GAME RESULT試合結果
第10節 2015/9/12(土)
観衆 22,328人
天候 晴、無 気温 25.1度 湿度 73%
主審:松尾 一 副審:木川田 博信/堀越 雅弘 四審:藤沢 達也
J1 2nd 第10節
味スタ
3-0
試合終了
前半1-0
後半2-0
FC東京 | ヴィッセル神戸 | |
---|---|---|
38' 前田 遼一 69' 前田 遼一 78' 前田 遼一 |
得点者 | |
57' 河野 広貴 → 東 慶悟 76' 羽生 直剛 → 橋本 拳人 84' ネイサン バーンズ → 平山 相太 |
選手交代 |
62' 三原 雅俊 → 石津 大介 76' 増川 隆洋 → ブエノ |
7 | シュート | 9 |
2 | CK | 7 |
23 | FK | 18 |
33' 高橋 秀人 44' 河野 広貴 |
警告 |
11' 三原 雅俊 |
退場 |
GK | 46 | ブラダ アブラモフ |
DF | 2 | 徳永 悠平 |
DF | 3 | 森重 真人 |
DF | 5 | 丸山 祐市 |
DF | 6 | 太田 宏介 |
MF | 4 | 高橋 秀人 |
MF | 7 | 米本 拓司 |
MF | 22 | 羽生 直剛 |
FW | 16 | ネイサン バーンズ |
FW | 17 | 河野 広貴 |
FW | 20 | 前田 遼一 |
GK | 13 | 榎本 達也 |
DF | 29 | 吉本 一謙 |
DF | 50 | 松田 陸 |
MF | 37 | 橋本 拳人 |
MF | 38 | 東 慶悟 |
FW | 9 | 平山 相太 |
FW | 21 | サンダサ |
GK | 22 | 山本 海人 |
DF | 6 | 高橋 峻希 |
DF | 5 | 岩波 拓也 |
DF | 14 | 増川 隆洋 |
DF | 3 | 相馬 崇人 |
MF | 24 | 三原 雅俊 |
MF | 16 | チョン ウヨン |
MF | 32 | 前田 凌佑 |
MF | 19 | 渡邉 千真 |
MF | 10 | 森岡 亮太 |
FW | 11 | レアンドロ |
GK | 30 | 徳重 健太 |
DF | 4 | 北本 久仁衛 |
DF | 25 | 奥井 諒 |
DF | 26 | 山口 真司 |
DF | 34 | ブエノ |
MF | 20 | 増山 朝陽 |
FW | 9 | 石津 大介 |
【選手・監督コメント】
正念場の第10節、勝利への強い気持ちをプレーに表わして
リーグ戦が再開し、2ndステージ第10節が開催。ホームにてヴィッセル神戸を迎え撃つ。
ナビスコカップ準々決勝第2戦では鹿島に敗れ、直近の公式戦は3分1敗に。8月16日G大阪戦の勝利の後、勝ち点3が掴めていない状況だが、前田は「誰もがこの流れを変えたいと考えているはず。僕自身も強くそう思っている」と話す。2ndステージ後半戦に向けて再び流れを取り戻し、強い気持ちをプレーに表して勝利をめざす一戦だ。
今節は中島が出場停止。一方、それぞれの代表としてワールドカップ予選に臨んだ森重、丸山、ネイサン バーンズはチームに合流したばかりだが、コンディションは良く、先発に名を連ねた。また、GKはブラダ アブラモフが初先発することになった。
対する神戸は現在、勝ち点13で10位。ナビスコカップはベスト4に進出。連戦のもと、9日に実施された天皇杯でも大きくはメンバーを入れ替えず、長野パルセイロ(J3)に5対0で勝利。なにより第9節鳥栖戦では、7対1の大勝を果たしている。中でもFWレアンドロとMF渡邉は、鳥栖戦でそれぞれ2得点。MF渡邉は天皇杯でも2ゴールをマーク。FWレアンドロを最前線に、MF渡邉とMF石津をシャドーに配した攻撃陣は、絶好調だといえるだろう。
今節はMF森岡をシャドーに起用。MF三原とMF前田のダブルボランチ。両ワイドにDF高橋と相馬。MFチョン ウヨンがDFライン中央を、DF岩波が右、左をDF増川が務める3-4-3の布陣で臨んできたが、それに対して東京は中盤のスペースを消し、ゴール前を固めることで無失点に抑えたい。一方で神戸DFは高さと強さを誇るため、単純にロングボールを蹴り込むだけでは苦しくなるはず。自分たちでボールを保持する時間を長くし、丁寧なビルドアップからチャンスを作り出す場面も増やしていきたいところだ。
もし今節敗れると神戸との順位が入れ替わるだけでなく、一気に順位も下降しかねない。まさに“踏ん張りどころ”だが、2ndステージのホーム味スタでの戦績は3勝1分といまだ敗戦はない。ファン・サポーターの後押しもプラス材料とし、勝利を掴みにいく。
よく晴れ渡り、秋の気配が感じられる天候のもと、試合は19時3分に東京のキックオフでスタートした。
神戸の支配を許したが、米本のボール奪取、高橋のパスから前田が先制
前半は神戸にボールを支配された。4分、神戸・MF森岡が東京DFの裏を突くパスを出されたが、GKブラダ アブラモフが前に出て抑える。しかし神戸の左サイドにボールがこぼれ、フリーのMF相馬に詰められてシュートを打たれる。9分に神戸の左右からのクロスを跳ね返し、自陣の河野から前線のネイサン バーンズへパス。しかし全体の押し上げが足りず、カウンターには持ち込めなかった。18分にはネイサン バーンズが左前線に抜け出すが、フォローの人数が足りず。ゴール前へのグラウンダーの折り返しに対して、前田が詰めたが間に合わなかった。続いてネイサン バーンズが左クロス、23分には羽生が右クロスを送るが、いずれもカウンターからフィニッシュまで持ち込むことはできなかった。
それでも守備の粘り強さは失わず、27分には神戸のCKの場面から、クロスをGKブラダ アブラモフがパンチング。その後のクリアが短くなり、ゴール前に押し込まれたが、集中してしのぎ、決定的なシュートは打たせなかった。30分を過ぎる頃には立て続けにFKのチャンスを得るが、活かせないまま時間は経過。
しかし、迎えた38分。神戸DF→ボランチへのパスを、米本が狙い、気迫を込めたスライディングで奪おうとする。それをフォローした高橋が奪い切り、中央を持ち上がって、エリア手前で右の前田に展開。前田はトラップから、右エリアすぐで右足を一閃! 強烈なシュートは、バーをかすめながらニアの上を突き刺してイン!先制を果たした。
43分には神戸の攻撃を自陣で抑え、前線にフィード。ネイサン バーンズから、相手の裏を突いて河野がフリーで抜け出し、決定的なシュートを放ったが……GKにセーブされる……。直後にも同じような形で再び自陣でカット。高橋→河野が飛び出したが、これはオフサイドの判定に。45分にも前線のネイサン バーンズにパスが通されたが、ドリブルで運ぼうとしたところでオフサイドに。
一方、前半アディショナルタイムには神戸・MF森岡→中央のFWレアンドロが、東京DFの裏にスルーパス。左サイドからMF渡邉に抜け出され、森重が追いかけるも、フリーで決定的なシュートを打たれたが、GKブラダ アブラモフが飛び出してコースを切り、ボールはわずかに右に外れてピンチを免れ、前半を終了。慎重な立ち上がりから一転、終盤にゲームが動き、1点をリードして後半へと折り返した。
東のアシストから前田がハットトリック! J1通算200勝を達成
後半は東京に勢いが出て、攻守の入れ替わりの激しい展開に。どちらにもチャンスがある形になった。55分、左サイドでのパス交換から、河野がエリアに突進。絶好のシュートチャンスを迎えるが、トラップが中に流れ、コントロールを失う。直後には神戸。左エリア手前のMF森岡に枠を捉えた鋭いミドルを打たれたが、GKブラダ アブラモフが片手でセーブし、CKに逃れる。
57分、ここで東京は河野に代えて東を左サイドに投入。羽生が右にまわり、高橋と米本のダブルボランチとして、攻守にわたってさらにリズムを掴みに行こうとした。神戸も62分にはFW石津を前線に投入する。67分には、神戸・右エリアにFWレアンドロが進入。そこから中央のMF森岡が左に展開。ワイドに揺さぶられ、さらに前のFW石津がゴール前にラストパス。至近距離のMF渡邉にヒールで合わせられたが……左に外れ、失点を免れる。68分、左前線で高橋が粘って東につなぎ、左エリア手前から右足を振り抜いたが……右上に外れる。
一進一退の展開ながら、迎えた69分 中盤・右サイドでFKを獲得。このFKを徳永が左前線へ。受けた東は再び中に持ち込み、エリア内にライナー性のクロスを送る。これに合わせて、ファーから相手DFの背後に飛び出した前田が、右足を伸ばして押し込むようにGOAL! 良い流れから追加点を奪った。
75分、東京は羽生に代えて橋本を投入。神戸もDF増川に代わってDFブエノがイン。それでも東京の流れは変わらず。78分には、中盤中央のネイサン バーンズ→後ろの高橋がダイレクトで前線へフィード。これに対して東が巧みなトラップからエリアに突進!神戸DFに戻られ、ケアされたが、一旦足をストップさせて冷静にタイミングをずらして右エリアへラストパス。相手DFとGKの間に突っ込んだ前田が、体勢を崩しながらもトラップしたボールがネットにイン!反撃に臨もうとする神戸の逆をとる形で、カウンター攻撃が機能。前田が東京で初のハットトリックをマークし、リードを3点に広げた。
それでも1点を返そうとする神戸。90分には、ゴール前で細かく素早いパスワークに押し込まれるが、東京も慌てずに守り抜く。アディショナルタイムにも神戸の右サイドを起点としてグラウンダーのクロスを中央のFW石津がスルー。その後ろからMF森岡にエリアに走り込まれ、決定的な場面を作られたが、丸山がスライディングでボールに触り、CKに逃れ、タイムアップ。
途中出場の東のアシストから前田がゴールを重ねるとともに、神戸の反撃を無失点に抑え、リーグ戦では3試合ぶりの勝利。同時に、チームはJ1通算200勝を達成した。
【選手コメント】
《前田》
「ここのところ勝てず、自分自身もチームに貢献できていなかった。今日はゴールという結果が出せ、ハットトリックできたこともうれしいが、それは味方が良いパスを出してくれたから。本当にチームメイトのおかげ。今日3得点をしても、またしばらく得点できないのであれば、意味がない。1試合1試合を大切に、チームのために戦い続け、次の試合も勝利に貢献したい。そして連勝していきたい」
《ブラダ アブラモフ》
「初先発で、何よりも試合の流れをしっかりと読むことに注意を注いだ。前半、相手にDFラインの背後を突かれたが、なんとか対応することができた。Jリーグの試合で感じることは、スピードの早さ。ボールスピードも選手の動きも早い。そのスタイルやゲームに慣れると同時に、少しずつ環境の変化にも対応していかなければいけない。ただ自分にとって未知の場所で、このような形で勝利できたのは、ファン・サポーターのみなさんの声援や、温かくサポートをしてくれている監督やチームメイト、スタッフのおかげ。心から感謝したい」
【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「予想通り難しい試合となった。神戸は実力があり、素晴らしい監督がいるチーム。それに対して戦術面で良い準備ができた結果だと思う。神戸にボールを保持されたことで、序盤の20分間は難しい試合展開となったが、守るべきところを守り、無失点に抑えた。我慢できた後、徐々に良くなって1点を取り、さらに流れを掴むことができた。前半に2点目を取るチャンスがあった。その後もスペースを有効的に使い、狙っていたことを実践できた。2点目、3点目を決めて、試合の流れを読み切った勝利だったと思う。
(GKブラダ アブラモフが初先発をしたが?)
ブラダに関しては、良いプレーをし、素晴らしいセービングもあった。イタリアで長年プレーした経験があり、高い技術を持っている。それでもGK榎本について話したい。ナビスコカップではうまくいかないこともあったが、リーグ戦では素晴らしいプレーを見せていた。今日もチームの為の振る舞いをし、偉大な、真のプロ。素晴らしい人間性を見せてくれている」
【神戸・ネルシーニョ監督の会見要旨】
「前半はプラン通りに進めることができた。ボールを奪うための守備もできていたし、攻撃も中央からや、サイドチェンジをうまく活用しながら良い展開ができていた。しかし、中盤を支配している際のパスミスから、カウンターを受けて失点した。良くない形で決められてしまった。前半に足りなかったことは、ボールを奪った瞬間の前への飛び出し。スピードアップする選手がおらず、相手に戻る時間を与えてしまった。ハーフタイムに修正したが、東京にカウンターを決めきる力を見せられた。我々はチャンスで決めきれなかった。その差が出てしまったと思う」