沖縄キャンプレポート DAY13

INTERVIEW2025.1.24

沖縄キャンプレポート DAY13

1/24トレーニング


沖縄・国頭キャンプ最終日は、かいぎんフィールド国頭でセットプレーの練習などを行った。午後には二次キャンプ地へと移動し、翌25日からは沖縄・糸満キャンプをスタートさせる。


一次キャンプを打ち上げた、この日の練習後、長友佑都選手と森重真人選手が「まだまだ行くぞ。(現役を)終わらせないぞ」と、叫んだ。その隣で仲川輝人選手が「もうキャンプが終わりみたいな雰囲気出していますけど、まだ1週間以上ありますから」と冷静にツッコミ。空元気の年長者二人は嘆息交じりに「そうやな」と吐き出し、苦笑いするしかなかった。


より公式戦を想定したメニューも増えてきたなかで、いよいよ二次キャンプに突入する。ここから開幕に向けて実戦を取り入れながらトライ&エラーを繰り返し、チームをブラッシュアップさせていく。


FOCUS ON


オフィシャルカメラマンが選ぶキャンプ写真企画「FOCUS ON」。沖縄・国頭キャンプ最終日は、しぶきを上げながら走る塚川孝輝選手を捉えた一枚をセレクトした。今キャンプ中、松橋力蔵監督が主体性を持った行動をとろうと伝えてきた。そのなかで、誰に言われたわけでもなく、塚川選手はピッチ内外で自ら考え行動に移していた。率先してみんなが使うエアーシューズクリーナー脇に落ちた芝生を掃除する姿を一次キャンプ中何度も見てきたのだ。塚川選手は昨シーズン怪我に苦しんだが、無事一次キャンプの全メニューを消化。25日からはチームとともに沖縄・糸満キャンプをスタートさせる。


CAMP VOICE vol.11 高宇洋選手


アルビレックス新潟時代の松橋力蔵監督をよく知る高宇洋選手は、懐かしさを覚えながらも新たな一面を見せる指揮官の姿に自身も兜の緒を締め直しているという。加入2シーズン目へ「もっともっと圧倒的な存在感を発揮したい」という青赤の操舵手に一次キャンプの振り返りと、二次キャンプへの意気込みを聞いた。


Q、沖縄・国頭キャンプも最終日を迎えましたが、どのような一次キャンプになりましたか。
A、監督も代わり、新チームが立ち上がりました。みんな新鮮な気持ちで、良い雰囲気でトレーニングができています。非常に良いキャンプが過ごせていると思います。

Q、松橋監督は心の置き方を説きながら一つひとつのプレーへのこだわりを示してきました。ここ数日は全体像が見えるようなトレーニングも増えてきています。
A、松橋監督のトレーニングをここまでやってきて、僕自身は懐かしさもありました。選手に伝える話も以前聞いたことがあった内容でした。あらためて響くこともありましたし、「自分が何者か」や「本能で動く」という話もアルビレックス新潟時代も腑に落ちる話でした。僕個人としても、もっともっと表現していきたいと思っています。練習していても、選手全員がそうしたことを感じとって個人個人が取り組んでいると思います。そうしたことがトレーニングの質を高めることにもつながっていると思います。

Q、確かに、選手それぞれが主体性を持って取り組もうとしている姿は目に映ります。
A、そこは確実にあると思います。トレーニングの質もウォーミングアップや、パス&コントロールの練習などからも良くなっていると感じます。トレーニングの一つひとつがつながっている感覚もあります。個人のコンディション、強度を上げていく作業は一次キャンプでできたので、ここからそれをチームとして戦うために、イメージの共有を深めていければと思います。


Q、松橋監督も新たなチャレンジをしようとしていると言っていました。
A、アルビレックス新潟では、一度もやらなかったことにも挑戦しようとしていると思います。「東京の選手の良さを考えた時に、そうした新たな挑戦もあって良い」と話していました。高い位置でボールを奪って、そこからのショートカウンターや、スピード感あふれる攻撃は東京の良さだと思います。それは僕自身も昨シーズンに東京でプレーをしていて感じたことです。どんな立ち位置や、状況であっても攻撃的にいきたいというのはあるので、僕たちも積極的にチャレンジしていきたいと思います。

Q、停滞は後退という言葉もありますが、松橋監督自身も自分の今を超えていこうとしているのかもしれません。
A、確かにそれはあるかもしれません。その言葉を松橋監督が新潟時代にも使っているのを聞いたことがあります。より良くしよう、高みにいくためにもそうした狙いがあると思います。僕らはそれにしっかりと応えていくだけです。


Q、高選手自身は自分の今を超えていくためにどのようなことを考えていますか。
A、圧倒的な存在感を出していきたいと思っています。昨シーズンから加入して試合にも多く出場しましたが、個人として数字ももっと残していきたい。「ヤンがいるからチームが勝っている。あいつは外せない」と思われるような選手になりたい。ただ、非常に素晴らしい競争相手がいるので、そうした存在感を出すことができれば、自分のなかで新たに見えてくる世界があると思います。自分のハードルを上げながら攻守においてもっと色々なことができる選手になっていきたいと思います。

Q、二次キャンプが始まります。どういう時間にしていきたいですか。
A、チームのイメージ共有をはじめ、試合形式の練習が増えてくると思うので全体で合わせていきたいです。そこに注力しながらゲーム体力や強度も上げていきたいと思います。







Text by 馬場康平(フリーライター