GAME RESULT試合結果

第2節 2016/7/09(土)
観衆 17,978人 
天候 曇、弱 気温 26.1度 湿度 76% 
主審:家本 政明 副審:聳城 巧/山際 将史 四審:秋澤 昌治

J1 2nd 第2節

味スタ

HOME

FC東京

1-0

試合終了

前半1-0

後半0-0

AWAY

ヴァンフォーレ甲府

FC東京 ヴァンフォーレ甲府
06' 森重 真人
得点者
64' 河野 広貴 → 羽生 直剛
79' 森重 真人 → 吉本 一謙
88' ムリキ → 前田 遼一
選手交代 65' 田中 佑昌 → 森 晃太
75' 河本 明人 → 吉野 峻光
84' 津田 琢磨 → 畑尾 大翔
7 シュート 9
4 CK 3
12 FK 18
22' 米本 拓司
67' 森重 真人
警告 65' 黒木 聖仁
67' 河本 明人
退場
FC東京先発
GK 47 秋元 陽太
DF 6 室屋 成
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 2 徳永 悠平
MF 7 米本 拓司
MF 37 橋本 拳人
MF 17 河野 広貴
MF 38 東 慶悟
FW 11 ムリキ
FW 16 ネイサン バーンズ
FC東京控え
GK 31 圍 謙太朗
DF 29 吉本 一謙
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
MF 39 中島 翔哉
FW 9 平山 相太
FW 20 前田 遼一
ヴァンフォーレ甲府先発
GK 1 河田 晃兵
DF 41 土屋 征夫
DF 17 津田 琢磨
DF 8 新井 涼平
MF 28 橋爪 勇樹
MF 23 稲垣 祥
MF 20 黒木 聖仁
MF 16 松橋 優
FW 14 田中 佑昌
FW 2 福田 健介
FW 13 河本 明人
ヴァンフォーレ甲府控え
GK 31 岡西 宏祐
DF 3 畑尾 大翔
DF 29 渡邉 将基
MF 7 石原 克哉
FW 15 吉野 峻光
FW 25 森 晃太
FW 26 熊谷 駿

【選手・監督コメント】

連敗は許されない、2ndステージホーム開幕戦


ホームで迎える2ndステージ第2節、味スタにてヴァンフォーレ甲府と対戦する。
前節鳥栖戦は、悪夢のような逆転負けを喫した。だが、2ndステージでのスタートダッシュのためにも連敗は許されない。苦況を乗り越え、積み上げてきた良さと自信を失うことなく、勝利に向かわなければならない。

今節は、ケガから復帰し、J3で出場時間を延ばしていた室屋を、J1初スタメンに起用。彼を右サイドバックに、そして徳永が左サイドバックに回り、その他は前節と同様のメンバーで臨む。

対する甲府の1stステージは、勝点15位で17位に終わり、彼らもまた2ndステージでの巻き返しを図ろうとしているはずだ。だが、FWクリスティアーノが柏へ移籍。一方、FWドゥドゥの新加入が発表されたが、Jリーグへの登録が完了していないため、今節は出場できない。また今節はFWチュカも欠場。そのため日本人選手が揃い、最前線にFW河本、シャドーをFW田中とFW福田が務める3-4-3の布陣。

その甲府の鋭いカウンターには警戒が必要だが、ホームで試合を優位に進め、勝点3をめざす一戦だ。
朝方の激しい雨は上がり、キックオフ前には夕焼けに覆われたが、不安定な天候のもと、試合は19時4分に東京のキックオフでスタートした。

主導権を握り、森重が豪快なヘディングで先制!


キックオフ直後から、気迫を込めてスピーディな攻撃を仕掛けた。
6分:自陣からビルドアップ。丸山→森重が右の室屋に展開。室屋は前線で甲府DFを前に果敢に仕掛けようとしたが、相手のスライディングでボールをカットされ、再び右CKに。ここから河野が送ったキックに、森重が飛び込み、豪快なヘディングを突き刺してゴール。1-0。セットプレーのチャンスを活かして早い時間帯に先制点を奪った。その後もボールを支配し、主導権を握った。

10分:素早いパスワークで甲府陣内に迫り、最後は甲府ゴール前に流れたボールにムリキが詰めてネットを揺らしたが、その前のプレーがオフサイドに。

17分:甲府のリスタートの場面から、逆襲に持ち込み、中央を上がったムリキが、左前線のネイサン バーンズにつなぐ。ネイサン バーンズは、前進しながら一瞬タメを作り、エリアに進入したムリキにラストパス。しかしトラップがわずかに合わず……。ムリキ、ネイサン バーンズを中心に果敢に攻めに出たが、フィニッシュには持ち込めない時間が続いた。

32分:この日の2本目のシュートは、ようやく32分のこと。米本が右エリアに浮き球のパスを送り、これに合わせて室屋が前線に飛び出し、果敢にゴールを狙う。これは右に外れたが、勢いが出始める。

38分:丸山のロングパスに合わせて、東がオフサイドラインを見極めて前線に飛び出す。しかしわずかにタイミングがずれ、足元で甲府に阻まれる。さらにセカンドボールを奪い、河野が右前線に抜け出したネイサン バーンズにドンピシャのパスを送ったが、仕掛けようとしたタイミングで甲府DFにカットされる。

43分:左エリア手前でのFKを獲得。
44分:このFKを河野が短く出し、外側の東がクロスを右エリアに。これに合わせて森重がダイレクトでコントロールシュートを放ったが、GKに抑えられた。

一方の甲府にはチャンスらしいチャンスを作らせず。前半アディショナルタイムには甲府のFKのクリアボールを拾われ、エリア手前の甲府MF稲垣にミドルを打たれたが、枠外に。1点のリードを保って前半を終了した。

アクシデントも乗り越え、全員で勝負にこだわり守り抜く


後半も、安定感のある守備から切り替えの早い攻撃を仕掛け、サイドを起点に追加点を狙った。
47分:右前線に室屋が、続いて橋本が抜け出し、立て続けに攻め込んだが、中央で甲府にブロックされ、シュートは打ち切れず。
50分:リスタートのセカンドボールをつないで、右の徳永が長いクロス。ファーの丸山がヘディングでゴール前に。これが右ポスト手前のムリキに渡り、決定的なヘディングを放ったが…ゴールを横切る。
51分:ネイサン バーンズが左サイドからスピードに乗ってミドルを放つが、バーの上に。 

56分:東京のCKの場面から、甲府のカウンターを受けるが、中央のドリブル突破に対して室屋がスライディングでカット。ピンチを未然に防ぐ。
57分:甲府DF新井のロングボールを、前線のFW河本に落とされ、中盤でのパスワークから左サイドのMF稲垣に。そこから中央へのラストパスに合わせて、エリアにFW田中に進入されたが、徳永が追いかけてきっちりと寄せ、シュートは打たせなかった。

64分:河野に代えて羽生を投入。甲府も65分にFW森が入る。
66分:ネイサン バーンズが左前線に仕掛け、エリアにクロス。羽生が逆サイドから走り込み、合わせようとしたが、シュートは打ち切れず、その後は甲府に反撃のリズムを掴まれた。
72分:甲府・右SH橋爪の長いクロスから、ゴールラインぎりぎりにFW河本に走り込まれ、ボレーを狙われる。
74分:甲府FW森にシュートに持ち込まれたが、秋元が正面でキャッチ。失点は許さなかったが、75分過ぎに森重が足を痛め、交代を余儀なくされるアクシデントが起こる。そのため79分に吉本が入る。

88分:ムリキに代わって前田が入る。その直後には甲府に決定的なシーンを作られた。甲府の右クロスに合わせ、前線に飛び込んだMF稲垣がヘディング。ボールはクロスバーを直撃する。その跳ね返りに再びMF稲垣に反応され、ボレーを打たれたが、打ち損ねて右へ流れる。ここにFW森に走り込まれ、シュートに持ち込まれたが…秋元が足でかき出してクリア。ピンチをしのぎきり、6分間のアディショナルタイムも全員が集中を切らすことなく戦い抜き、タイムアップ。勝負にこだわる姿勢を発揮し、前半に挙げた森重の1点を守りきり、2nd初勝利を掴んだ。

【選手コメント】
《室屋》
「前節、チームが悔しい負け方をしていたので、ピッチに立つにあたって自分はファイトしようとした。苦しい展開だっが、結果として勝点3が獲れたことは良かった。もともと『自由に、自分のやりたいようにプレーして良い』と言われていた。その分、周りの選手が合わせてくれた。本当にみんなに助けてもらった。味スタでピッチに立って、改めてチームの一員になれたとも思う。ただし、今日の自分は、ただファイトしただけだったとも思う。クロスも少なかったし、プレーの質を高めていけるように頑張りたい」

《吉本》
「いつもよりシンプルに、大きく、はっきりとしたプレーをすることを心掛けた。
 危ないシーンはあったが、互いに助け合い、コミュニケーションをとって、守り切ることができた。もちろん理想はボールを繋いで自分たちの時間を作ることだが、甲府も良いチームで、前に出る勢いや鋭さがあった。そこでどう耐えるかが、自分の役割だと考えていた。今日は内容より、とにかく結果が必要だった」

【城福 浩監督の会見要旨】
「決定機を決めていれば、もう少しラクなゲームになったかもしれない。ただし、我々の置かれた状況や選手の心境を考えたときに、最後にナーバスな展開になるのは想定内だった。もっとボールを奪いに行きたいシーンはあったが、ゴール前を固めるという心境になるのは理解できる。そういう心境になることが想定内ということ。終盤の展開を予想していたという訳ではないが。最後まで球際に厳しく行くなど、戦う姿勢を見せて勝点3を得ることができた。選手を称えたいし、ここからもう一度、我々らしさを出していきたい。今日はファン・サポーターと勝利を喜び合えてよかった」

【甲府・佐久間 悟監督の会見要旨】
「ケガ人が出て、不慣れなポジションの選手がいる状況が続いていたが、その中でも出来ることをやろうとした。だが、そのトライが結果的にチームの不安定さを招いてしまった。我々は守備がベースで、J1で生き残るためには身の丈を考えざるを得ない。その中で、相手の隙を突くことを続けなければならない。今日は残念ながら早い時間帯で失点して、本来自分たちが得意ではないことを、やらざるを得ない状況になった。ここ数試合、大量失点が続いていたので、今日は何としても安定をもたらすような戦いをしようと臨んだ。
しかし、一番注意していた森重選手に決められてしまった。東京を相手に1点を取り返すのは至難の業だと思っていたが、今日は失点後もバランスを崩すことなく、特に後半は相手の隙を伺いながら粘り強く戦うことができた。結果的には、力及ばずということかもしれない。多くのファン・サポーターに駆けつけて頂いたが、喜びの瞬間を共有できず申し訳なく思う。それでももう一度、安定を取り戻すべく、下を向かずに戦いたい。歯を食いしばって前進したいと思う」