある攻撃を仕掛けてきたが、東京も落ち着いて跳ね返し、スコアレスで後半へ。
高橋のゴールを、榎本を中心に集中して守る!
後半に入り、54分。ネイサン バーンズが右エリア角付近でタメを作り、そこから中に回りこみ、鋭いライナー性のクロス。ファーポストぎりぎりで東がヘディングで合わせたが……バーに阻まれる……。続く59分、中央の前田→前のバーンズのパス交換からつなぎ直して、右に展開し、最後は松田が右クロス。エリア内に人数をかけ、前田、バーンズ、高橋、ファーから東が飛び込んだが、合わせることはできなかった…。
迎えた62分、サイドを起点にエリアに人数をかけて攻め込む。混戦からこぼれたボールに対して、エリア中央の羽生が合わせ、シュートを狙うが、甲府のブロックに阻まれる……。しかし、このこぼれ球に詰めた高橋が、コースを突き、抑えたミドルを決めてGOAL!!
続く71分には相手の裏を突いたバーンズに、フィードが通る。ネイサン バーンズは右エリアに抜け出し、狙い澄ましたシュートをファーのネット下に放ったが……わずかに甲府GKに触られ、左にCKを得るに留まった……。
80分が経過し選手交代を使い、攻撃にパワーをかける甲府。それに対して東京は押し込まれがちに。引き過ぎて守りに入ることなく、相手の隙を突いてカウンターを狙う。83分には、甲府FW阿部拓に仕掛けられ、左エリアへの進入を許す。対面した松田、続いてカバーした交代出場の橋本がスライディングしたボールがこぼれ、再び甲府FW阿部の前に。左エリアのゴール至近距離から、決定的なシュートを放たれたが、榎本が片手でセーブ!!その後、CK等から再三ゴールに迫られたが、全員でなんとかしのぎきる。
甲府の堅守に苦しめられたが、それをこじ開けようとチャレンジを重ね、62分に高橋が先制点を奪った。終盤は攻撃的な選手交代を使い、反撃のパワーを増す甲府に押し込まれがちになったが、GK榎本を中心に集中を切らさず、しのぎきり、タイムアップ。アウェイで貴重な勝利を全員でもぎ取り、仙台戦に続く連勝を果たした。
【選手コメント】
《高橋》
「相手の弱点を突く自分たちの戦いができた。後半、相手の足が止まってきたところを、前に出て攻撃できた。
(ゴール前に何人も走りこむことで生まれたゴールに見えたが…?)
松田選手や東選手はクロスが得意なので、ターゲットの前田選手を警戒する相手に対して、セカンドボールをどう拾うか、試合前に羽生選手や米本選手と話していた。僕のシュートシーンも、一つ前のプレーで羽生選手が詰めているように、狙った形だった。
(看板を越えてサポーターのもとに走っていったが?)
実はフランクフルト戦の時に子どもが産まれて、ゴールを決めたら祝おうとみんなと話していたが、前田選手がそのことを忘れちゃっていて(笑)なので、甲府戦もゴールを狙っていた。今回はみんな祝福してくれたので、うれしかった」
《榎本》
「(相手のシュート本数が少ない時のたまに来るピンチは、対応が難しいと思うが?)
ボールが来ない状況ではなかなか自分のリズムが掴みづらいが、あらゆる状況も対応できる準備を常に心がけている。実際、シュートがこない方がチームとしては良いことなので、今日はDF陣と声を掛け合いながら、リスク管理を徹底できたと思う。カウンターになりそうなピンチには、中盤の選手も含めてしっかり守ることができた
(後半終了間際、甲府FW阿部選手のシュートを片手ではじき出したプレーについて)
彼が他の選手より早く反応して、DFラインの裏に抜けるのは見えていたので、コースを狭めることができた。角度のない位置からだったが、先に動かないよう我慢して、ボールに反応した」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「満足している。サイドから崩すこともできていたし、準備をしていた通りの試合となった。前半に関しては、甲府がしっかりとプレスバックをしてきた状況の中、相手のポジショニングがよかったこともあり、少し苦労した面はあったと思う。甲府は、チームとしてしっかりと守備をしてくるし、本物のメンタリティを持っているチームだと思う。簡単にスペースを与えてくれなかった。後半はさらに集中して試合に入ることができて、ゴールを取る以前にもたくさん危険なシーンを作り出していた。先制した後も、ネイサン バーンズの決定機もあった。今日は重要な勝利だと思う。その意味というのは、しっかりと時間をかけて作り上げてきた内容を発揮することができたから。甲府のようなチームと戦うときには、我慢やメンタリティの部分でも、90分間を通じてしっかりと発揮できなければ勝利にはいたらない。その意味で今日は意義のある勝利だった」
(GK榎本選手について)
「最後に素晴らしいセービングをしてくれた。準備ができていた。それだけでなく彼は素晴らしい人間性のGKだと思っている。豊富な経験があり、日頃からGK陣や、フィールドプレーヤーもサポートしてくれている。今日はあまりボールに絡むことやセービングをする機会はなかったかもしれないが、少ない機会でもしっかりと結果を残せることは、実力がある証拠だと思う。
【甲府・佐久間 悟監督の会見要旨】
「暑い中、たくさんのサポーターが駆けつけてくれた。前回のホーム戦では松本に敗れ、今日も勝ち点3を取ることができなかった。残念だし、申し訳なく思う。試合に関しては、FC東京はマッシモ フィッカデンティ監督のもと、守備のオーガニゼーションがきっちりとしているチーム。今日のミーティングでも、我々もシュート数は少ないが、東京も全体的にシュートが少ないと話していた。だから互いに守備を重視し、膠着した試合になると想定していた。実際にその通りとなった。ただ、前半にMF橋爪がアクシデントにより交代したことによって、右サイドの守備が少し緩くなり、相手に攻撃のチャンスを与えたかと思う。その中でも0対0で終えたことは、我々のゲームプラン通りだった。しかし、東京のネイサン バーンズ選手や前田選手は深いところに張るわけではなく、0トップに近い形から降りてくる。“降りる状態“”にも関わらず、前後半を通じて我々のDFラインがステイする状況が続いた。これはDF山本の不在の問題もあるが、ハーフタイムにはバックパスや横パスに対して、もう少しコンパクトにしてラインをコントロールをしようと話した。後半の立ち上がりもやはりラインが深すぎ、そこに何度かボールを打ち込まれ、セカンドボールからシュートを決められた。前半から危惧していたところを突かれ、失点につながったので非常に残念だった」