1/29トレーニング
沖縄・糸満キャンプ5日目の午前は糸満西崎陸上競技場で汗を流し、午後はトレーニングジムで筋力トレーニングを行った。
一次キャンプから数えてこの日が18日目。選手たちの疲労も色濃くなるなかで、今キャンプでは珍しくゲーム形式のトレーニングでタイミングが合わずパスミスが連続する場面があった。
午前の全体練習の最後に円陣ができあがると、その中心で松橋力蔵監督は選手たちにパスの精度とタイミングを求めた。さらに、タイミングを合わせるためには「時間が必要」とも語った。
キャンプも残りわずかで疲れもあるが「踏ん張りどころ」と位置付け、指揮官はミスが続く時には互いに厳しい要求も必要だと話した。
FOCUS ON
オフィシャルカメラマンがセレクトするキャンプ写真企画「FOCUS ON」。沖縄・糸満キャンプ5日目は、新たに青赤に袖を通す佐藤恵允選手と岡哲平選手の幼なじみの2ショットを選んだ。小学生の時にバディSC世田谷でチームメイトとなり、明治大学で二人は再会。そして、巡り巡って東京で再び同じユニフォームに袖を通した。まさにBuddyとしてこれから青赤で互いを支え合っていくはずだ。
CAMP VOICE vol.15 佐藤恵允選手
合流初日となった佐藤恵允選手は別メニューで調整を行った。練習後には明治大学出身選手や、世代別代表でともに戦った選手たちと旧交を温めるだけでなく、多くの選手たちと会話する姿も目立った。天性のコミュニケーション能力の高さで、早速チームにも溶け込んでいた。さらに、オンライン囲み取材も行われ、報道陣の一つひとつの質問に笑顔で応えていた。
Q、東京への移籍を決めた経緯を教えてください。
A、元々、あと半年間はSVヴェルダーブレーメンとの契約が残っていました。そこでやり切るという気持ちもありましたが、節目のウィンターブレイクが明け、シーズンが始まって東京からお話をいただいて、自分のキャリアにおいてどちらが良い選択かを考えた結果、東京に来ることを決めました。
Q、どんな言葉に心を動かされましたか。
A、クラブから話をいただいた時の熱量や、クラブとしてJ1リーグ優勝を目標としていると聞きました。自分の地元である東京のクラブなので、何としてもリーグ優勝を達成したいという強い気持ちが湧き出てきました。
Q、長友佑都選手をはじめ、明治大学出身の選手が多く在籍しています。
A、明治大学の先輩、同期、後輩もいるなかで、長友さんは特に経験のある選手なので、深い話はできていないですが、ここから色々なことを吸収して自分のなかに落とし込んでいきたいと思います。
Q、東京のファン・サポーターの印象を教えてください。
A、自分がドイツにいる時にSNSで「東京が熱狂」という言葉をよく目にしました。それは選手たちもそうですし、ファン・サポーターのみなさんも選手たちの後押しをしている印象もあります。スタジアムでも熱気のある応援をしている映像を見ました。スタジアムで力をくれる存在と感じています。
Q、1年半のドイツでの生活では色々な経験をしたと思いますが、それを今どう振り返りますか。
A、ドイツでのチャレンジは個人的に厳しい環境でプレーしていたので、苦しい時期も長かったと思います。自分よりも身長が高い選手や、フィジカルの強い選手、スピードのある選手はざらにいる環境で揉まれてきました。フィジカルや自分の持ち味のところはそういった選手と競争するなかで成長したと思います。それにプラスして、考え方や技術も成長していると思うので、このチームに良いモノを還元できるようにしていきたいです。
Q、壁にぶつかることもありましたか。
A、今までも壁にぶつかることはありました。そこを乗り越えて今の自分があると思います。その苦しさを糧にして東京で躍動したいです。
Text by 馬場康平(フリーライター)