GAME RESULT試合結果

第1節 2016/8/31(水)
観衆 6,882人 
天候 晴、弱 気温 26.3度 湿度 64% 
主審:岡部 拓人 副審:作本 貴典/蒲澤 淳一 四審:吉田 寿光

YLC ノックアウトステージ 第1節

味スタ

HOME

FC東京

1-1

試合終了

前半0-0

後半1-1

AWAY

アビスパ福岡

FC東京 アビスパ福岡
62' 中島 翔哉
得点者 90' 三島 勇太
38' ムリキ → 中島 翔哉
65' 河野 広貴 → 水沼 宏太
73' 田邉 草民 → 橋本 拳人
選手交代 69' 中村 北斗 → 下坂 晃城
74' 城後 寿 → 坂田 大輔
86' 金森 健志 → 三島 勇太
8 シュート 5
3 CK 1
12 FK 19
49' 田邉 草民
警告 07' 田村 友
24' 濱田 水輝
66' 中村 北斗
退場
FC東京先発
GK 47 秋元 陽太
DF 6 室屋 成
DF 29 吉本 一謙
DF 4 高橋 秀人
DF 2 徳永 悠平
MF 27 田邉 草民
MF 34 野澤 英之
MF 17 河野 広貴
MF 38 東 慶悟
MF 11 ムリキ
FW 20 前田 遼一
FC東京控え
GK 31 圍 謙太朗
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
MF 32 ユ インス
MF 37 橋本 拳人
MF 48 水沼 宏太
FW 39 中島 翔哉
アビスパ福岡先発
GK 23 イ ボムヨン
DF 20 キム ヒョヌン
DF 2 濱田 水輝
DF 22 中村 北斗
DF 18 亀川 諒史
MF 6 ダニルソン
MF 21 冨安 健洋
MF 26 田村 友
FW 13 為田 大貴
FW 10 城後 寿
FW 7 金森 健志
アビスパ福岡控え
GK 1 神山 竜一
DF 19 堤 俊輔
DF 30 下坂 晃城
MF 8 中原 秀人
MF 15 末吉 隼也
MF 16 三島 勇太
FW 11 坂田 大輔

【選手・監督コメント】

今季のカップ戦がスタート、ルヴァンカップ準々決勝に臨む


YBCルヴァンカップ準々決勝第1戦を迎え、ホームでアビスパ福岡と対戦する。
今季の東京はACLに出場したため、カップ戦はこの準々決勝からの参戦に。気持ちも新たに、頂点をめざす大会がスタートした。

森重、丸山が日本代表に、ネイサンバーンズがオーストラリア代表に選出されたため、彼らが不在のもとで迎える“初戦”だが、篠田監督は「今いるメンバーで戦う。その中でも状態の良い選手を起用する」と話し、さらには「何かを試したりトライの場ではなく、これまでの継続性を活かして勝ちに行きたい」と明言する。
センターバックには吉本と高橋を起用。ダブルボランチを田邉と野澤が組み、その他はリーグ戦と同様の先発に。また、ケガから明けた橋本もベンチに控えることとなった。

対する福岡は、Bグループリーグ2位でノックアウトステージへの勝ち上がりを決めている。2ndステージは1勝2分7敗で現在4連敗中。年間順位も18位と、リーグ戦では苦境が続いている福岡だが、その分、この大会に賭ける気持ちは強いだろう。何より、東京はリーグ戦では福岡に2敗を喫している。篠田監督は「現実として福岡は“格上”。それに対して、受けて立つ気持ちは一切ないし、我々はあくまでチャレンジャーとして立ち向かい、“2敗”を取り返したい」と決意を込めた。

今日の福岡は、東京から期限付き移籍をしているDF駒野、またMF三門も出場できず、FWウェリントンも欠場。メンバー表の上では4-3-3だが、DF中央に濱田、右にキム ヒョヌン、左にMF田村。右サイドにはDF中村、左にDF亀川を配する5バック。ダブルボランチをMFダニルソンとMF冨安が組む布陣でスタートに臨む。

台風の影響でここ数日は雨まじりの天候が続いたが、一転して真夏の気候となった8月最終日。試合は19時30分に福岡のキックオフでスタートした。

ボールを支配し、優位に進めたが、ムリキにアクシデントが・・・


開始直後から東京がボールを支配し、攻めに出る展開が続いた。
7分:前線に送られたパスに合わせてムリキが走り込んだが、相手のファウルを受けて、左エリア手前からのFKに。これを東が直接狙ったが、福岡DFの壁に阻まれ、さらにこぼれたところにゴールを狙おうとしたが相手にブロックされる。

13分:ムリキが左からドリブルで持ち上がり、さらにサイドの東にパス。東は左前線からクロスを送り、エリアのムリキがヘディングシュートを放った。

23分:田邉がドリブルで持ち上がり、中央に飛び出した河野に横パス。河野のトラップが流れ、一度は福岡に抑えられたが、こぼれたボールに室屋が詰め、ダイレクトシュートを放ったが枠を越える。
24分:田邉が左エリア手前でFKを獲得。河野が柔らかなボールを右エリア・ファーに送り、前田がヘディングで折り返そうとしたが、福岡に守りきられた。

試合を押し気味に進めたが、5バックで守備を固める福岡にスペースを消され、それを崩し切れない時間が続いた。徐々に福岡にカウンターを仕掛ける場面を作られたが、それには慌てることなく対応。その後はこう着した状況が続くことになった。

34分:室屋→右前線の東がファウルを受け、右エリア外でのFKを獲得。ここから東が鋭いキックをゴール前へ送り、ニアのムリキ、中央では高橋、ファーの前田が迫力をもって飛び込む。しかしボールはわずかにムリキの頭上を越え、ラインを割る。ムリキはこのプレーの着地で足を痛め、一旦ピッチをアウト。しかし復帰はかなわず、交代を余儀なくされる事に。
38分:リーグ前節で今季初ゴールをマークした中島を投入。

40分:河野がドリブルで持ち上がり、東に預けて自ら右エリアに進入。リターンパスをヒールで落とし、右エリアに走り込んだ東が決定的なシュートを放ったが…相手GKの片手でセーブ。さらにこのこぼれ球に東が反応。至近距離でシュート体勢に入ったが、福岡MFダニルソンのディフェンスの前に打ち切ることができず。
福岡の好守にも阻まれ、スコアレスで前半を終えた。

中島の2戦連続弾で先制を果たしたが、終了間際に追い付かれ…


後半も東京がボールを支配したが、福岡が前からプレスを掛けてきたため、ミスが出始め、リズムを掴みきれなかった。効果的に前に運べず、攻め切れない場面が続いた。

55分:右サイドの東が、エリア内の河野とのワンツーから前線に突破を図り、今日初めてのCKを獲得。しかし河野の右CKはクリアされる。
57分:中盤の東→中島がやや左から中央にドリブルで前進。中央の前田に当てて、左エリアに進入したが、前田のリターンを受けたところで相手DFに阻まれ、シュートには持ち込めなかった。

62分:秋元のゴールキックを、エリア手前やや右寄りの東が受け、一瞬タメを作って右に展開。これに合わせて前田が走り込み、右エリアからシュートを放つ。これは福岡GKにセーブされたが、こぼれ球にゴール正面の中島が反応。相手DFより一歩先に詰め、身体ごと押し込むようにゴール。リーグ名古屋戦に続く中島の2戦連続弾で先制を果たし、1-0。
65分:東京は河野に代えて水沼を投入し、攻撃のスピード感を増して勢いに乗ろうとした。

73分:速攻を仕掛け、右の前田→中島が左から中央にカットインしてゴールを狙ったが、相手DFに当たって左CKに。その直後には橋本が入る。東のショートCKから、クロスのこぼれ球に水沼が合わせ、ダイレクトシュートを放った。
74分:福岡はFW坂田を投入。互いに選手交代を使ってゴールをめざし、ゲームの動きは激しくなった。

互いに攻め合う中、福岡のミスにも助けられ、決定的なピンチには至らなかったが、東京も追加点を決めきれず。
85分:橋本のサイドチェンジを、左で受けた水沼が中央を一歩持ち上がり、コントロールシュートを狙ったが、GKにキャッチされる。

90分:福岡の左からアーリークロスを高橋がクリア。このこぼれ球を福岡MF冨安が奪い、右前線に。ここからのマイナスのパスを、交代出場したばかりのMF三島が右エリア角で受ける。MF三島はフェイントを仕掛けながら中に持ち込み、徳永の前から左足で豪快なシュートを決められ…痛恨の失点…。これで1-1の同点に。
福岡にとっては貴重なアウェイゴールで同点に持ち込まれ、第1戦はドローに終わった。

【選手コメント】
《中島》
「(ゴールについて)GKがはじくことは、常に想定していなければならない。たまたま自分の目の前にこぼれてきたが、あの位置に入っていくことが大事。試合を通じて、積極的に仕掛けてシュートまで持ち込むことと、周りを使いながらのプレーも意識していた。五輪から戻り、そういった意識をプレーに表せていることは良いことだが、クオリティを高め、もっとゴールに直結するプレーをしなければと思う。今の時点ではアウェイゴール数もあり、相手が有利な状況だが、それには関係なく、自分たちでボールを奪いに行き、ゴールを取って勝てるようにしたい」

《高橋》
「最後の15分に関しては、僕たちがボールを持てることが多かった。ただ、保持できることによって、逆に奪われたときに、福岡のボールホルダーに対して奪い返しにいくのか、引いてブロックを固めるのかが少しあいまいだった。そこでアーリークロスや、サイドから攻め込まれることが続いた。決定的なチャンスは作らせていなかったが、最後は自分のクリアから失点に繋がったので、そこは反省しなければいけない。ただ、ここからの3日間で良い準備をするためにも、今日失点を喫したことやドローに終わったことをひきずらないことが大事」

【篠田 善之監督の会見要旨】
「最後に失点を喫して、引き分けに持ち込まれたことは残念。ただ、試合後、選手たちには『まだ終わっていないし、下を向く必要は全くない』と伝えた。試合に関しては、ボールを保持する時間が長かったが、フィニッシュには持ち込めなかった。なかなか難しいテーマだが、相手の背後をとる動きや、相手の間で受けて前を向くようなプレーができるとさらに良かったと思う。前半のうちに、もう少し相手のゴールに圧力を掛けられる展開を作れれば良かった。それでもゴールを奪うことはできたが、残り10~15分では、自分たちのミスからボールを失う形が多かった。試合を落ち着かせるようなゲーム運びをやっていかなければいけない。勝っている状況でのビルドアップや、試合の終わらせ方は反省して修正し、次はアウェイだが、もっとアグレッシブな姿勢を見せたい。わずかな時間だが、しっかりと自分たちの課題を見つめながら、準備していきたい」

【福岡・井原 正巳監督の会見要旨】
「まず福岡のファン・サポーターが多く駆け付け、応援してくれたことに感謝している。
2戦合計でのノックアウト方式で、最後に1点を取って追いつくことができた。アウェイゴールの1点には大きな意味があると思う。東京は、今季のリーグ戦で我々が勝点6を獲れたチーム。彼らはそこから監督が代わったが、より激しく厳しく戦ってくると考えていた。今日は180分のうちの90分という位置付けだったが、相手の勢いや気持ちに負けないようにしっかりと試合に入り、それを90分をとおして発揮してくれた。前半は、システムも守備的にし、少し堅く入ろうというプランだった。結果的に先に失点してしまったが、最後の同点ゴールも含めて、我々のゲームプランは十分に果たせたと思う。中3日で2戦目があるので、ホームに帰ってしっかりと準備したい。決勝トーナメント進出は、福岡にとって初めての経験だが、ベスト4をめざしてコンディションを回復し、試合に備えたい」